デジモンゴーストゲーム第28話感想

デジモンゴーストゲーム第28話「顔取リ」感想

脚本:山崎亮 絵コンテ:鈴木正男 演出:松川朋弘 総作画監督:西野文那 作画監督:北野幸広、澤木巳登理、李少雷、金澤龍、權容祥 (2022/6/5 放映)

<あらすじ:公式サイトより引用>
数日間部屋に引きこもったままのコタロウを心配し様子を見にいった宙たち。部屋の中では、鼻から上を隠す様な仮面をつけたコタロウが暗闇の中で無気力に座っていた。その仮面の下は、なんとのっぺらぼうのように顔がない。宙たちが原因を突き止めようとする裏で、人々を襲い次々に顔を奪っていくのは三面四臂の異形のデジモン、アシュラモン。奪った顔を仮面のようにつけ、人間の感情を味わうアシュラモンの凶行は次第にエスカレートしていく。アシュラモンに顔を奪われた人間が衰弱していく中、瑠璃と清司郎もその餌食にあってしまった。
●全体を見て:録画のタイトルには「…仮面の下は…のっぺらぼう?」と追加されている。
メイン敵キャラの声が三通りというお一人ならまだしも豪華な顔ぶれにびっくり。
今話も、敵の裏をかき懐柔して、被害者解放めでたし路線。カノ―ヴァイスモンが登場し善戦するもなぜか進化が解けてしまい危くなるという意外な展開。メインの子ども三人がやられてしまうのも、アンゴラモンが機転を利かすのも、驚きの展開づくし。一段階前へ退化するって何事?

脚本は22話「悪夢」の山崎亮氏。松川朋弘氏は、調べたのですがよくわからず、「天才てれびくんYOU」にてパラスポーツのアニメを手掛けていた事くらい。
●宙:序盤で清司郎に、頼まれたら断らないと評されるのが伏線。断れない弱気者でなく、断らない寛容でどこか諦観な性格。
ガンマモンはともかく、衰弱したコタロウの食事がお粥とかイオン飲料でなくハンバーガーなどと、そこは中学生の感覚か。
丸腰でカウスをかばうのには感動、顔を取られてしまう宙。宙の想いを図らずもアシュラモンが明言する、「俺が必ず守る。弟よ」。愛情は深く。
青い面と黄色い面に挟まれた宙の顔、何だか笑ってしまう。
身に覚えのないハッピーエンドに戸惑うばかり。
●ガンマモン~カウスガンマモン~カノ―ヴァイスモン:コタロウの事を「コタ」と呼ぶ、かわいい。
べテル、ウェズン、そしてカウスの三形態からカノ―ヴァイスに進化することが明らかに。宙に危害を加えたからべテルに進化するのではとひやひやした。
ドラゴニアと阿修羅神拳は互角に見えたが、デジヴァイスの警告音と共にカノ―ヴァイスがカウスへと進化が解けてしまうという、時間切れ的な新しい設定。無印、02、テイマでは幼年期まで退化するのが一般的だったが。今後、時間切れを気にして戦う事になるのかな、何だかウルトラマンのピコピコみたい。
●瑠璃:りるるんにのっぺらぼうの情報がない。おそらくは被害者が衰弱して書き込めないためというが、周りが気付いても良さそうなものだが。ひがっちの顔を返せと、勇気の紋章を発動するも、無念、自分も顔を取られてしまう。家で寝てるというけど、家族に不審に思われるのでは?
●アンゴラモン:なぜか前回、前々回と続けて、戦闘で重要な役割を果たした。「人間の顔を返してくれ!頼む!」頼まれると断らない宙のクセを、清司郎でなくアンゴラモンがよく把握していたのはん?となるが、まあアンゴラの機転で顔はすんなり返された。宙の顔まで返したアシュラモン、正気に戻って動揺するも、これもアンゴラモンの機転で集会に誘われ、野放しは回避された。ただ、アシュラモンの感情への入れ込みをそうそうすぐに捨てられるとも思えず不安ではある。
「顔は心の窓なり。窓なき家は家にあらず。そは外すべからず。入れ替えるべからず」。「顔は心の窓」は、脳神経解剖学の世界的権威であり、第16代京都大学総長を務めた平澤興(ひらさわこう)氏の著作中の名言の一つ。顔を見ればその人の中身がわかる、の意。
●清司郎:相変わらずビビり要員でカワイイ。寮長として各部屋の暗証番号を記憶しているという天才ぶり。
●ジェリーモン:のっぺらぼうの噂はデジモン相手に営業しているであろうジェリーモンにも届いていた。
のっぺらぼうの清司郎に少女マンガ的なキラキラ目を描いた、すげーラブリーで笑える。「元に戻った」って、ジェリーモンの目にはダーリンの瞳がそう見えていたのね。ダーリンのお世話、うれしそう。
●野村コタロウ:準レギュラーとしてうれしい再登場。女好きで、「しほにゃん」なる推しメン(二次元?)のぬいぐるみをゲットできた高ぶりをアシュラモンに狙われる。目黒で、檀家でもない部外者も通行可能な開放的な墓地なんてあるのかは疑問。聖地はないだろうと思う。
●マッシュモン:植物型の成長期。図鑑によると、性格は意地悪で弱い者いじめが好きだが、恥ずかしがり屋でもありいつも顔半分を隠しているという。
今話では、アシュラモンにパシリをさせられる臆病者。キャラ語尾は「だナ」。宙は脅された彼を責めなかった、やさしい。
声は龍田直樹さん、青二プロ所属、ゴスゲでモニタモン、デジコロではガーベモンで出演されている。
●ムーチョモン:声は高橋花林さん、青二プロ所属、何作かでメインキャラを務める実力派の若手。
●フローラモン:今日の紅茶はダージリンのファーストフラッシュという凝りよう。人間界の生活に馴染んで楽しんでいるよう。声は既出の斉藤明日美さん。他に集会にはガワッパモン、ポテモンも同様に楽しそう。
●アシュラモン:四本の腕と三つの顔を持つ魔人型の完全体。図鑑によると、古代インド文明の文献を解析する最中に突如コンピュータ内に降臨した。見た目と裏腹に正義を重んじ、不正を許さぬ光明神の化身といえる性格。必殺技は、四本の腕から繰り出されるパンチラッシュ「阿修羅神拳」。怒りの顔の時使われる、最後で最強の技。
メイン敵としてはフロンティアにも登場していた。高ぶり、達成感、恐れ、勇気の面に感じ入り、「今われら愉悦の極みなり」多くの感情を味わい、最初は隠れて行っていたのに歯止めが効かなくなってゆく。街へ出て、店や家を破壊し襲いかかる。仕舞いにはサッカー場の無数の観客を標的にしようとするまでに。三つの感情しか持たぬアシュラモンにとって人間の感情とはそんなにも味わい深いものか。正義を重んじるという設定は今話では生かされなかった。
●アシュラモン怒り:赤い面。声は玄田哲章(げんだてっしょう)さん、おいこんな人呼んでいいのかよ。81プロデュース所属の大御所。個人的にはドカベンの岩鬼、シティーハンターの海坊主が印象的。
●アシュラモン祝福:黄色い面。声は関俊彦さん、こんな人呼んでその二。81プロデュース所属、個人的には最遊記の三蔵が印象的。
●アシュラモン慈悲:青い面。声は山崎たくみさん、その三、声優にして音響監督、T.S.P代表。塩澤兼人さんの持ち役を多く引き継いでいる方。クロウォにもカツジ役で出演。
●コンゴウモン:重量級のパワーファイターである、奇跡のデジメンタルで進化した昆虫型のアーマー体。図鑑によると、古来より天使型デジモンとは別の、神の地上代行者と言われているという。今話ではアシュラモンの配下。セリフはなく、アシュラモンの言いなりという感じ。配下だからか、まわし?ふんどし?がアシュラモンとかぶっている。
●(バスケしている)青年:いくらバスケ好きとは言え、あの髪型はないぞ。脇役のキャラデ(オシャレ度)がゴスゲはいまいちと感じる。やっぱり私は中鶴さんが好き。背番号(背中には書いてないが)は、顔なしだけにゼロ。
声は荒井聡太さん、青二プロ所属、クロウォにもマンモン等で出演、東京理科大大学院卒というリケ男。
●(コンビニの)店員:声は既出の橘内良平さん。
●(自宅で襲われた)父:声は既出の權内隆介さん。
●母:声は既出の阪本久瑠実さん。
●息子:声は天希(あまね)かのんさん、青二プロ所属、デジコロにも「女性」で出演。
●アシュラモンにサッカースタジアムの場所を聞かれた会社員:クレジットはなし。
●次回予告:妖が続きますね。花粉症だけでも大変なのに、毒が含まれているとしたら。ドクグモンとトロピアモンを確認、いずれも毒持ちデジモン。
(2022/6/8 記)








               もどる