デジモンアドベンチャー第18話

第18話「妖精!ピッコロモン」

脚本:前川淳 演出:今村隆寛 作監:清山滋崇

はじめに紋章を手に入れ、アグモンをスカルグレイモンに進化させてしまった太一。ゲンナイは「正しい育て方で正しい進化を」と言うが・・。

砂漠でクワガーモンに襲われ、進化をためらい危うい目に合う太一とアグモン。成熟期・クワガーモンを倒したのは、妖精デジモン、完全体・ピッコロモン(田の中勇さん)。小さく丸い体は目玉おやじを思わせ、絶妙のキャスティング。選ばれし子供の存在、紋章とタグのことも知っていて、皆たるんでいる、努力だ、根性だと今日からの修行を申し渡す。特に太一とアグモンは重傷だと言われてしまう。ついていこうか話し合うが、正し育て方に不安があるのは事実だし、行ってみようと一同は決定する。

「ウホルパラホルパシリカッピ、トルカラトルカラシタカッピ」と呪文を唱え入ったピッコロモンの結界の中はジャングルで、家は長い長い階段の先、修行はもう始まっている。子供たちゲンナリ。家に着くと、食事の前に長い廊下の雑巾がけを命じられる。タケルとトコモンは「競争だよ」と雑巾がけをはじめ、その無邪気さに思わずヤマトも微笑んでしまう。

太一とアグモンはスペシャルメニュー、洞窟の中から戻ってくる事だ。夜中に目覚めたヤマトと光子郎のタグに、反応があり、紋章を探しに行く2人をそっと見守るピッコロモン。朝になり、太一とアグモンが戻らなかったうえにヤマトと光子郎も不在なので、空とミミは「今度は丈先輩の番?」とからかう。

ヤマトがなぜ紋章が欲しいのか聞くと、光子郎はカブテリモンが次にどんな進化をするのか見たいという知りたがりの心。ヤマトは自分を磨きたい、成長して今までと違う何かをつかみたいと答える。タケルの成長を見て、自分の存在意義を確かめたいのだろう。結界の外の井戸(砂漠なのに・・)で、ヤマトと光子郎の紋章が見つかる。しかし、エテモンに位置を把握され、ここを縄張りにしているティラノモンに結界を破られてしまう。他の子供たちが座禅をさせられていると、ピッコロモンは結界が破られたことに気付く。

太一とアグモンは、洞窟の地面に沈んで、目覚めたら小舟の上だった。流れる曲はボレロ。橋の上で、幼い(小説によると7歳)太一が泣きながら補助輪なしの自転車の練習をしている。何度も倒れ、泣いている太一。

デジモンたちは、ラブ・セレナーデで進化できず、ピッコロモン一人が子供たちを防御する。

太一は、幼い自分に自分を信じろ、一度や二度の失敗で諦めるなと励まし、幼い太一は乗れるようになる。そうそう、私も乗れた時の気持ち思い出す。もう一度進化できる、とうなずき合う2人。何とか太一たちにバトンを渡したくてこらえるピッコロモン。2人は洞窟から戻ってグレイモンに進化し、ティラノモンを倒した。人生すべて修行、とピッコロモンは子供たちを見送る。グレイモンに進化できたことで、他のみんなも正しい進化について一つ得るところがあっただろう。(ピッコロモンは、選ばれし子供の存在を知っていたし、ゲンナイとどこかでつながっているのだろうか?)

          戻る