「人間界消滅!イグドラシルの決断」
脚本:稲荷明比古 演出:中尾幸彦 作監:上野ケン
ベルフェモンは倒されたが、倉田が次元振動爆弾を爆発させ、デジタルワールドと人間界の壁を破壊してしまう。世界各地の天空に、デジタルワールドが逆さに見え、落下してくる。一つの時空に二つの世界は存在できないから、このままではデジタルワールドも人間界も滅びてしまう。
一方デジタルワールドでも天空に人間界が見え、ロイヤルナイツの一人・クレニアムモン(神谷浩史さん)がイグドラシルのもとへ参上する。二つの世界の衝突を回避する方法は一つだけ、先に人間界を消滅させることだ。二つとも消滅するよりは合理的だ、その際人間は人間界と一緒に消すとイグドラシルは言う。人間が反省せず過ちを再び起こしたのだから。そもそも人間がデジタルワールドの存在に気付いて二つの世界を強引に繋ごうとしたためにイクトのような不幸な事故も招いた。ついに人間はデジタルワールドに乗り込みデジモンを排除しようとした。
確かに人間は身勝手だが根絶やしにするのはどうかとクレニアムモンが言うと、あの大災厄の日を思い出せとイグドラシルは言う。それでも人間が本当に悪しき存在か監視を続けた。
街は壊れ人々は逃げ惑い飛行機は墜落の危機に。どうにもならないのか。
時空の壁はさらに不安定となり迷い出るデジモンが続出した。それは倉田がデジタルゲートを開く実験を繰り返したせいだ。デジモンたちは人間の欲望で暴走した。人間はデジモンを兵器として改造し、デジモンたちを葬った。デジモンと人間の共存を望んだメルクリモンも犠牲になった。さらに、力を得るためにデジモンと人間の融合という悪魔の所業をやってのけた。そして聖なる都を滅ぼした。ついにはベルフェモンの復活も、二つの世界の壁の崩壊も。人間に存在する価値はない、とイグドラシルは言う。それがイグドラシルの意思ならば、とクレニアムモンは従った。
バンチョーレオモンが、渾身の力でデジタルワールドを支える。デジソウルの全てを解放して支えているのだ。バンチョーレオモンは俺の命が尽きる前にイグドラシルに会えと大に頼む。次元の歪みは危険だが、イグドラシルに会うにはデジタルワールドへ行くしかない。