デジモンアドベンチャー第13話「エンジェモン覚醒!」感想
脚本:西園悟 演出:角銅博之 作画監督:海老沢幸男 美術:清水哲弘
タイトルコールはパタモンでなくエンジェモン。可愛らしく舌足らずなパタモンと一転、涼やかで凛々しい若者の声。女声であることはプラスに働いたように私は思う。分裂した島で、それぞれの危機を乗り越えた子どもたち。だが、決戦の時は迫っていた。デビモンの手は、はじまりの街にいるタケルとパタモンに伸びる。タケルを守り切れるかと悲壮な心境のパタモン。しかし太一・ヤマト・光子郎・ミミが到着し、巨大化したレオモンをデジヴァイスの聖なる力で浄化しタケルたちを守った。
大木の下、ファイル島の正義の象徴たるレオモンに「世界が暗黒の力に覆われた時、別の世界から選ばれし子どもたちがやって来て世界を救う」という噂を聞かされ、やっとデジタルワールドに呼ばれた訳を知り、元の世界へ戻るためデビモンを倒す決意をする子どもたち。光子郎は、闇の力が消えれば子どもたちの使命は終わり不要となる・つまり帰れると分析。ヤマトは証拠はあるのか、と口を挟む。太一は「やろうぜみんな。あいつを倒さなきゃ俺たちは生き延びる事ができないんだ」と鼓舞する。それぞれらしい反応。レオモンも協力するという。さあ、ムゲンマウンテンへ。この時流れているのが、「必殺仕事人風に」というリクエストで作曲された、歌と音楽集に未収録の名曲だ、さすがは有澤さん!デビモンは、自らが戦うため体内へ歯車を集めていく。オーガモンをも取り込んで。パタモンが進化したら何者になるか知っている様子。
デビモンは暗黒の力で信じられないほど巨大化した。丈と空も到着し加勢するが、成熟期のデジモンが必死に束になっても歯が立たないほど強い。それでもあきらめずデビモンにかぶりついて抵抗する成熟期たち、泣ける~振りほどかれて絶体絶命。悲しいメロディ。「お前さえいなければ、もう恐れるものはないのだ」タケルさえ倒せば。進化できないパタモンの必死の抵抗も虚しく、デビモンの巨大な手のひらで握りつぶされたか・・・そこに光り現われたのは、何とも神々しい天使のような姿の進化形・エンジェモンだった。あの可愛らしいパタモンからは想像つかないくらい、立派で美しい!
エンジェモンが、7つのデジヴァイスの聖なる光を集める。「お前の暗黒の力は大きくなり過ぎた。この世界から消し去らねばならん!」。オーガモンが抜けてできた穴がデビモンの致命傷、ヘブンズナックルが撃ち込まれる。自分もろとも光で包み込む、でもそうするしかないのだ、決意は固い。「すまない、タケル」とわずかにふり返ったエンジェモンの顔が忘れられない。「きっとまた会える…君が、望むなら」と微笑みながら言い残し、エンジェモンはまぶしくもデビモンとともに消えてしまった。デビモンは最後までエンジェモンを誹謗し子どもたちを嘲笑して消えた、見事な悪玉っぷりは潔くさえある。残されたエンジェモンの白い羽根が、デジタマに生まれ変わった。あまりに衝撃的な初めての進化と別れ、そして再生。光による闇の浄化。ガブモン「エンジェモンは、もう一度タマゴからやりなおすんだ」。パルモン「ちゃんと進化すればまた会えるわよ」。輪廻転生という仏教的な死生観がそこにはあり、作品を貫いている。大切にデジタマを抱くタケル。戦いを望まなかったタケルに、パタモンが命を懸けて出した一つの答え。はじまりの街での体験をもとにタケルができる事はただ一つ、再会の希望を持ち続けること。分裂した島が元に戻っていく。
結果的には負けたが、デビモンはファイル島を支配したら海の向こうへと野心を持っていた。 ファイル島での戦いはやっと終わった。しかし、海の向こうにもっと強い闇の力があるという。丈「元の世界に戻れると思ったのに」ミミ「まだ戦わなきゃいけないの、もうイヤ」太一は皆を鼓舞する「やるしかないんだ」。そこにゲンナイという謎の人間?の映像が現れる。エンジェモンが消えてしまったのは自分やはりショックだが、希望はつながれ、さらなる新しい世界へと展望がパアッと開けてゆく。しかしながら、闇のせいでパートナーを失うという悲しい体験は、後にタケルのトラウマとなり、パタモンへの執着・喪失への恐怖と闇への極度の忌避感となるのだが。
●ヤマト:一番にタケルを助けに来るのはさすが。けど、デビモンに目を付けられたタケルを救えず、それ以上に大きな見せ場は無し。
●光子郎:細かいことだが、はじまりの街に着いて第一声は「太一さーん」やはり一番頼りにしているようで、太光同人を喜ばせた。そして「聖なるデバイス」の力を伝えた。
●パルモン:アグモンといい、「元の世界に返してあげたかったけど」そうなんだ、一緒にまだまだ冒険することを望んでいたと思ったけど。
●オーガモン:自称自慢の髪を焼かれたことに怒る実はおしゃれさん。そういえば両耳にピアスを2つずつ開けているし、前腕に巻く左右の布と装具も、オシャレの一環なのかも。今回は割とギャグキャラ扱い(笑)。デビモンに取り込まれても、レオモンへの対抗心は変わらずだったが、デビモンがやられてさすがに引っ込んでしまう。後に荒れ果てたこの世界で再会することになるのだが。
●ゲンナイ:不思議な機械で表出された、この世界に来て初めて見た、それは、人間??
戻る
脚本:西園悟 演出:角銅博之 作画監督:海老沢幸男 美術:清水哲弘
タイトルコールはパタモンでなくエンジェモン。可愛らしく舌足らずなパタモンと一転、涼やかで凛々しい若者の声。女声であることはプラスに働いたように私は思う。分裂した島で、それぞれの危機を乗り越えた子どもたち。だが、決戦の時は迫っていた。デビモンの手は、はじまりの街にいるタケルとパタモンに伸びる。タケルを守り切れるかと悲壮な心境のパタモン。しかし太一・ヤマト・光子郎・ミミが到着し、巨大化したレオモンをデジヴァイスの聖なる力で浄化しタケルたちを守った。
大木の下、ファイル島の正義の象徴たるレオモンに「世界が暗黒の力に覆われた時、別の世界から選ばれし子どもたちがやって来て世界を救う」という噂を聞かされ、やっとデジタルワールドに呼ばれた訳を知り、元の世界へ戻るためデビモンを倒す決意をする子どもたち。光子郎は、闇の力が消えれば子どもたちの使命は終わり不要となる・つまり帰れると分析。ヤマトは証拠はあるのか、と口を挟む。太一は「やろうぜみんな。あいつを倒さなきゃ俺たちは生き延びる事ができないんだ」と鼓舞する。それぞれらしい反応。レオモンも協力するという。さあ、ムゲンマウンテンへ。この時流れているのが、「必殺仕事人風に」というリクエストで作曲された、歌と音楽集に未収録の名曲だ、さすがは有澤さん!デビモンは、自らが戦うため体内へ歯車を集めていく。オーガモンをも取り込んで。パタモンが進化したら何者になるか知っている様子。
デビモンは暗黒の力で信じられないほど巨大化した。丈と空も到着し加勢するが、成熟期のデジモンが必死に束になっても歯が立たないほど強い。それでもあきらめずデビモンにかぶりついて抵抗する成熟期たち、泣ける~振りほどかれて絶体絶命。悲しいメロディ。「お前さえいなければ、もう恐れるものはないのだ」タケルさえ倒せば。進化できないパタモンの必死の抵抗も虚しく、デビモンの巨大な手のひらで握りつぶされたか・・・そこに光り現われたのは、何とも神々しい天使のような姿の進化形・エンジェモンだった。あの可愛らしいパタモンからは想像つかないくらい、立派で美しい!
エンジェモンが、7つのデジヴァイスの聖なる光を集める。「お前の暗黒の力は大きくなり過ぎた。この世界から消し去らねばならん!」。オーガモンが抜けてできた穴がデビモンの致命傷、ヘブンズナックルが撃ち込まれる。自分もろとも光で包み込む、でもそうするしかないのだ、決意は固い。「すまない、タケル」とわずかにふり返ったエンジェモンの顔が忘れられない。「きっとまた会える…君が、望むなら」と微笑みながら言い残し、エンジェモンはまぶしくもデビモンとともに消えてしまった。デビモンは最後までエンジェモンを誹謗し子どもたちを嘲笑して消えた、見事な悪玉っぷりは潔くさえある。残されたエンジェモンの白い羽根が、デジタマに生まれ変わった。あまりに衝撃的な初めての進化と別れ、そして再生。光による闇の浄化。ガブモン「エンジェモンは、もう一度タマゴからやりなおすんだ」。パルモン「ちゃんと進化すればまた会えるわよ」。輪廻転生という仏教的な死生観がそこにはあり、作品を貫いている。大切にデジタマを抱くタケル。戦いを望まなかったタケルに、パタモンが命を懸けて出した一つの答え。はじまりの街での体験をもとにタケルができる事はただ一つ、再会の希望を持ち続けること。分裂した島が元に戻っていく。
結果的には負けたが、デビモンはファイル島を支配したら海の向こうへと野心を持っていた。 ファイル島での戦いはやっと終わった。しかし、海の向こうにもっと強い闇の力があるという。丈「元の世界に戻れると思ったのに」ミミ「まだ戦わなきゃいけないの、もうイヤ」太一は皆を鼓舞する「やるしかないんだ」。そこにゲンナイという謎の人間?の映像が現れる。エンジェモンが消えてしまったのは自分やはりショックだが、希望はつながれ、さらなる新しい世界へと展望がパアッと開けてゆく。しかしながら、闇のせいでパートナーを失うという悲しい体験は、後にタケルのトラウマとなり、パタモンへの執着・喪失への恐怖と闇への極度の忌避感となるのだが。
●ヤマト:一番にタケルを助けに来るのはさすが。けど、デビモンに目を付けられたタケルを救えず、それ以上に大きな見せ場は無し。
●光子郎:細かいことだが、はじまりの街に着いて第一声は「太一さーん」やはり一番頼りにしているようで、太光同人を喜ばせた。そして「聖なるデバイス」の力を伝えた。
●パルモン:アグモンといい、「元の世界に返してあげたかったけど」そうなんだ、一緒にまだまだ冒険することを望んでいたと思ったけど。
●オーガモン:自称自慢の髪を焼かれたことに怒る実はおしゃれさん。そういえば両耳にピアスを2つずつ開けているし、前腕に巻く左右の布と装具も、オシャレの一環なのかも。今回は割とギャグキャラ扱い(笑)。デビモンに取り込まれても、レオモンへの対抗心は変わらずだったが、デビモンがやられてさすがに引っ込んでしまう。後に荒れ果てたこの世界で再会することになるのだが。
●ゲンナイ:不思議な機械で表出された、この世界に来て初めて見た、それは、人間??
<ゲンナイ:八奈見乗児さん>顔出しを嫌っていた一人で、2021年12月3日、90歳で没と青二プロより発表あり。とても残念です。テレビ創生期から活動しており、2015年9月に療養のため休業を発表。シリアスからギャグまで独特でユーモラスな「八奈見節」で知られる。「巨人の星」の伴忠太、「タイムボカン」のグロッキーなどが代表作。
次回予告:いざデビモンを倒したものの、元の世界には戻れない。それどころか謎の老人は大陸へと新たな冒険を示唆した!
(2024/2/13 記)
戻る