デジモンアドベンチャー:第5話「聖なるデジモン」
脚本:冨岡淳宏 絵コンテ:セトウケンジ 演出:武藤公春 総作画監督:浅沼昭弘 作画監督:荏原裕子
●全体を見て
録画にはタイトルに「・電撃進化!カブテリモン」と追加がある。
石碑のデジモン文字「我が言葉に触れよ」は、無印のリストで読むと「じ?もへわ??け?をは?」(?は公式大図鑑のリストに載っていない文字)となり意味不明。無印と違って:のデジ文字はお飾りでしかないことが確定した。正確に描く意図が無いなら:でわざわざ使わないで欲しい。デジ文字を読めるようになる努力をしたファンも存在するんだぞ!第4話と共に重ね重ね非常に残念だ。
「我らはデジタルワールドの善を司るもの」が、「選ばれし子ども」に大きな戦いで光の勢力が闇の勢力に辛勝したこと、今再び闇の勢力が増大しつつあり、その影響は現実世界にも及び、子どもたちは海の向こうのクラウド大陸へ向かい、共に戦う光と希望の聖なるデジモンと出会う時が来ていると告げる。光そのものでなく光と闇の均衡が大事とする流れは、無印のデジタルワールドの安定を望むものと同じだ。
白い羽根のデジモンの言葉は語彙も内容も少々難解で、アグモンたちの記憶の状況も含めて、大人のコアな旧作ファンならともかくキッズアニメとしては設定や世界観が大丈夫なのか心配だ。現に私はちょっと難しくて複数の他のファンの考察を借りないとろくに理解できなかった。この理解不能は古いデジファンとしてトラウマでさえある。
セトウさん、武藤さん、荏原さんはデジモンで見ないお名前。お手並み拝見。セトウさんは「爆釣ハンターズ」等多くのアニメで絵コンテ・演出・監督をなさっている方。武藤さんは「遊戯王」等で原画・絵コンテ・演出をなさっている方。荏原(えばら、読み仮名調べたけど確定せず多分「ゆうこ」だと思います)さんは「遊戯王」等で作画監督をなさっている方。
●アグモン~グレイモン:過去の戦いに前世で加わっていたことが明確に。前世の記憶はおぼろながら、白い羽根のデジモンに涙を流す。輪廻転生、前世の記憶という宗教観は日本人にはなじみ深い。この作品が海外放映となった暁にはこの世界観は世界各地のファンにどう伝わるのだろうか。アグモンは自分がオメガモンに進化した記憶は無かった。よほどテンパった時しか進化しないからだろうか。
●ピヨモン~バードラモン:アグモンと同じく、前世で光の勢力として戦った模様。アグモンと同じく、はっきりした前世の記憶はないが、闇のデジモンに嫌悪を覚える。
●光子郎:肝が据わりすぎでびっくり。ホエーモンの腹の中で情報収集に熱中したり、自分がティロモンに狙われてるのにホエーモンを逃がそうとしたり、襲われる最中にティロモンの攻撃パターンを解析しようとしたり、テントモンに自分を放せと言ったり。・・・まあ、だから選ばれたっつーことなんでしょうけど。小林由美子さんの声が天神有海さんより高めであどけない感じがするのもあり、テントモンに抱かれて飛ぶ小柄な姿はまたもかわいらしい。「僕だけがここに飛ばされたのは…キミに逢うためだったのかな?」とラブラブ発言とそれに続くイチャイチャもかわいくてウケる。
●テントモン~カブテリモン:「ワイは、ワイは光子郎はんの事を」とコクりかけ(笑、「ワテは絶対に守る」この二人のイチャつきぶりが今回は素晴らしい。カブテリモンへの進化が、初対面のエピソードが省略された分熱い。三瓶由布子さんが、テントウムシからカブトムシに変わったのに驚かないのかとツイートでツッコんでいました、確かに。進化シーンが仮面ライダーの変身に見えなくもないのが何とも可笑しい。相変わらず味方キャラとしては怖いヴィジュアルのカブテリモン。ところでテントモンの一人称ってワイとワテのどっち?たぶん櫻井孝宏さんが愛知県出身で関西弁がネイティブでないので一瞬統一感が崩れたせいだと思うんですが、ウィキではワテとなっています。
●ホエーモン:テントモンによるとのんびり屋、敵ではなくおそらくはたまたま光子郎たちを呑み込んだらしい。無印・02と違い味方という訳でもなかった。口蓋垂(のどち○こ)をいじられて光子郎たちを噴出。ティロモンと異なりサウンドバードモンの音に操られなかった理由は不明。巨体すぎて効かなかったとか?逃がしてもらった義理を知っているのかいないのか、泳ぎ去る。無印ファンには思い入れのあるデジモンだが、味方としての再登場はなさそう。
●オーガモン:うれしいことに江川央生(ひさお)さんが続投。それを喜ぶツイートを私がしたら、ご本人からイイねを頂いてしまいました!推すっきゃないね!セリフは単発的で性格はまだわからない。今は闇の力に操られているだけで、根はいい暴れん坊キャラに戻ることを旧作ファンとして望む。乗り物にしているのはコアドラモン(青)。
●ドクグモン:無印第28話にも出た成熟期。普段は自分の巣でエサを待つ性癖なのに、オーガモンに従ってか集団で計画的に襲ってきた。明確な敵意がある。グレイモンの攻撃にあっという間に掃討される。
●サウンドバードモン:進化段階は不明。小さくて弱そうだが音で悪さをする厄介な敵。
●光の勢力:語るのは資料によると「ヴァロドゥルモン」。人型ではないが白い羽根の光る神々しい鳥型デジモン。風間勇刀さんと前田愛さんの出演を事前に知らなかったので、素晴らしいサプライズ。けれど前のキャラと演技は全然違うので、クレジットを見なければたぶん気付かなかったろう(汗。あの長いセリフを息ピッタリで、すごいです!男声と女声、2人で演じた意味があるはず、何だろう??他にも天使型デジモン(詳しいキャラは私はわからない)や、ウォーグレイモン、ホウオウモン、ヘラクロカブテリモン、メタルガルルモン、ロゼモン、そしてオメガモンがその一員だったよう。
●闇の勢力:たくさんの黒く小さい飛ぶデジモンの後に出てくるデジモンの名前がわかりませんが、クラウド大陸の最初の敵だろうかデビモンの姿も。上品な無印の時よりもどちらかというとマッチョな感じで気味悪い。声は塩澤兼人さんが亡くなっており、ゲームでの置鮎龍太郎さんになるんだろうか?
●ミミ:神殿が見える小さな村のような場所におりデジヴァイスを持っているがセリフは無し。