デジモンアドベンチャー第35話

第35話「お台場の妖精!リリモン開花」

脚本:まさきひろ 演出:今村隆寛 作監:信実節子

ウィザーモンは本物の紋章をヴァンデモンから奪うが海に沈められ、テイルモンは囚われの身となった。

9時1分、ミミの父・ケースケ(櫻井孝宏さん)は、濃霧のため帰宅が送れる。ヴァンデモンがお台場時霧の結界を張ったのだ。公園で土から水を吸うパルモン、おいしくないという(埋立地だからか)。ミミはミネラルウォーターを渡し、父の姿を見て必死でパルモンを隠す。ぬいぐるみとごまかすにも趣味が悪いと思われたくないからとミミのきついひと言;パルモンて結構かわいいと思うけどなあ。母サトエ(徳光由香さん)の夕食はキムチチャーハンホイップクリームと苺乗せ(;;)はおいしいんだそうで。家庭内でやってる分にはいいけど。

丈はお台場の外の学習塾にいて、人生最低の54点(さすがに数か月のブランクは痛い)で居残りが決定するが、家に電話しても通じない。ヤマトはフジテレビを観ていていいところだったのに画面が消えてしまう。フジテレビの管理職の父・裕明(平田広明さん)は、部下の地岡(菊池正美さん)に原因不明の電波障害が起きていると知らされる。何とヴァンデモンは、フジテレビの球体展望台の上にいるのだ。

時刻は10時半、新橋のゆりかもめの駅前で丈は公衆電話(カードはゴマフアザラシの柄v)をかけるが、やはり通じない。ゆりかもめも運転を中止している。裕明は地岡らとともに原因を調査しに出る。櫻田(風間勇刀さん)は、お経のテープを聴いている。ヒカリと太一は、テイルモンが心配で眠れない。時刻は10時45分。ヤマトはさばのみそ煮のメモを書き、寝る。裕明ら(ユキは重松花鳥さん)はお台場だけが霧にすっぽり覆われているのを発見する。車のそばには、ダークティラノモンや成長期・ギザモンが現れる。

翌朝、時刻は6時2分、食事をしていたタケルはお台場に行かなきゃと言う。ヤマトは飯をかき込みながらの裕明に起こされる。丈は「ゲンキッズ」というドリンク剤を飲み、船なら動いてるかもと日の出桟橋に向かう。太一の父・進(千葉進歩さん)は駅で完全体・ファントモン・バケモンに囲まれ捕われる。

時刻は6時4分、空は太一との相談もあってサッカー部の朝練へ。母・淑子(藤田淑子さん)はいい気がしない。太一は電話を掛けるが通じず、母・裕子(水谷優子さん)をバケモンに捕えられてしまう。ミミ親子はバケモンに襲われる。淑子はバケモンに襲われピヨモンに助けられ、ぬいぐるみではないのに驚く。ヴァンデモンは、テイルモンをおとりに全ての子供と面通しさせる計画だ。皆殺しにすれば速いとピコデビモンは言うが、美学とやらにそぐわないとヴァンデモンは言う(これに随分とこだわっている)。フジテレビのそばの建設中のアクアシティで裕明は、この事態を外部に知らせようと、ヤマトをガブモンに託して出る。ガブモンがいても驚かないところが、頼もしい。アグモンはグレイモンに進化し、ファントモン(櫻井孝宏さん)・バケモンと戦うが、ファントモンにかなわず大技も街では使えないので撤退する。淑子は朝練に行くが、そこには誰もいなかった。

東京ビッグサイトに捕われた空とミミ、敵だらけだからパルモンの進化は様子を見よう。時刻は6時56分(この時計はビッグサイトに実在する)、空は、太一とその「恐竜」なら心配ないことを伝える。淑子はピヨさんに、自分を空は嫌っていないか尋ね、ピヨモンは第26話での空の言葉を伝える。ミミと太一の両親、地岡らは相談し、男が戦い女子供を逃がす作戦だ。ガチャピンとムックも登場(ポンキッキのスタッフのたっての願いで出演が決まったらしい)。ミミの母は、ヒステリックに夫をかばい、女性たちの護衛にあたらせるしたたかさ。

空はお経を聴く櫻田に目をつけ、第11話の事を思い出してバケモンたちに聞かせ退治する。ビッグサイトの外へ誘導すると、成熟期・ダークティラノモンがいて危険だ。ケースケが勇気を振り絞って運搬車で突っ込むと、ミミの紋章が発動しパルモンがトゲモンに進化する。攻撃をやめない敵デジモンにミミの怒りが爆発し、紋章が輝き、妖精型の美しいリリモンに超進化。なんてかわいらしい完全体。リリモンはミミの純真な涙を大事にしたい、と花の首飾りでウィルスを除去しおとなしくさせた。しかし、ヴァンデモンが現われダークティラノモンを消してしまう。

丈は、日の出桟橋もダメだった。タケルは奈津子とともに電車の中。裕明は、衛星放送を思い付く。逃げる太一とヒカリをヤマトが見つけ、合流しヒカリが8人目だと告げる。空と淑子は再会し抱き合うが、ファントモンたちに追い詰められる。

使命感を持って仕事するやり手の裕明、幼い息子の決断を尊重する自立派の奈津子、行動派の進とやさしい裕子、少し弱いケースケとしたたかなサトエのラブラブっぷり、不器用で冷たく見えてしまう淑子と、家族の横顔が見られて、子供たちの背景がわかってよかった。時間が刻々と過ぎていく描写もいい。

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