デジモンアドベンチャー:第44話感想

デジモンアドベンチャー:第44話「ヒカリと動く森」感想

脚本:森地夏美 絵コンテ:貝澤幸男 演出:都築悠一 作画監督:二階堂渥志、舘直樹 総作画監督:浅沼昭弘

●全体を見て:録画のタイトルには「枯れていく森を救え!」と追加されている。
バトルの末勝ち負けでなく一緒に新たな森となる意外な結末は、新出の女性と思われる脚本家さんによるものか。森地さんのキャリアは調べたら「文豪とアルケミスト」の脚本など。パートナーデジモンは完全体になぜか進化せず、完全体エンジェウーモンもエントモンにとどめをささず。あくまでペタルドラモンの最期の誇りを重んじた。哀しくも美しい、こんな終わり方もあるんだと驚きと感心、でもキチンと参戦していたらどうなったか知りたい気持ちも。

●ヒカリ:ただの森でないことに最初に気付く。弱いものや傷ついたものに人一倍敏感で、どこまでもやさしく擁護しようとする。そのためには自身の危険さえ顧みない大胆な行動力もある。だからテイルモンが守らなきゃなのよ。芯の強いやさしいいい子ぶりに、やられちゃいます。「手伝っていいかな」つまりは森を守護する使命はあくまでペタルドラモンにあり、第三者はそれを尊重する形でしか協力はできないということか。ここがバトルのキモに繋がっていく。

●光子郎:「巨大デジモン」と称しているが、ペタルドラモンだと解析できてないのはなぜ?ムーチョモンやパルモンの発言からその名が判明。不倶戴天(ふぐたいてん。同じ天の下には一緒には居ない、同じ天の下には生かしておかない意で、それほど恨みや憎しみが深いこと)という難しい言葉を小4ながら知っていたのはさすが。

●丈:「ほっとけないよ、人として」そりゃもう誠実だから。ゴマモンがかぶさっての寝姿、かわいい。みんなの寝姿もそれぞれでかわいい。

●ゴマモン:足はやっ。うそみたい;

●ペタルドラモン:petalは花びら、花弁の意。フロンティアにも登場し、ベルグモン・カルマ―ラモンに続いた悪の五闘士。今回は敵でなく森の守護神的な存在として登場。アルボルモンの表面から芽が出て、表面が植物の巨大なトカゲのような姿となった植物型の完全体。必殺技は頭の周りの葉を回転させて発射する「リーフサイクロン」と、無数の根を一気に地上に飛び出させて敵を串刺しにする「サウザンドスパイク」。全身の感覚器や運動器でヒカリと心通わせ守ろうとする不思議な力がある、神秘的。巨大さを表すためか、前半は描線が描かれていない。傷ついても何度でもエントモンを追い続けて。あのピンク色の実、綿あめみたいでおいしそう。どんな味がするのかな。

●ムーチョモン:muchoとはスペイン語で「たくさんの、とても」という意味。飛べない鳥型の成長期。南国育ちで派手な毛皮とサンバのリズムが大好き。声は広橋涼さん、新潟県出身、青二プロダクション所属、「ケロロ軍曹」「ARIA」などに出演した押しも押されぬ人気声優さん。

●プワモン:人懐こいヒナ鳥型の幼年期Ⅰ。セイバーズでは大の妹の知香になつき、ピヨモンへ進化した。

●エントモン:entの意味を調べたが不明。今作初登場の、朽ちた樹木が折り重なり融合した体の植物型の完全体。体内には大量の虫が詰まっており、体を動かす筋肉の役割を果たす。必殺技は鋭い牙で串刺しにする「ドライアドスティンガー」と、黒い瘴気で敵を枯れ果てさせる「ブラステッドディザスター」。虫はまるでまっくろくろすけのよう。植物型にもかかわらず複数の森を消滅させた、ペタルドラモンの宿敵。ペタルドラモンに致命傷を負わせたものの、最後は取り込まれてしまうとは予想もせず。

●次回予告:45話にしてやっとガブモンの究極体登場。しかも、敵とのバトルによる進化とはちょっと違うみたいで、またもファーガ絡みではない様子。一体いつ再びミレ二アモンやファーガのエピソードになるの?光と闇の戦い以外に尺を取りすぎな気が。大丈夫かなあ。

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