デジモンアドベンチャー:第7話

デジモンアドベンチャー:第7話「その男、城戸丈」

脚本:古怒田健志 絵コンテ:えらん 演出:茉田哲明 作画監督:Noh Gil-bo 総作画監督:仲條久美

●全体を見て:タイトルがズバリでいかめしい。録画では「・吠えろ!イッカクモン」というタイトルが追加されている。私はやっぱり:でもゴマ丈が一番好きです。同人的には丈先輩総受け。受験に必死なのに戦いに駆り出され、責任感は空回りし、それでも誠実さという自分の本質に目覚めるとカッコイイ丈先輩。自分はお気楽だけど丈の良さ悪さをだれより理解し健気に振舞うかわいいゴマモン。mii★みぃ(@takatakatakato3)さんのツイートの通り、無印では凸凹コンビだが:ではもはや夫婦だというご指摘は本当に言い得て妙ですv

悲しいかな、草尾毅さんの演技にひたすら菊池正美さんの面影を探した30分だった。tri.での池田純矢さんはかなり菊池さんに似せてましたけど、草尾さんはちょっと違う声質で気になって仕方なかった。演技がどうこうではないのだが、トラウマです;これからも続くと思うと哀しい。それだけに、竹内順子さんの続投はとてもうれしい。あの「じょお・・」が聴ける喜び。

無印第30話「デジモン東京大横断!!」で、東京に戻ってきた子供たちがお台場の家に戻ろうとして運河に出現したゲソモンをイッカクモンが迎え撃つエピソードがあるが、それを彷彿とさせる。

古怒田健志(こぬたけんじ)さんは、ウルトラマンダイナでデビューした特撮・アニメの脚本家さん。えらんさんはベイブレードや遊戯王で絵コンテをなさった方。茉田哲明(まつだてつあき)さんは遊戯王などで絵コンテ・演出をなさった方。Nohさんは韓国出身のアニメーターさんで遊戯王などを手掛けた方。いずれもデジモンで初めてお見かけします。仲條久美さんは、セイバーズやクロスウォーズで作画監督をなさった方。

●丈:例によって大きなカバンだが、中身は参考書数冊に辞書やノート。塾にでも行く途中で呼ばれたのだろうか。武蔵小杉小6年生。相変わらずガリ勉の受験生で最年長という設定。医者の家系というのも02のドラマCD「未知へのアーマー進化」で明らかにされたのと同じ。毎度ながら受験戦争しながらバトルもしないとならない運の悪い苦労人キャラ。使命についてはデジヴァイスから聞いていたと思われるが、受験生の夏に異世界へ飛ばされた上に選ばれし云々と言われ頭がいっぱいいっぱいで非協力的な態度。だからってそこに残って勉強したところで家には帰れないのに。そこは頭の固さ。しかし傷ついたゴマモンの寄せる全幅の信頼に応えようとし進化を招く。自分がやらねばならないことが何なのか、本当はわかっていたのだ。それに誠実に向き合った時、未来が開けた。「君は僕の、ううん、僕が君のパートナーだ!」は名言。丈の決意に、ゴマモンはもう心の用意はできてたものね。他にも良いセリフの宝庫、敢えていちいち引用はしないが、タイトルに恥じない主役っぷり。
ゴマモンと同居のラブな小屋を建てており、新婚さんのようv机に椅子にベッドもあり、そういう面での適応能力はかなりある様子。張り手と頭突きで小屋を壊してしまうほどにストレスがたまっていたのか。大人しいぶん一度激情に駆られると怖い。でも、小屋はすぐ建て直したよう。
他のキャラと違い残念ながら瞳の構造の設定が白地に黒目という単純なものだが、目が潤んだ時一瞬キラキラの瞳がラブい!!あと濡れた髪も、丈ファンにとってはサービスショット。無印では両手首に黄色のリストバンド、左手首に緑色の時計だったが、今作では青い腕時計のみ、眼鏡は同じデザイン(コスプレしたいので要チェック)。微妙な表情の切り替えの表現に、作画の力をずいぶんと感じました。
みんなに落ちたと言われて、最後はキレイに落ちが付いた。笑点の大喜利並みに素晴らしい!

●ゴマモン:子どもならともかくデジモンの方から「パートナー」という言葉が発せられたのは驚き。今までのパートナーデジモンのようにただ「待っていた」というのでなく自分と子供の関係を明確に認識し言語化しているのだからゴマモンすごい。無印には無かったことだ。ナレーションでさえ、ミミにとってパルモンは「友だち」と表現されているのに、古怒田さんがゴマモンのパートナー観を相当強調したかったのか。自由でお気楽だった無印と違い、誰より選ばれし子どものパートナーという意識と使命感がかなり高いことが言葉の端々から伺える。冗談を言い合う凸凹コンビというより、丈を思いきり擁護し敬愛している、自身も意識高い系の立派なデジモンになっちゃって、何だか違うゴマモンになったものだ。

●イッカクモン:無印第7話では山中での進化だったが、今作では海獣らしく海でゲソモン相手に大活躍。ハープーンバルカンは無印では一度に数発発射していたが、今作では1発きり。だが威力は強い模様。

●太一:無印では空だけ先輩と呼び太一とヤマトが丈を上級生なのに呼び捨てにしていたが、今作では先輩と呼んでいたのが新鮮。無印第1話で持っていた単眼鏡って急に出てきたけど:でも持ってたの?

●空:バードラモンから海へと落ちてしまうが別にダメージは無いどころかピヨモンを抱え、相変わらずたくましい。

●ミミ:王国を解消したのになぜか優待席に鎮座、パルモンが草であつらえたのだろうか。パルモンに用意させたお茶にお菓子が何と格別に美味しいとのこと!無印のような特異な味覚は無いのが驚き。紙コップといいお菓子作りの材料といい、どうやって調達したのか。そこらへんが、空腹と食料調達が課題だった無印と違いサバイバル感に欠ける。第1陣に加わらなかったのは、サボりでなく単にバードラモンの運搬能力の問題だろう。

●光子郎:まだネットワーク空間で太一を追尾中。

●ゲソモン:軟体型の成熟期だがこの海域の長らしく強敵だった。プロフィールによると「キライなもの」はイカ料理だが、「イカモン」ではないところが食べ物臭く、倒したら食べられそうな気がする。敵というより海峡を縄張りにして守っていたが、海路を開くために倒すしかないのはシビアな所。

●ヒカリ:現実世界で武蔵小杉(東京に隣接した神奈川県川崎市)の自宅で母と一緒に停電に見舞われるが、テレビの電源はなぜか消えなかった。特に電波な様子は無し。

●アナウンサー:声は田中沙耶さん。フルバの草摩モモ役等されている方。松澤千晶さんじゃありませんでした。

●次回予告:ヤマトも出て、やっと6人が揃う模様。敵もゴリモンなど複数いるようで、バトル中心になるのだろうか。

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