デジモンアドベンチャー:第24話「終極 ダンデビモン」
脚本:十川誠志 絵コンテ:貝澤幸男 演出:宍戸望 総作画監督:浅沼昭弘 作画監督:二階堂渥志・舘直樹
●全体を見て:録画のタイトルには「▼メタルグレイモン暴走」と追加されている。倒した敵が復活って、正直うんざりする、何度目だ?ネオデビモンといい、アルゴモンの進化・繁殖といい。
進化の仕方も疑問。無印では試練があって絆が深まって進化してたのに、進化系の順番がごちゃごちゃだ。オメガモンを先に出したのもそうだし、ムゲンドラモンに暗黒進化した後に一瞬退化しすぐウォーグレイモンが出てきたり、トコモンからパタモンじゃなくいきなりエンジェモンがまた出てきたり、そのあとトコモンからパタモンに進化など何でもありという感じ。出来るならストーリーを追うごとに進化していってほしい。でないと進化イコール子どもの成長という大前提が揺らいでしまう。
太一だけがダンデビモンに対峙するのも疑問。7人揃っての総力戦をどうしても期待してしまう。結局光子郎たちは蚊帳の外のまま。もしくはせめてホーリーエンジェモンがダンデビモンを倒すとかもなかったのだろうか。24話まで引っ張ってきた最初の大ボスがウォーグレイモンだけに倒されるなんて釈然としない。
太一の仮死、メタルグレイモンの暗黒進化、トコモンの進化、ダンデビモンの最期と盛りだくさんなのだが何か整理がついていないように思う。どうしちゃってるの?批判はもちろん、思い入れがあるからこその期待の裏返し。
ホルムズ海峡は、アラビア半島とイランの間にある、ペルシャ湾とアラビア海を繋ぐ要所。カルマ―ラモンを倒したのにまたもタンカーですか。なぜアルゴモンの繁殖がやまないの?ちなみに光子郎のタブレットにはなぜかホルムズ海峡に「!」マークは付いていません。ファンはそこまで見ているよ、作画さん。
●太一:予告ナレーションで死と明言していたが、ダンデビモンに呑み込まれ仮死だった模様。前回も書いたが、データであるデジモンならまだともかく、人間が死んじゃうのはその復活があまりに安易。仮死だったということで。
●メタルグレイモン:ムゲンドラモンのプラモ販売、やはり。私の受け取り方は、タケルを助けようとした太一の正義の心で向かったのであって、なぜ怒りに任せた暗黒進化したのか、よく呑み込めない。よその感想を読んで、瘴気と太一の生死を見て激怒したためと理解した、というかわかりにくい。無印でのスカルグレイモン暗黒進化は、太一の成長やアグモンとの絆に寄与したが、このムゲンドラモン暗黒進化は太一たちに何もメリットなし。それは何とも歯がゆい。ところで、ムゲンキャノンの装備がありませんが、なぜ。シルエットで究極体ウォーグレイモンて旧作ファンはわかりますが新しいファンは大丈夫?進化したら一気にダンデビモンをあっけなく単体で倒してしまうのは何だか不消化気味。
●ヤマト:太一がヤマトを突き飛ばし戦線離脱させたのはタケルを守るためというのはわからなくはないが、今までそうしてきたように一緒に倒そうと思ってもよかったはず、なぜ。そのあとダンデビモンの火炎で倒れてしまう。こちらも死んだかに見えたが。それで、結局ボス戦なのにムゲンドラモン~ウォーグレイモン単体での勝負になってしまう。
●ワーガルルモン:「機翼」を発動させたのに、羽根で飛ばずに、足場にして宙を舞うという不可解。その使い方あってるの?
●タケル:ヤマトの無事を確認しようとダンデビモンに近づいてしまう、今までもそうだが何かとお騒がせ。それがトコモンの聖なる力を引き出すことにもなるが、ダンデビモンの手が伸び、太一の目が赤くなってしまう;いやはやすごい展開。
●トコモン:「力だけ進化して、心はもう」心って、デビモンと確かに旧知の仲であったとわかるが、それ以上の説明は無く、どういう関係でデビモンがそもそもどういう存在だったのか不明。パタモンを通り越してエンジェモン登場は唐突に思う。そりゃパタモンの力ではこの局面が何とかなるのは不自然だが、だからと言ってエンジェモン出すのはご都合よすぎ。ムゲンドラモンを正気に戻し太一の左半身の傷を治すなどエンジェモン様様で、聖なるだけに何でもアリな感じ。力を相当使い果たしたはずのトコモンがパタモンに進化、これも納得がいかない。
●ダンデビモン:トコモンによると究極体。ネオデビモンの時点でもうイッちゃってるが、同じく「古き友」「救済」などとデビモンの言葉はふっとんじゃったまま。結局それについて伏線の回収は無し。何だったのか。このバケモノの声、演技大変そう。
●次回予告:マメモン多すぎて何が何やらわからない。エルドラディモンて結局生き残ってたんだ、今さらながら。レオモンも再登場するから、またごちゃごちゃしそう;で、光子郎たちはまだ合流できないの?