デジモンアドベンチャー第24話感想

デジモンアドベンチャー第24話「撃破!アトラーカブテリモン」感想

脚本:浦沢義雄 演出:今沢哲男 作画監督:八島善孝(原画も八島さんお一人) 美術:飯島由樹子

浦沢回ということで、ある種の心の準備を必須とするわたくしです。仲間意識を共有でき、太一・丈と二手に分かれ、ヤマトはタケルを連れ、デジヴァイスの反応に従い合流を目指した仲間とは。

タイトルコールとシルエットはアトラーカブテリモン。

テントモンの疲れに構わず荒れ地をひたすら進む光子郎。あの日8月1日からどれだけ時が経ったのか、トンボの飛来は秋を感じさせる。何と2か月と。光子郎は一行を離れ、従来の主張通り、どこにいるとも知れぬゲンナイを探してテントモンと二人旅を続けていた。その原動力は、尽きることのない「知りたがる心」。それを手放してしまい、無意味な修行に没頭する光子郎にテントモンは退化してしまう。が、覚醒を促したのもまたテントモン(バブモン)の涙であった。心を取り戻し、ベーダモン相手にカブテリモンはアトラーカブテリモンへと超進化!

●光子郎:自分が何者か知らないという悲しい背景があるにせよ、「知りたがる心」は光子郎のアイデンティティの中核である。それを地獄落ちと引き換えに手放すと、ベーダモンの言う「聖なる神秘な宇宙」なる異空間に連れ込まれて、ベーダモンを崇めてしまう。「COSMOS」なる本を与えられ、テントモンの制止も聞かず宇宙パワーを身に付ける修行に没頭。この時だった、21話で現実世界へ帰還した太一と交信したのは「じゃあここには戻ってこないんですね、でも連絡は下さい」。全身を使って英文字を体現する姿は、可笑しくも哀しい。そんなパートナーのもと、パワーを失ったテントモンは退化してしまう。それすらも修行のじゃまとスルーしたが、言葉をしゃべれないバブモンの涙がはじけ散った時、我に返る!「退化させちゃってごめんね」。だまされたと気付いて、けんかするベーダモンとピコデビモンの隙をついて、紋章と知りたがる心を取り返す「何も知りたがらない僕なんて僕じゃない。何でも知りたがるから僕なんです!」自分の知りたがる心に謝罪する。知りたがるアイデンティティは、客観視を経てより強固になった。

●テントモン:幼年期1が初登場のバブモン、幼年期2がモチモン。そして成長期、成熟期、完全体と、活躍が一話で全部見られたのは貴重。旅の長期化はともかく「何でも知ろうとする探求心のあるとこ好きやで」と全面肯定してくれる力強い相棒。

心の奪取に成功しアブダクション光線を乱射され、カブテリモンに進化。さらに悪魔のなげキッスで攻撃されアトラーカブテリモンに超進化!カブテリモンが味方なのに怖すぎると評判だったのに比べると、少しは親しみやすくなったかな。口元はごついけど。ベーダモンに勝利、異空間を抜け出したところでヤマトたちに再会。モチモンに退化して光子郎に抱きしめられたのをツノモンにからかわれるところがかわいい。デジモンアナライザーに完全体が収録されているのを知り照れるのもかわいい。

アトラーの由来は、アトラスオオカブトと思われるが、角の形状は日本のカブトムシに近い。アトラスオオカブトの名前は、ギリシャ神話の、世界を支える巨人・アトラスから来ている。私も知りたがり屋だな。前にも書いたが、光子郎の知識への向き合い方は、自発的に自分の知りたいことに集中して探求するスタイル。受験という必要に迫られて勉強漬けの丈先輩とは根本的に違う。

●ピコデビモン:口が達者で悪だくみ上手、ヴァンデモンすら騙そうとする瞳うるうるには苦笑。立て札の破損は、悪だくみの失敗を暗示していそう。小型カメラを使い(そんなのDWにあるんだ)、準備を整えて、ベーダモンとの交渉に使った。今度ばかりは命がかかってくるから、ベーダモン相手に執拗に食い下がるのは哀れですらある。立派なウンチなどはなから無く、自分で出そうとした上に放屁とは「ふざけんな!」とベーダモンに味方したくなる、笑。

●立て札:「この先 巨大ウンコ 落石注意!」「この先 底なしウンコ沼 有り注意」「この先 猛ウンコ 注意!!」そのたびに想像して身震いする光子郎とテントモン、笑。どんだけウンコなんだ。デジ文字でないということは、ピコデビモンが日本語のデータをもとに自作したと思われる、ご苦労さん。口先での誘導でないとは、彼にしては珍しいが、これ成功してるからあなどれない。「猛ウンコ」って、猛犬のよう、笑。しかし、どうやってベーダモンの統括する異空間へのトンネルの存在を知ったのかは不明。

●ベーダモン:正体不明の宇宙人型の完全体。巨大に発達した頭部と、タコのような下半身から想像できないが、攻撃力は恐るべし。必殺技は敵を腑抜けにする「悪魔のなげキッス」、光線銃で放つ「アブダクション光線」。異空間なある宇宙を統括する能力の持ち主にして、自称「心の宇宙商人」。心を売りたい者も買いたい者もいるというのは不思議だが、商売が成り立っているからには事実なのだろう。しかし、店には心以外の,壺や箱などがらくたが山積していいるのはなぜだろうか。それと、誰から入手したのか「知りたがらない心」というのもあるもんなんですね。他にはどんな心を扱ってるのかな。異空間にて、「知りたがる心も良くない欲の一種で、その欲の重みで地獄に落ちる」と光子郎を脅し、知りたがる心を入手。実体化したそれは、スライムのような透明のぷよぷよ。紋章入りのタグの写真を示したピコデビモンを一度は断るが、立派ないいウンコと物々交換との口車に乗せられて、光子郎にタグも捨てさせ奪取。宇宙に心の売買にウンコが大好き、一体何がしたいのか全くもって意味不明な浦沢キャラ。キャラ語尾まである「~なのよね」。ところでアブダクションとは逆行推論のこと。演繹法が前提となる事象に規則を適用して結論を得るのに対し、結論となる事象に規則を適用して前提を推論する方法。科学的発見や創造的思考に重要とのこと。どんな光線じゃい、とツッコみたくなる。独自の宇宙観を持ったデジモンとでもいう事か。なげキッスの技の時実際に投げキッスのポーズをするのがキモい、笑。

●ヴァンデモン:今度はシルエットながらどのような服装でピコデビをどう扱っているのかより明らかになった。選ばれし子どもから紋章を奪うのが目的。お仕置きは残忍。ピコデビは何でこんなのに仕えてるんでしょうね。ヴァンデモンが勝利した時のメリットを狙って?どうしても逆らえないのはなぜ?お得意の上手い口きいて逃げればいいのに。02じゃ最後にアレだしね。

●ゲンナイ:一行のうち光子郎を選んで出現したと思われる。デジモンアナライザーを光子郎に供与。唐突に出現するしすぐ消えるし居場所もわからない。もっと頼らせてほしいのに。ちなみに「デジモンアナライザー」は実際に玩具として発売された。光子郎のパソコンの形を模して、198体のデジモンのデータを擁した電子図鑑である。詳細は、我がサイトとリンクさせて頂いている「DIGITAL NEW GATE」のトップページの「グッズ」をクリックし「図鑑系」をクリックすると閲覧できる。

●ヤマト:ヤマ光はあり得ないって私ずっと言ってるんだが、ここまで感想書いてきてこの二人案外接点ありますね。認識を改めよう。

<ベーダモン:鈴木琢磨さん>81プロデュース所属、声種はテノール。アニメ・外画での脇役の活躍の他、養成所の講師でもあり、教え子の武内駿輔さんが業界の父と呼んでおられるそう。そう聞くと、デジに参加された事うれしく思います。

次回予告:仲間との合流を目指した太一と丈が再会したのは、ゲコモンとオタマモン相手にワガママ全開のミミであった。この回、パルモンの進化回ではない模様。ミミの純真な歌で、目覚めたのはトノサマゲコモンなる極悪デジモン。これいかに。

2025.3.19.記

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