デジモンアドベンチャー第26話「輝く翼!ガルダモン」感想
脚本:前川淳 演出:角銅博之 作画監督:直井正博(原画も直井さんお一人) 美術:飯島由樹子
ピコデビモンのせいでばらばらになった子どもたちは、真実が明らかとなり超進化の力を携え合流しつつある。だが空だけは…。歌と音楽集に未収録の曲が幾つもあって、個人的に残念です。
タイトルコールとシルエットはガルダモン。アクセントは「ガ」ではなく「ダ」に置くのがポイント。
●空:いるのがばれて、小5コンビの挟み撃ちに、もう逃げられない。空が本音を炸裂させるには相応しい、同学年の親しい二人。これが02ではああなるの、太空派の自分的には好みじゃないですが。「あたしの紋章、光らないの。あたしには愛が無いから」この言葉で前半を締めくくるの、いいですね。CMの間に、なぜ?あんなに愛情深くみんなにやさしくて気配りできるのにって思えちゃう。「愛が無い」なんて、小学生としてはシビアなテーマ。紋章に意味があることを偶然聞き、ピコデビモンに図星を突かれ、一人になりたくて隠れていた。エースストライカーだった女子サッカークラブでの苦い思い出、以来母への不信感と孤独をなめてきた。母は家元の跡取りとしか見てくれず、ボーイッシュでサッカー好きのありのままの自分を愛し認めてくれないと。そんな愛情知らずの自分の紋章が「愛情」というのは皮肉過ぎる。ピコデビモンに入れ知恵されたとはいえ、それなりの心の軌跡があったのだった。告白したことでタガが外れ号泣する。ピヨモンの叫びで気づく「ほんとはあたしのこと一番大切に思って」「それでわかったの。お母さんの愛情が」。
●ピヨモン:空を守るためピコダーツで受傷したが、仲間の倒れるのを見て自分しか戦えないと主張。「どうしてわかってくれないの!」それは空が母の無理解に対して叫んだひと言そのものであった!それが空の苦い記憶を塗り替えるひと言となった。けがを案じての制止で愛情からだったのだと。母の愛情に気付かされた空が本領を発揮、鳥人型の完全体・ガルダモンへと超進化。ガルダモンは私が好きなデジモンの一つだ。インド神話のガルダという、炎のように光り輝き熱を発する神鳥に由来する。中性的で逞しい、自然を愛する大地と風の守護神。肩と太ももに「デジモン」とのデジ文字。シャドーウィングをヴァンデモンに発し、希望に満ちた朝の空へと皆を乗せて飛び去る。だがヴァンデモンは諦めてはいなかった。「花鳥」さんが鳥のデジモンというのは、偶然なのだとしたら素敵だ。
●空の母:声は藤田淑子さんがされており、ゆえに武ノ内淑子という命名がされている。華道の家元。小説版によると「武ノ内」は母方の姓だが、空の父は婿養子ではない、とのネットの情報。なので小説のこの回に当たるページを読み直したけど、武ノ内という姓が云々という記述はひとまず見つかりませんでした。すみません全部を読まないで。話は変わるが、女児に「空」という雄大な名前を付けたのは誰で、どういう理由からだろうか、知りたいところ。「それでも私の子なんですか?!」とは、空を愛情不足と孤独に追いやる痛烈な一言。つい言い過ぎたのだろうと、あとで推測できますが、それでも子の立場で言えば個人として認めていない言葉の暴力。居宅は、実在するのか不明な、「ODAIBA MANSION」の、ベランダで空を見送っているから、低層階と推測される。ちなみに、日本語で言う「マンション」は英語でapartmennt。一種の和製英語ということか。
●太一:ミミをスワンボートから降ろすのに「姫、お手を」と皮肉を言い、冗談だと笑い飛ばす。その冗談てOK?冗談と言い訳しても皮肉は言わば確信犯で、太一のガサツな一面。にしても、スワンボートが全話通して複数の場面で移動手段なのはシュール。ヤマト・タケル・光子郎と、山のふもとで無事合流する。「俺ぜ~んぜんわかんねえ。全く女ってのは面倒だよな」と、女性差別的な問題発言。すかさずヤマトが茶化すなと制したからいいものの。これも本音だが冗談と言い訳。でも盟友だけに空が紋章を捨てるのを止めちゃんとフォロー「たとえそうだとしてもピコデビモンの言う事なんか信じることねえだろ」。そう言われると、ピコデビに関係なく図星だったという事実が迫ってきて、空は号泣してしまい、手に余る事態に。「あ~あ、俺も空の愛情が欲しい」と、また冗談を、ほんと懲りないヒト。
●ヤマト:「泣きたい時は泣かせてやれよ」と、動揺する太一と対照的。クールなんじゃなく、そりゃあ、両親の修羅場をいくつも見てきたでしょうから。アグ「ヤマトって大人だねぇ」ガブ「まあ太一よりはね」、笑。二体の人を見る目は確かです。困惑した顔のまま無言になる太一、笑。
●タケル:年少者の無心さが胸に届いたのか、ワスレキノコの件、空に礼を言うので、やっと空が泣くのをやめた。「もう居なくならないで。ボクもうやだよ、家族が、ううん、みんながばらばらになるのが」流れるのは空のテーマ。人の絆の危うさを、ある意味一番痛感しているのが彼かもしれない。「うん、わかった、ごめんね」涙を拭く空。
●丈:個人的には、川に落ちて髪を濡らした姿がオイシイです←ヘンタイですか、笑。空が泣き止んで気を取り直したタイミングで再会。7人全員揃っていなかったからこそ話せた話だったかも。太一の冗談に赤面、空丈なのかとときめく瞬間。ついでミミにからかわれミミ丈、やはり丈先輩は総受かと自信を深める私、腐。
●ミミ:空の声かけの記憶はやはり夢か現実かおぼろげだったのは、再会の期待値を上げた。疲れた、お腹すいた、と何度も座り込んでいたらしい。
●ピコデビモン:前回火あぶりにされていたが、汚れと傷まみれの涙目で登場。ここまでされてもヴァンデモンに従うのはなぜ。様付けにこだわるところを聞くと、悪党としての憧れや尊敬なのか?テイルモンも従っていたことを考え合わすと、抜け出せないからくりがあるとしか考えられない。ヴァンデモンとの通信で、紋章には、子どもたちそれぞれの特性による意味があった事が明らかに。空の家庭・親子関係まで下調べ済みとは、DWで一体どうやって情報を得たのだろうか??まさか詭弁が偶然当たってしまっていたとか?だとしたらまるでインチキ占い師のよう。「お可哀想なあなた。本当の愛情を知らずに育ってしまった。それじゃあ愛情の紋章は光りはしません」。お仕置きを受けてもただでは起きないしぶとさ、空のもとに一行が集まる、そこを狙えばとヴァンデモンに進言。その上、先に少しでも手柄をと、ピコダーツで野宿している一行を襲う。空を選んだのは、まだ騙されている可能性があるからだろうか。
●ヴァンデモン:彩色された全身像をやっと披露。裏地が赤の黒マント、赤いコウモリ型の仮面、中性の軍服及び大礼服のような服装、ブーツにはコウモリとどくろの柄が。大変邪悪で狡猾な、アンデッド型の王と呼ばれる完全体。必殺技は、コウモリの群れを発射する「ナイトレイド」、赤いムチ状の電撃「ブラッディストリーム」。日光のもとでは実力を発揮できないのは弱点。夜に、ファントモンの御者と馬代わりのデビドラモンに馬車で送られて、棺の中から仰々しく登場。辺りは闇に覆われる、赤い月、これぞ悪玉。高笑いを伴う余裕のその強さに、ピヨモン以外は全滅!昼間にもかかわらず、闇夜を引き連れて再登場。7人の力だけでは闇の拡大を阻止できない、とわざわざ8人目の存在を匂わせに来た。告げるからには勝てる気満々なご様子。
●デビドラモン:「複眼の悪魔」と呼ばれ恐れられている邪竜型の成熟期。デビモンにダークエリアから召喚された邪悪極まりない魔獣。手足が異常に発達しており、腕で相手を切り裂き、強靭な足と翼で闇を飛び回る。性格は邪悪そのもので、慈悲の心は持ち合わせない。ヴァンデモンに体よく使役されているが、活躍は次回。
●フライモン:光子郎のデジモンアナライザーの出番。昆虫型の成熟期。おかげで必殺技の「デッドリースティング」は猛毒と判明。バードラモンの攻撃でようやく焼滅。それは空が近くにいる証拠となった。
<武ノ内空:水谷優子さん>逝去されたので、一応書き留めておきたくて追記します。2016年5月17日、乳がんで51才で死去。藤田さんも乳がんだったから、憎し乳がん。自力で発見できる数少ないがんなのに、がん検診受けてなかったのでしょうかと残念。ちびまる子ちゃんの出演中に体調悪化、最後の言葉は「仕事に行きたい」だったというから泣かせる。最終所属は青二プロダクション。夫君はアニメ演出家の西久保瑞穂さん。声種はソプラノ。クールビューティーな役、幼女、少年もそつなくこなす実力派。「エースをねらえ2」の岡ひろみ役が初主役。ディズニーのミニーマウス役や、まる子のお姉ちゃん役は有名。
どの回からか未確認なんですが、クレジットの宮田始典さんが幸季さんに改名されていました。
次回予告:子どもたちは、8人目が現実世界の東京にいると知り、喜んだものの。それを葬ろうというヴァンデモンの恐ろしい東京への侵攻を阻止できるのか?!
2025.3.22.記