デジモンゴーストゲーム第22話感想

デジモンゴーストゲーム第22話「悪夢」感想

脚本:山崎亮 絵コンテ:池田洋子 演出:山崎響介 総作画監督:仲條久美 作画監督:酒井夏美、北野幸広、川口弘明 (2022/4/17 放映)

<あらすじ:公式サイトより引用>
安眠をもたらすデジモン、ピロモンと「桜睡眠療法」という新ビジネスを始めたジェリーモン。桜の下で安眠を提供するはずが、突如、眠っていた参加者達が呻き出し怪我を負い始める。その頃、桜睡眠療法に参加した瑠璃とアンゴラモンは夢の中でスカルグレイモンに襲われていた。必死に逃げる瑠璃たちだったが、それは絶対にスカルグレイモンのところへ戻されるループする悪夢であった。現実では、瑠璃たちの体にも傷が浮かび始める。ふたりを助けるために眠った清司郎とジェリーモン。しかし彼らもまたループする悪夢に取り込まれてしまい……。

●全体を見て:録画のタイトルには「恐怖の安眠療法!?永遠に続く夢」と追加されている。
ジェリーモンが開発した新ビジネスは、桜の木のもとピロモンの安眠作用を使うというもの。けれどそれは悪夢となってループする…。またもジェリーモンの悪知恵が原因。
夢の中というが、お客のようにおのおのの夢でなく、同じ夢の中に瑠璃組と清司郎組が共存したのが私にはよくわからない。
闘争本能しかない完全体・スカルグレイモンの襲撃は極めて恐ろしく、そういう意味では適任。どうやって対応するのか見当もつかなかったが、明晰夢とわかってからの巻き返しがすごく、ど迫力。ただし夢の中にいる限りスカルグレイモンは再生するので、ピロモンを起こすのが根本的な解決法。皆で「起きろ!」笑。
自分が一番気になっていた、ジェリーモンに反省の色がない事は、バクモンのお仕置きで解決しホッとした。でもまた懲りずに新ビジネスをやりそう。
小さな山の上に桜の木が数本、山の下にも桜、東京で心当たりはなく、聖地は特定できなさそう。
山崎亮氏、経歴調べたがわかりませんでした。山崎響介氏は、ワンピやプリキュア、デジコロで演出助手をされた方。川口弘明氏は、BORUTO・妖怪ウォッチ・マンキンなど様々なアニメの作監をされた方。

●宙たち:宙ガンの出番があまりないのは淋しい。大天才の清司郎に頼りにされている宙。順番待ちの整理券ホロがお雛様なのは、放映延期がなければ3月に放映するはずだったからだろう。修理の済んだスマホには清司郎のメッセージが。最後が「14:09 ジェリーモン様gspkgぽ…」と意味不明、もうメールどころではない慌てぶりがわかる。ガンマモン以前は掛布団の上で寝ていたが、今回は、宙が布団の中に入れてやっていて、親密度が増している。宙もこれにて春眠。

●清司郎:怪しげな安眠療法の監修の名目で駆り出され、気乗りしないが断れもしない優柔不断。白衣姿は萌えポイント。専門は情報工学でも、明晰夢の論文を複数把握しているからさすがド天才。アニメ外で現実に、そういう論文は複数あるそう。明晰夢と気付いてからは堂々たるもの、モーゼの如くひらけた海は圧巻。「もしかして、この身には本当にとんでもない力が…!」妄想チック。

●ジェリーモン~テスラジェリーモン(~ジャイアントテスラジェリーモン):現実世界でのビジネス濫用は、利益のためというより好奇心を満たすためなのか?ピロモンの透明な泡と黒い泡の違いも知らずにピロモンを利用するなど極めてずさん。清司郎を巻き込んだり、瑠璃に無理に体験させてりるるんで宣伝させようという功利的なのも良くない。今回の事件の元凶なのに反省する気がないのは全く遺憾。警官に清司郎が謝ってる最中にも反省なし。金融危機を招いた時もそうだった。バクモンのお仕置きが妥当、やっぱり罪を犯したものには相応の償いがないとキッズアニメとして好ましくないと強く思う。
瑠璃たちに存在を知らせるのに、ただの雷でなくジェリーモンをかたどった雷を見せた。

●瑠璃:リボン付きの白いブラウスに薄緑のパンツ、春のファッション。アンゴラモンという支えがあるとは言え、開き直って攻めの姿勢が力強い。ナイトに守られるばかりではない強さが瑠璃らしくて好き。

●アンゴラモン~ジンバ―アンゴラモン:今週のポエム「春眠、進むも地獄、退かぬも地獄の永劫の檻。されど開かない檻はなし」。元ネタ「進むも地獄、退くも地獄」は、進軍しても撤退しても甚大な被害が予測される状態の事。現状を切り抜ける方法が見つからず、進退が極まった状態。永劫とは、大げさな。「春眠」は、「春眠暁を覚えず」からの引用だろう。

●バクモン:準レギュラーだったのに出てこなくなり、13話のまま消えなくてよかった!しかも夢を食うという本来の能力を買われての再登場なのがとてもうれしい。宙の部屋に身を寄せて、ボコモン喪失の悲しみも相応に乗り越えたのだろう。
改めて図鑑より、聖獣型の成長期。取り込んだ悪夢やウイルスを正常に変換させる能力がある聖なるデジモン。元がデータだからってスマホから出て来たりメールで存在自体を送信できるとは驚き。せっせと悪夢の解消に働いていて、ジェリーモンの営業に目が留まったよう。

●スカルグレイモン:アグモンの暗黒進化先であるアンデッド型の完全体。戦いだけに執着し知性はなく闘争本能のみで生きながらえ恐れられている。敵として文句なしの恐ろしさ。まあ、実在でなくピロモンの夢の中の存在だったからよかった。声は江川央生さん。唯一のセリフは「朽チ果テロ」。

●ピロモン:クロウォで受賞したファンアート。ピロの語源はpillow枕の意。羊を数えながら眠りにつくというのがモチーフと思われる、枕と羊の姿を合わせ持つ哺乳類型の成長期。ピロモンに寄り添うと安眠でき、その時見た夢はピロモンの食事となる。寝心地の良い時に浮かす泡は「ララバイバブル」と言って触れると安眠に導かれる。一方寝心地が悪い時の泡は「悪夢の泡」で、幻覚や悪夢を見せ続けられ精神攻撃を受けるという。
ジェリーモンの営業のおかげで人間の夢を食いすぎた。最終的にはピロモン自身が夢から覚める事で、皆が悪夢から解かれた。
声は齋藤彩夏さん、青二プロ所属、フルバの草摩紅葉など演じた人気声優さん。デジコロではバーガモンを。かわゆいv

●(安眠療法の)客:声は既出の佐藤悠雅さん、竹内大生さん、生艸東子(いぐさとうこ、読みづらいので再掲しました)さん、權内隆介さん、斉藤明日美さん。

●警官:声は既出の今川柊稀さん。

●新ED:おそらくは年度初めで24話で解禁する予定であったろう新ED。子どもたちの日常を描いており好感。一番目の寮内でコタロウが受付係さんに迫っているのが可笑しい。二番目はMORGANSという人形の店でウインドーショッピングをする瑠璃、アオイ、ミカと、見守るアンゴラモン。三番目の清司郎は学会での発表中?にジェリーモンが乱入。四番目の瑠璃とジェリーモンのヌン活描写が特にうれしい。成長期でなくあえてより紳士なジンバ―が瑠璃をエスコート!お嬢様と執事感。寮長ならぬ料理長・清司郎、頼まれてお世話が適役であったろうホール係の宙。宙が持っておりガンマモンが手を出すのがチョコレートケーキなのも芸が細かい。
歌は若きロックバンド、Bye-Bye-Handの方程式が歌う「ひかりあうものたち」。不快ではないが残念ながらわたし的には歌詞もメロディも特にビビッとはこなかった。デジモンミュージックを愛するはずの私のゴールはいずこにあるのか。

●次回予告:虫のカサカサという音からはGのことしか思い浮かばないんですが、シルエットがゴキモンでない。さて何モン?マミーモン、クロックモンの姿もあるが再登場の理由は?そして、大切な人の変わりようとは?

(2022/4/24 記)

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