デジモンテイマーズ第16話感想

デジモンテイマーズ第16話「街の灯を守れ!デジモンたちの危険なキャンプ」感想

脚本:浦沢義雄 演出:梅澤淳稔 作画監督:清山滋崇 美術:渡辺佳人 (2001/7/15 放映)

キャンプって聞いただけでワクワクしますなあ、デジ好きとしては。(「灯」はDVDケースでは「ひ」とかなをふってますが、映像では「あかり」とふりタカトもタイトルコールで「あかり」と言ってます。しかも、「ともしび」とも読める字だよ。ケースの方が間違い?)
テイマーズは、次なる敵デーヴァに対して互いに連携を取り合うことを学び生かした。
自宅の近所であろう公園(神楽坂下の外堀か)にルキはレナモンを呼び出す。ルキらしく言葉少なに、レナモンに栄養ドリンクをプレゼント。レナモンは礼を言い飲み干すと、元気な状態の時の犬のように尻尾がピン!気合が入った。今回はルキたちの登場はこれだけ。
淀小の5年生は今日はキャンプ教室。バスの背面にODAIBA BUSと書いてあったり、窓に淀小の向かいの自転車屋の看板(ヤマトサイクル)が映りこむなど芸が細かいし前シリーズへのリスペクトか。行き先は新宿発車で高速に乗っているからおそらく中央高速(ユーミンの歌で有名な)に乗っての奥多摩のキャンプ場だろう。ちなみに私は23区東北部の足立区出身なのだが、小学生の時の遠足と言えば東武伊勢崎線、今でいう東武スカイツリー線の沿線の地味な千葉の清水公園か栃木の太平山と何年も決まっており飽き飽きしていたので、キャンプのメッカ奥多摩なんて羨ましい。
ジェンリャは、クラスメートの動物型リュックに紛れてテリアモンをバスに連れ込むつもり。テリアモンが、タカト「も」クラスメートの協力を得ると言っているから、5年1組にとってもデジモン・テリアモンは大人に内緒の共有事項であることがわかる。しかしまあみんながみんなあのリュック、協力は徹底している。森先生じゃないが、ホントどこに売ってるの。それと、テリアモンをしょったジェンリャ、手ぶらだけど荷物はどうするの?それもクラスメートが持ってくれてるとか?バス内にクルモン発見、これも動物リュックに紛れて入ったよう。神出鬼没のはぐれデジモン。
2組の作戦は、タカトが浅沼先生の気をひいてるうちに隊列を組んで隠したギルモンをバスに乗せようというもの。前回出たクラスメート以外も協力または傍観しているから、ギルモンも2組のみんなの共有の内緒なのだろう。10歳くらいの子どもの持つ「秘密」には、深い意味がある。<河合隼雄「子供の宇宙」岩波新書。隊列を組んでる時のドラムロールや先生をごまかすタカトの言い方が可笑しい。
先生すぐ寝ちゃうからって、それは確かな前例がおそらく一度ならずあるということ、児童に見くびられてる何てやる気のない先生。無理してギルモンを連れてきたのは、戦い続きだったから自然の中で息抜きをという配慮。それもテイマーの役目か。
山中にかかる頃には、先生の爆睡とケンタの演歌(小学生なのに、笑)熱唱でバス内は無法地帯化、ギルモンも踊り出す始末。ケンタイコール演歌と設定したのは誰?今回脚本の浦沢氏らしい?
お昼のお弁当タイム。いつもは脱力系なのに、周囲を警戒してか早食いしてのどに詰まらせるテリアモン。8人から差し入れを勧められモテモテのギルモン。全部食べても大丈夫そうに見えるけど、旅先でお腹壊すのもよくないし。皆デジモンといて楽しそう。食べ終わったらテントの設営だが、ヒロカズたちの好意でタカトとジェンリャは設営せずギルモンたちを遊びへ連れ出す。このテントに3人と1体、狭いがまあいいかと声をそろえるヒロカズとケンタ。タイトルコールの背景にもなっている逆立ちごっこがそんなに面白いか。すごい器用な逆立ち。ヒロカズたちは鳥のような物体を見る。ジェンリャもDアークの怪しい反応を感じるが。楽しそうなテリアモンたちを見て、様子を見ようと提案し、タカトも同意する。これが失態の始まり。山にはデジモンが出現していた、ヒュプノスでも検知はしたが小さいので様子観察にとどめる。
夜のお楽しみ、カレーを食べながらキャンプファイヤーと怪談。偶然にも不思議な‘鳥’のお話。キャンプのカレー、おいしいよね。しかし当の語り部の森先生、テントの不審な様子(実はギルモンたち)に失神。同時に児童たちも恐怖、浅沼先生だけ冷めててスルー。消火後のテント見回りで森先生の訴えもスルー。ヒロカズとケンタの算段は完璧、なぜか顔の下からライトを当ててるのが可笑しい!やるよね、恐怖の顔面。これもスルーして、それで腰を抜かした森先生を、浅沼先生が引きずって連れていくのも可笑しい。この二人、実はいいコンビなんじゃ。
おかげで伸び伸びと都心の夜景を見られたタカトたち。ここでちょっと気になるのは、ジェンリャが「テリアモンたち」でなく客観的な言い方「デジモンたち」と言ってる違和感。
鳥の鳴き声に、ジェンリャとタカトはアイコンタクトで会話してギルモンたちを置いて探しにいく。居ました小さな酉型のデジモン。接触すれば戦いになるので、キャンプ場へ引き返すタカトたち。でもそれで事は済まなかった。鳥デジモンが都心の電力を吸い取り大型化していたのだ。ヒュプノスも停電し、予備電源にて稼働。駆けつける山木。ということは一応日勤が主な様子。
翌日は川遊びの時間。脈が全然ないのにオイル塗りましょうかとアプローチする森先生も先生だが、児童の監護をせず横たわっている浅沼先生もヒドい。遊んでないでちゃんと児童の安全を確保してください。先生がそんなだから、タカトたちはの別の場所で川遊び。水着姿が新鮮。三体ともかなり泳げるのね、楽しそう。誘われずに拗ねてるインプモンも一緒に水遊び。
そこへ現れた、大型化したシンドゥーラモン(二又一成さん)、完全体。本人はなぜかしゃべらず、森のフクロウを操ってこう告げる。神のしもべ、光を食ってさらに偉大になると。水着から着替えて、ジェンリャは推理する、敵の狙いは電気すなわちダムの水力発電所だと。バスの行き先・奥又ダムとは、奥多摩ダム(小河内ダムと白丸ダムの2か所ある)のもじりだろう。ジェンリャが最初に対処していればと悔やむと、タカトは責任は半分こだという。テイマー・タカトの責任感がたくましい。
シンドゥーラモンは予想通りダムにいて、ギルモンとテリアモンが応戦中も、激しい電気の攻撃に遭う。超進化プラグインSでグラウモン、ガルゴモンに進化、ダム湖に落ちたシンドゥーラモンは自らの電気で感電し量子崩壊、今回は二体だけでやっつける。
ヒュプノスでワイルドワンの消滅を検知。山木は心穏やかではない、誰かが消したということだから。それはおそらく…。
成長期に戻りキャンプ場に帰るため、グラウモンとガルゴモンは逆立ち。勝利の立役者なのに、ご苦労様;

次回予告:誰が何のために、謎のブルーカードを追ってタカトトジェンリャは秋葉原へ。そこにデーヴァが二体も現れる。ファイナルコールはタカトとジェンリャ。

(2021/8/24 記)


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