デジモンテイマーズ第13話感想

デジモンテイマーズ第13話「デジモン捕獲指令!災いの予感」感想

脚本:小中千昭 演出:今村隆寛 作画監督:信実節子 美術:清水哲弘 (2001/6/24 放映)

互いの関係性を認め合ったルキとレナモン。デジモンとテイマーをつけ回す山木には、デジモンを捕獲する画策があった。
夜の駐車場(大久保駅近くの、淀橋青果市場が現場)、ダークリザモン相手に腕試しとばかりにギルモンにカードスラッシュして勝つタカト。ロードして、もっと強くなりたい。
だがダークリザモンはタカトに進化を迫る、危険。それを仕留めたのは、ヒュプノスだった。時刻は午前1時15分、ちょっと夜更かしが過ぎるぞ小学生。現われた山木、「危ない遊び」と注意してくる。遊びじゃないと反論するも、山木にとってはギルモンも駆除対象であることに愕然とするタカト。ダークリザモンは回収され、ヒュプノスの部隊を見送って、ギルモンホームへ帰るタカトたち。
ギルモンはもっと進化して強くなってほしいんだよねと無邪気に言う。けど、タカトはグラウモンになった時の恐れを思い出すと、変わってほしくないと思う。そんな葛藤がギルモンに理解できるはずもなく、困惑、するよね~。ごもっとも。
オペレーターがおかしな反応を検知、それもそのはず、クルモンが潜入、このはぐれデジモンめ。オペレーター2:小野寺恵(宮下富三子さん)にみつかり「かわい~vv」照れるクルモン(笑。鳳麗花はしゃべるぬいぐるみだと決め込んで、無関心。
ヒュプノスの別スペースで(小中氏によると、地下深くのネット管理局R&Dセンター。R&Dとは、研究開発のこと。リサーチアンドディベロップメント。企業などで科学研究や技術開発などを行う業務のこと。また、それを担う部署や組織。)、ダークリザモンがタンク内に捕らわれている。研究に使われた末、駆除される運命。山木は冷徹。「デジモンは人工物、老人達が夢見た人工知性のなれの果て」だと。ワイルドワン、野生の人工知性は全て駆除対象。
技術者によると、デジモンを構成している疑似タンパク質は、分子結合が危うく、肉体をRWで維持するのが難しいという。ダークリザモン(世田壱恵さん)は最期に「我らが神」と口にする。一体誰のことか。後に明らかになる。
翌朝、浅沼先生が持ち物検査で校門でやる気なさげに立っている。タカトが首にぶら下げたDアークは内緒。先生に聞く、なぜ教師になったのかと。安定してると思ったが失敗だったかと本音をつい言うと、僕もそう思いますと返され、ちょいショック。唯一嘘をついてないという点ではいい大人なんだけどね。
ギルモンホームの件があり、タカトはヒロカズたちとぎこちない。皮肉にも板書の「仲良きことは美しき哉」は武者小路実篤の名言。白樺派とは、小5にしては難しそう。だが、浅沼先生はタカトの言葉に自分と真剣に向き合わねばと感じてのことだろう。当のタカトはグラウモンの落書きをしたが消してみる、複雑な思い。ジュリの手紙に少しは和んで。これもジュリタカ。
ジェンリャのパソコンをのぞいていたテリアモン。次々とテリアモンが知らないデジモンが表示されていく。それをまさかのシウチョンに発見されて…。涙の赤ちゃんプレイ開始;
放課後いつもの恐竜公園、ヒロカズとケンタとの気まずさを解消したくて声をかけるが。ジュリがソックパペットで「カードで遊ばないの?」と直球をお見舞い。デジモンなんて子供の遊び、とヒロカズ、取り付く島もない。実戦しているタカトはと言えばギルモンと戦うことが正しいのか迷いが生じている。ジュリの「遊び」という言葉に過剰反応してしまい、立ち去ることに。
政治家や官僚相手にネット会議で人工知性のリアライゼ―ションについて説く山木(官房長官:西村朋紘さん、文部科学省次官:水原リンさん、政務次官:木村雅史さん、監査委員:佐藤晴男さん)。シャッガイの申請に必要なよう。テイマーズ設定では、デジモンとはもともとゲームのキャラクターでルーツが1980年代にあるという。それが、ネットの中で独自に進化を遂げたばかりでなくRWにも物質化するようになり、頻度も増した現状。わかっちゃいない連中を前に山木は危機感を募らせる。あくまで「試験」という形で話は通った。シャッガイの元ネタは。ラヴクラフトが「闇をさまようもの」という小説の中に記した架空の書籍名。
新宿中央公園の遊具の上で、どこかしんみり。タカトがグラウモンに感じた恐怖を語る。それでもギルモンは「友だち」だと答える、ギルモンなりに友だちの定義がちゃんとあるのがすごい。思わぬ知性に驚くタカト、自分は全然進化しないと嘆く。ギルモン「タカト進化、タカトモーン」。タカトは、進化すると宣誓する。二人しばらく笑い合う。タカトは、ギルモンの進化には何か理由があるはず、怖がってばかりなんてもうしないと誓う。命懸けで戦う前の、一瞬の安らぎ。
ヒュプノスでは大規模な工事が行われている。担当の恵は、神経ピリピリ、麗華はまたも無関心。シャッガイの準備のためか。
李家のタワマン、ジャンユーが帰宅すると「リーチンウさんですね」と、日本語読みが嫌味な山木の配下と思われる黒服が登場。ジャンユーの昔の仲間を探しているという。はぐらかしに声を荒げるジャンユーだが黒服はもはやおらず、帰宅したジェンリャがいた。話の一部を聞かれた模様。出てきたシウチョン、赤ちゃんごっこは楽しかったよう。テリアモン涙。
牧野家。レナモンは、テイマーのいるデジモンは他をロードする必要はない気がしたと。進化とは強くなるだけのためではないとも。ルキはパートナーにある種の感情を抱くことにまだ慣れないが、異論はない様。デジモンとのパートナーシップを築けたルキ、そんな時思い出すのはテイマーのいない「あの子」。
夕暮れ、新宿のサザンテラス。前にいたとこと同じ空気って、それ良くない予兆?インプモン、クルモンが妬ましくていびりに来た。何者、デジモンじゃねぇのかとは当たらずとも遠からず。クルモンは、進化しないという自覚があるよう。インプモン、クルモンをロードするぞと脅す意地悪さん。小中氏は、インプモンのキャラのセリフを書くのに苦労されたといい、高橋広樹さんの演技を称えている。
ヒュプノスにて、いよいよシャッガイ起動。都庁舎屋上から光の柱が立っていく。ド迫力。
タカトの持つ「超進化プラグインS」、これでサクッと進化できないかとつぶやく。ギルモン、気配を感知…。
李家の夕食は駅弁揃い。新宿のデパートの催しで入手したのだろう(李の母:安達まりさん、李の姉:吉倉まりさん)。ジェンリャはさっきの話が気になってしまうが、ジャンユーに止められる。でも、自室で音がする、テリアモンが気配に惹かれて窓にぶつかっていた。一体何が。
山木はなぜかヒュプノス内部ではなく横断歩道でことを見守る。
ギルモンが言う、とてつもなく強いデジモンが来ると。息を呑むタカト。

次回予告:グラウモンが傷つき、タカトは自分を責めるが、ボロボロになっても再戦を誓う。がんばれ!敵は虎(寅)さんですね。ファイナルコールはタカト。

(2021/8/9 記)



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