第44話「暗黒デジモンとの死闘」
脚本:まさきひろ 演出:佐々木憲世 作監:海老沢幸男
アルケニモンたちは、誘拐した子供に加え賢を連れ去る。「闇の世界」から現れたデーモン軍団も、賢を狙う。その目的はいったい・・・
大輔は走ってトラックを追うが、車に追いつくはずもない。シユウ(面識があるのは京だから、京が連絡し呼んだのか?城戸家大好きな私としてはうれしいご登場v)の車が来て、京たちが大輔を拾って乗せる。トラックを追う黄色のビートル。
賢は子供たちを開放する約束だとアルケニモンに迫るが、子供たちは帰りたくないと言う。一乗寺賢に憧れる少年(木内レイコさん)は無表情で、「夢をかなえてあげる」とあのおじさんに言われて来たのだと。おじさんとは、治の葬式に参列した男だった。賢は男を思い出す(人相悪いからねえ)。マミーモンがハンドル操作を誤る、レディデビモンの攻撃のせいだ。
ヒカリは車を止まらせ、テイルモンがジョグレスしてくれとあえて言う。ホークモンはいいが、京は「くい止めるだけ」と自分に言い聞かせ、犠牲の上にしか守れないものがあるのを知っているヒカリに決意を促され応じ、シルフィ―モンに進化する。トラックを攻撃するレディデビモンに立ち向かう。及川悠紀夫は賢に名乗り、賢の父の同僚だと言い、しかもあのメールの送信者だった。賢「あんたはいったい何者なんだ?」くっそ―こいつが賢ちゃんを利用した黒幕か。ただじゃおかないからね!
シュウの車はトラックに追いつきそうになるが、マミーモンが踏切を無理やり抜けた後電車が4本も通過し、振り切られてしまう。黄色い電車で光が丘方面だから、西武池袋線だろうか。シュウってば免許取り消しの心配して余裕?、踏切でも車線逆走してるし、あんなに乗せた時点で人数過積載だと思うんで、がんばれ!
トラックはある神社に停車する。なぜ賢でなければならなかったか。及川は「葬式で君に会った時にピンときた、君には『暗黒の種』が植えつけられてるって。」「みんなほしいって。種はもう芽が出ている、苗をもらってみんなに移植する」。及川は賢の首をスキャンする。無力さとおそれで涙する賢「本宮・・ワームモン・・・」あっ大輔のこと先に呼んだ!大×賢は大喜びでしょう。賢ちゃん、失神。色っぽ過ぎる・・
もう夜だ。池袋の駅前だろうか、「ビックリカメラ」「UTHICOSI」、他にも東武百貨店、西武百貨店とPARCOのビルがある。シルフィ―モンとレディデビモンが上空で戦っている。
及川は、子供たちの首にスキャナを当て、「移植」を行う。その間、マミーモンは懲りずにアルケニモンを口説いている(夫婦漫才)。マミーモンてロマンティスト。こんなに献身的なんだからイイ男じゃない。そこにマリンデビモンの黒い影が。
遊園地(練馬区のとしまえんだろうか)、ジェットコースターに乗るヤマンバギャル(懐かしー。現在も発展形態が存在するらしいです)と彼氏(あつなりと呼ばれている。スタッフの馬場厚成さんからとったのだろう)は、街のかなたにマリンデビモンの黒い影を見る。
人々が街から避難し、シュウの車も警官に止められてしまう(道の電柱にはおそらく「豊島遊苑」とある。としまえんのパロディだろう)。車は動けない、走りならライドラモンだ、大輔は「ワームモン!来い!」すぐにトラックを追う。この行動力と判断力、かっこいいvマリンデビモンはタケルたちが引き受けねば。殺す事をためらう伊織「やっつけるんですか、僕、そんなこと・・」だが、街の被害や罪なき市民の混乱を見てジョグレスを決意する。
ヒカリと京は、(超高層ビルだから、多分サンシャインシティだろう)レディデビモンとシルフィ―モンの戦いを見る。落ちたのは、ダークネスウェーブをくらったシルフィ―モンの方だ。
シャッコウモンは、マリンデビモンの巨体と触手に苦戦する。
トラックは光が丘へ向かう、ゲートがあるからだ。「光」が丘なんて皮肉だ、闇が丘にすればいいなどと及川は饒舌だがネーミングセンス最悪。
レディデビモンは街の青年(菊池正美さん)を人質に取り、シルフィ―モンは反撃できない。汚い手を使うレディデビモンに怒り、京が「わ―――!卑怯者、今まで見たデジモンの中であんたが一番卑怯よ、最低!!」実力行使に出る。レディデビモン「卑怯?それがあたしの生き方」反撃するがすんでのところで消えた、やったのはシルフィ―モン(アクィラモン)だった。「倒すしかなかった、わかってください」。動揺する京に、「あの人を助けたのは京さんよ」とヒカリは声をかけ、京は苦悶の末きりりと顔を上げる。辛いけど、よし、いい顔。そう、犠牲を払っても救えるものがあったことをヒカリは知っているから。
マリンデビモンとシャッコウモンの近くには病院がある。シュウたちは動けない患者の移送に取り掛かる。医学部はやめたが、シュウは命の重さを知っている。伊織は、人のために命を投げ打った父を思い、心揺れる。そこにマリンデビモンの触手が伸び、シャッコウモンはマリンデビモンをあっけなく倒す。あっという間だったのは、逆に言えば伊織や京に、命を奪うことへの抵抗感があってアクィラモンもアンキロモンも全力を出せていなかったのだろう。敵が倒されショックを受ける伊織。助かった少女は伊織に笑顔で手を振る。なのに、「お父さん、これでよかったのでしょうか」伊織の父への問いは続く。人を救ってなお消えぬ罪悪感・命を消す重み。
タケルがあえて淡々と声をかけないのが印象的だ。命はいいも悪いもなくそれそのものが大切なんだと伊織に言ったタケルが、命ある敵を倒して、何かフォローがあってもいいように思う。命の重みと、それを奪う痛みについて。本人の気持ちが熟すのに、他人はどうこうできないからだろうか。
ライドラモンはついにトラックに追いつくが、そこにいよいよ闇の魔王・デーモンが現われる。