第19話「迷宮のナノモン」
脚本:西園悟 演出:角銅博之 作監:直井正博
ピッコロモンの修行で、迷いとおそれを克服したアグモンは、グレイモンに進化した。だが、まだ完全体への進化には至らない。
砂漠の上にぽつんと機械が。それにパソコンを繋ぐと、エテモンのネットワークが張り巡らされているのがわかった。それはいいとして、「たすけて」と謎のメールが届く。
選ばれし子供たちよ。
残された紋章の在処が知りたければ、私のいうことを聞いてほしい。
私は、エテモンによってあるところに閉じこめられている。
私を助けてくれれば、紋章の在処を教え、君たちの連れているデジモンに
さらなる○○(読めません)をもたらすことができるだろう。
もちろんすぐに信用してもらえるとは私も思っていない。
私が君たちの味方である証拠として、一つの紋章の在処を教えよう。
それは君達の今いる場所から南西にほぼ一日歩いたところだ。
そこに行くとかなり大きな岩がある。
その中の一つに、紋章が隠されているのだ。
エテモンのネットワークはまた麻痺している。原因は、ピラミッドのホストコンピューター、それをつかさどるナノモンに、エテモンは腹を立て、様子を見にゆく。
敵?味方?警戒しつつも差出人を探すと、途中でメールの通りタケルの紋章が見つかる。残り一つの紋章は、助けてくれたら教えると言うので、子供たちはまた探そうとすると、紋章の出的対話に通路があり、ファクトリアルタウンや遺跡で見たのと同じ文字がある。さっそく解析する光子郎。光子郎は、この世界はデータの実体化したもので、僕たちもデータ、実体はキャンプ場にあるのではと話す。それ以上の事は私は機械音痴なのでよくわからないが、デジタルワールドと地球は表裏一体の関係らしい。光子郎がさらに文字を操作すると、空間が差出人のいる空間へと繋がった。その向こうはピラミッド、エテモンの車が走るのを子供たちは見る。
見張りの交代の時、空は自分の紋章のために皆を危険にさらす事を太一に謝る。気にすんな、と太一。元の世界へ戻った時この経験を覚えているのだろうか、と空。覚えてなかったら切ないよね。膨大なデータだから戻った時フィードバックされるのではと光子郎。なら、今がデータだからって投げやりになっちゃだめと自戒する空。
翌日、空と太一、光子郎、丈が、ピラミッドに侵入を開始する。差出人の救出と紋章の入手が目的、余計な戦闘は避けるようにだって、丈の成長が見えるセリフ。そこにはすでに、ナノモン(宇垣秀成さん)を叱りにエテモンが来ている。差出人に聞いた隠し通路から入ると、高圧電流の流れている柵が。でも隠し通路の部分だけはデータなのですり抜けられる。そこには、ケースに隔離された完全体・ナノモンがいた。エテモンに敗れ封印され利用されていたが、自分で体を修復した。あとは外部の助けを借りて封印を解くだけだという。その執念とエテモンへの恨みときたら。レバーを倒し、ダイヤルを右5、左8、赤いボタンを押してレバーを戻そうとしたら・・
その操作中にエテモンに見つかってしまう。太一のした度重なるいたずらのせいで。子供たちがサーバ大陸に上陸した時から、ナノモンはエテモンのじゃまをしていたらしいから、ネットワークは実質ナノモンの支配下にあったのだろう。グレイモン、カブテリモン、バードラモン、イッカクモンに進化するが、エテモンにまるで歯が立たない。太一がレバーを戻し封印を解くと、ナノモンはエテモンばかりかバードラモンを攻撃する。ナノモンは子供たちを利用しただけだった。エテモンに負けたナノモンは、空と傷ついて退化したピヨモンをさらって逃げる。追う太一たち。どうせデータなんだろ、と高圧電流の柵を安易に超えようとする太一を、光子郎が止める「ここで死ねば、本当に死ぬんですよ」。死の恐怖にハッとする太一は、隠し通路にはいる事が怖くなってしまい、空をみすみすにがしてしまう。
エテモンに追い詰められるが、ガルルモンとトゲモンに助けられる。悔し泣きする太一。せっかくピッコロモンの修行を乗り越えたのに、またも真の勇気とは何かを問う試練が。空とピヨモンはどうなってしまうのか?