デジモンアドベンチャー:第48話「ムゲンドラモンの襲撃」感想
脚本:十川誠志 絵コンテ:貝澤幸男 演出:ひろしまひでき 総作画監督:浅沼昭弘 作画監督:直井正博
●全体を見て:録画のタイトルには「ファーガ到着!」と追加されている。ここ何回か単発的な回を重ねてきただけに、ファーガ到着とバトル決着がどうも唐突に感じられる。
聖なる力を浴びたウォーグレイモン、独りでムゲンドラモンに応戦しようとした理由がこんなキモなポイントなのによくわからないのが残念。みんなを先に行かせるよりもせっかく究極体が2体揃ったのだし一緒に戦えばいいのにと思ってしまう。けれど、バトル自体に興味ない者なりに戦いっぷりは見応えがあった。「ムゲンドラモン最終フェーズ」って、倒した敵の復活パターン又ですか!ほんと倒した甲斐がないバトルはやめてほしい。そして動力炉の発射、ウォーグレイモンは飛べるんだからいくらでも逃げられたはずなのにどうしてわざわざ乗ったまま爆破に巻き込まれたのかもわからない。
●太一:一度仮死に陥った(私の解釈)のに、またも生死不明ですか!あまり何度も出してほしくないパターン。ヒカリ献花持っちゃってるしナレで「仇」って言っちゃってるし。でも予告のタイトルコールは思いきり太一なのよね。tri.でも生死不明だったしどうせまた復活するんじゃ…だとすると、安っぽいので乱用しないで。
●ヒカリ:ファーガに向かう決意、テイルモンをいたわる時、コモンドモンを止める時、太一がピンチの時等、とにかく表情や髪の流れが繊細で豊か。他のキャラのそれもお見事。
当然のようにタケヒカでもあるが、公式においてヒカ太だということらしい。単にエンジェウーモンの聖なる力の引用というよりヒカリの太一への極度の思い入れが作用してのことだから。ブラコンなヒカリは正直えげつないほど色っぽい。ある意味キッズ向けでないかも?!実際、無印・02の二次創作において、ヒカ太・タケヤマの熱量は半端でなかったし。次回、tri.の如くヒカ太のせいでテイルモンが暗黒進化したりして、まさかねえ…
ムゲンドラモンの出現を確信して誰より先にコモンドモンに止まるよう指示、これも電波のせい?
●光子郎:図鑑でペタルドラモンのことをメキシコサラマンダーと例えていた。普通そっちの名を知らないよ、さすがに博識。メキシコサラマンダーは、絶滅危惧種の両生類・メキシコサンショウウオのこと。別名アホロートル、ウーパールーパーとも呼ばれる。
●ウォーグレイモン:ムゲンドラモンの爪で思いきり胴体を刺されたのに大丈夫なんか。
●テイルモン:ベーダモンたちとの間に悪しき過去があった模様。詳細は不明なんだなまたも。
●エンジェウーモン:ヒカリのブラコンを反映して、ウォーグレイモンに聖なる力を与えるという見せ場あり。その分、せっかく拝めたホーリーエンジェモンがめちゃ軽く扱われていると思うのは気のせい?
●レオモン:別れた先でも存命し親分をやっていた。再登場がうれしいキャラ。他のもろもろキャラも健在でほっとした。しかし、クラウド大陸、砲撃を浴びて大丈夫?
●エルドラディモン:もとは破壊されたデビモンの城だったのに、城が「生えてきた」ってどういう設定か。じゃあデビモンの城になってたのはなぜ。体の一部、あるべき姿って…謎すぎる。
●ロップモン:レオモンに「この方」呼ばわりされている。さすが聖なるデジモンの一人。
●ベーダモン:すっかり解説係。ムゲンドラモンを操ってはいるが、ラスボスは他にいる。
●ムゲンドラモン:数々のサイボーグ系デジモンのパーツを組み合わせて造られており、今まで製造されてきたサイボーグ系デジモンはムゲンドラモンを完成させるための試作型だったと思われる。自らの意思のない純粋な機械デジモンだ。その代り本体中枢にあるデジコアに、何者かによって悪の意思が宿ったプログラムを植え付けられているという。
渡辺けんじさんがツイートしていた「ムゲンドラモンは1枚絵でしっかり描き込んで、戦うのは尻尾や腕のようなパーツってのは考えたな」、やはりプロの視点、見応えの一因に納得です。完全体が総出でもかなわない強さ。ホーリーエンジェモンすら後半は防戦一方。
アグモンがムゲンドラモンもどきに暗黒進化した経緯があるから、ムゲンドラモンと1対1になり陰を払拭したかったのか。それとも無印第48話「さらばヌメモン」でヒカリの力を得たウォーグレイモンがムゲンドラモンを倒すエピソードへのオマージュか。
●次回予告:メイン中のメインキャラが不在でのラスボス戦てどうなの??あまりに過酷な状況ぽくていろいろすごく心配。02の賢ちゃんの回想以来、登場するミレ二アモンに期待。