デジモンゴーストゲーム第20話感想

デジモンゴーストゲーム第20話「炎ノ監獄」感想

脚本:佐藤寿昭 絵コンテ:- 演出:田中雄太 総作画監督:西野文那 作画監督:舘直樹、村山綾音、大山康彦 (2022/2/27 放映)

<あらすじ:公式サイトより引用>
宙とガンマモンたちが遊園地を楽しんでいると、突如としてダークリザモンとセーバードラモンが現われた。いつも宙に荷物を届けるブラックテイルモンの居場所を尋ねるダークリザモンたち。宙が答えられずにいると、彼らは強引に襲いかかってきた!
瑠璃、清司郎たちがダークリザモンの作り出した不気味な黒い炎の檻に閉じ込められてしまい、孤軍奮闘する宙とガンマモン。だが、進化先をコントロールできないガンマモンはダークリザモンたちの執拗な攻撃に大苦戦する。彼らの執念の源には、少し前に起きたおぞましい事件があった。
(※私の注釈:「進化先をコントロールできない」とあるが、私にはガンマモンが自分の意志で進化先を選んでいたように思うが。)

●全体を見て:録画のタイトルには「…炎の檻!?囚われの遊園地」と追加されている。
感想を書くのがしんどかった。よその評判はおおむね極めて好意的、でも自分はそんなにどうこう感じなかったから。自分には何か感性が欠けている。辛い。
レトロな遊園地としては浅草の花やしきが有名だが、そんなレトロ感はないし、かと言って東京ドームシティアトラクションズとも違う、聖地としては架空の遊園地だろうか。
誤解ゆえに宙たちに戦いを挑むダークリザモンとセーバードラモン、その心情はよく理解できた。それに対し自分の意志で三変化を見せたガンマモンは、強くなる意志、執念が非常に強いデジモンであるとわかった。宙を守ろうと、成熟期二体を相手に奮闘!何度か退化しつつも、よく頑張った。
ダークリザモンたちはある事件から、人間界にいる事への絶望を感じDWへ帰りたいばかりに、帰れる唯一の希望・ブラックテイルモンを探して宙に行きついた。宙からブラックテイルモンのことを聞き出そうと、暴力に訴える。でも知らないのだから答えようもない。せめて初めから帰りたい旨を話してくれればこんな戦いにはならなかったのに。それは人間不信が根底にあったからだろう。説得しようとする宙、あれだけ攻撃されたのにどこまでもお人よし。最後にダークリザモンは謝罪する、謝罪キター!聞いてくれようとした宙への謝意も込めて。「反省や謝罪がない」と私は散々書いてきたので、この謝罪には納得したものの。先日のデジコンで地岡氏が、デジモンは人間と別の価値観と述べておられるから、それで敢えて反省や謝罪がないのだろうかとも思う。
ダークリザモンとセーバードラモン、どちらも黒いバージョンの個体、ついでにブラックテイルモンも。二体して黒パターンなのには何か訳が?黒は人間(日本人に限る。黒を悪者扱いするのは国際的には黒人系への偏見とされる)が恐怖を抱き誤認しやすいから?
私はジェットコースターなどの乗り物全般がダメなので、遊園地の映像と音聞いて気分が悪くなりました。それだけ美術や効果音がよく描けているという事。
田中裕太さんは、東映アニメ所属のアニメ演出家、愛称はタナカリオン(笑。プリキュアシリーズの演出や映画監督をされている有名どころ。
脚本は10話「死ノ遊戯」16話「人喰ノ森」の佐藤寿昭さん。
村山綾音さんは、「天地創造デザイン部」の作画監督協力でクレジットされている方。(株)旭プロダクションという老舗アニメ―ションスタジオに所属されているという。東映アニメの方ではない?それとも同姓同名の方?

●宙:瑠璃をして「本当の兄弟みたいね」。宙の認識は兄貴というより保護者かも。しかし、宙に守られるだけなんて、俺が宙を守りたいというガンマモンの明確な意志が、宙の判断を待たぬ三種の進化へと繋がった。もしやグルスが出るかも、と不安だったが、宙を守るという正当な目的ゆえに、そうは進化しなかったのだろうか。
人間の世界での居場所はないと言い切った彼の言葉を思い返し、ボコモンの言う「橋渡し役」は確かに必要なのかと思いが至る。RWに迷い込んで困っているデジモンは他にもいるのだろうし。それだけ、DWとRWの境界が不安定になってきているというのか。

●ガンマモン~ウェズンガンマモン、カウスガンマモン、べテルガンマモン:最初に進化したのはウェズン。重い体で走る走る。しかし戦況は不利、退化して宙に保護され。足を痛めた宙にかばわれ、足手まといに感じた悔しさ。初めて反論する、「おれ、たたかう」「おれ、たたかえる!」反抗ではなく、宙を守るという強い決意と自信。成長したなあ。この話数にして完全体進化より先に成熟期揃い踏み。一体いつ完全体に進化するのか。

●瑠璃たち:アオイとミカと一緒に遊園地に。アオイたちは実体化したアンゴラをホロと信じているかは怪しいところ。ブームを過ぎたスイーツ・チュロスを食べていた。りるるんに載せるのか、宙に写真を頼む。
思わず炎に入ってしまい戦力外に。ジンバ―の内側からの技でも炎は解けず。「飛んで火にいる冬うさぎ、九死に一生を得たり」。元ネタは「飛んで火にいる夏の虫」。コメントはシンプル、今回フォローもなし。

●清司郎たち:ジェリーモンも清司郎も人質にとられ、宙の居場所を言わざるを得なかった。闇の炎にカンスト(カウンターストップ)、ジェリーモンの電撃にゲントツ(限界突破)。パニックから冷静になったから飛び出さずに済んだ。闇の炎はどうにもならず、ジェリーモン曰くやられ損。

●ダークリザモン:闇の炎に覆われた邪竜型の成熟期。フレアリザモンがウイルス種に進化した姿で、性格はクール。必殺技は、闇の炎「ドレッドファイア」。図鑑には、炎から出たら燃えてしまうという設定は特になかったので、どこからそういう設定が?テイマーズにて初登場するも不遇。
火事に遭ったツヨシを善意から助けようとして(本来は紳士的な性格なのだろう)、説明を聞かぬツヨシは燃え尽きてしまったために人殺しと誤認されてしまった。RWに居場所がないと感じた最大の出来事。それで暴力を使ってでもブラックテイルモンを呼ばせて帰ろうと必死になっていた。帰るのにブラックテイルモンが必要なのと、彼が宙と関係あると知ったのは、RWにいるデジモンたちの風評があったから?RWのデジモンたちの間で、宙はもはや有名人なよう。
遊園地で見境なく人質を取ろうとした悪辣な行為。いくら事件の経緯があったとはいえ許されない。宙が素早く疑似デジタルワールドを展開したのはいい判断。
闇の炎は、中に入る時やいる分には熱くなく燃えないが、出ようとすると燃えてしまう、サブタイトルの「監獄」のような厄介な技。ダークリザモンを倒す事で解除されたが、他に解除方法はなかったものか知りたかった。
声は竹内良太さん、青二プロ所属、天地創造デザイン部の海原役など様々な作品に出られている。声域はバス・バリトン。地声は高かったのに、ドスのきいた悪役に憧れて声を低くしたくて、耳鼻咽喉科に相談して4、5年トレーニングし今の声になったというから、執念!

●セーバードラモン:闇色の炎をまとった巨鳥型の成熟期。気性が荒く、必殺技は足の爪で空中から襲う「ブラックセーバー」。
飛べないダークリザモンを運んで移動していた、現実世界の不遇に二体は身を寄せ合って過ごしているのだろう。空が自分のテリトリーという自負がある。バードラモンの色違いだが、声が男声でバトルも派手で、バードラモンとは印象が随分違う。
声は高塚正也さん、青二プロ所属のベテランさん、ワンピのナレーター、ゴスゲでユニモン、:でマンボモンで出られた方。

●ブラックテイルモンUver.:あまりのタイミングでの登場、事前に宙たちを観察していた?炊飯器は持っておらず、ホログラムの機械を利用してDWへのゲートを開いた。RWに入ってきてしまい悪い影響の大きいデジモンを連れ帰る役目を負っているのか。セリフはなく宙に一礼。北斗との関係は未だ不明。

●バクモン:回想シーンでボコモンが出ていたが。消えるなら別れのエピソードをと今も思う。

●(ヤマモト)ツヨシ:声は小野元春さん、青二プロのジュニア枠。ダークリザモンとセーバードラモンに火中で保護されていたのに、怯えるばかりで「炎から出ると焼ける」とは聞かされていなかったのか、無念の死。デジタマのようにはいかない。

●(ツヨシの)父親:声は、金融長官で既出の宮園拓夢さん。

●(ツヨシの)母親:声は鶴田真希さん、青二プロ所属、ワンピやクレしんなどの脇役に出られている。

 

●男(父親を止めてる人かな?):管制官で既出の尾高慶安(よしやす)さん。

●(入園時のうさぎの)ホロマスコット:声は既出の木村真悠さん。

●海賊ネコ:声は既出の斉藤明日美さん。

●(海賊アトラクションの)スタッフ:声は既出の權内隆介さん。

●次回予告:マミーモンに続いて02ではコンビだったアルケニモンの登場!マミーモンとは関係あるデジモンなのだろうか?

(2022/3/4 記)

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