「友樹の孤独な戦い アシュラモンの罠」
脚本:成田良美 演出:角銅博之 作監:山室直儀
突然謎の球の集合体に捕まった純平や仲間たち。ひとりずつバラバラな目玉の扉に送られてしまう。
友樹は、兄(谷山紀章さん)と年が離れており両親(母:中山りえ子さん)に甘えわがままに育った。目が覚めた世界は仲間が誰もいないけど、昔の僕じゃない。拓也も一人。泉が着いたのは白樺と湖の美しい世界。輝二は風の吹く森。純平は深い森。
友樹の前に現れたデジモンは、炎で襲ってくる。ボコモンによると謎の球は伝説の十闘士セフィロトモンだった。ボコモンは、球体の一つに逃げる友樹が映るのを見る。皆球体に取り込まれたようだ。友樹はマントを着たアシュラモン(梁田清之さん)というデジモンに助けられ、一緒に仲間を探してもらう。
森のあちこちから物音がし、お前が何者かわかると声がする。輝二はヴォルフモンに進化するが、その声は輝二の名を知っていた。現われたのはカラテンモン(高橋広司さん)、スピリットをよこせという。修験道を極めるカラテンモンは、ヴォルフモンのどんな技も見切るという。
友樹はアシュラモンを友だちだと思う。のどが渇いた友樹に、アシュラモンは水を探してきてやるという。優しくされて当然だと思うな、家を出れば通用しないと言った兄の言葉を思い出す友樹。兄の悪口を友樹が言うと、アシュラモンは「そんな奴消してしまえ」という、聞き違い?
苦戦するヴォルフモンにカラテンモンは弱点を突きつける。友達を持とうとしない、と。
炎の柱がありどんどん暑くなるが、アシュラモンは言うことを聞いてやった友達なんだから今度は私のいうことを聞く番だと言いだす。そんなの友だちじゃなくわがままだ。それは友樹の、自分に対する言葉でもあった。アシュラモンはマントを脱ぎ、最初に攻撃してきた本当の姿を見せる。初めからスピリットを奪うのが目的だった。
友達を持たないのは、必ず別れが来るから。ついでに母親を失ったことも、輝二はカラテンモンに言い当てられる。
友樹はチャックモンに進化するが、追いつめられ崖から落ちてしまう。
ヴォルフモンはガルムモンに進化しカラテンモンをスキャンするが、お前は孤独だというカラテンモンの言葉は残った。輝二が目玉の扉を抜けると、球体の光が一つ消える。
氷で崖の途中に張り付いたチャックモンは、うまいことアシュラモンを崖下へ落すが、復活される。友達なんてできないと兄に言われた、でもそれは弟を心配して行ってくれたのだと今ならわかるし、仲間がいる。だから僕は負けない、みんなだって戦ってるんだ。チャックモンはブリザーモンに進化し、アシュラモンを倒す。目玉の扉を抜けると、友樹は球体から解放されボコモンたちに再会する。