デジモンゴーストゲーム第29話感想

デジモンゴーストゲーム第29話「妖花粉」感想

脚本:森地夏美 絵コンテ:谷東 演出:波多野浩平 総作画監督:二階堂渥志 作画監督:大西陽一、Eugene Ayson、Noel Anonuevo、B.S.Lee (2022/6/12 放映)

<あらすじ:公式サイトより引用>
ある日の午後、デパートにやって来た清司郎とジェリーモンは迷子の女の子・結菜と出会う。ひょんなことから結菜に懐かれた清司郎は彼女を迷子センターに連れて行こうとするが、その最中コドクグモンの襲撃を受けてしまう。物陰に隠れては人々を襲うコドクグモンたち。逃げようにも、デパートの外には濃霧が立ち込めており外に出られない……。一方、町の一角を覆う濃霧の騒ぎを聞きつけ現場にやって来ていた宙と瑠璃。清司郎との連絡の取れない中、空から偵察に向かったアンゴラモンが‘とあるデジモン’の気配に気づく。

●全体を見て:録画のタイトルには「…襲う毒霧!清司郎の試練」と追加されている。
新宿が聖地だが、デパートの外観からそのようなデパートは新宿に存在しない。伊勢丹がちょっと似てるかな。地下の廃坑は、新宿に通じている地下鉄だから、2022年現在なら都営大江戸線・都営新宿線・京王新線だが、どれかがゴスゲの少し先の未来には廃線になっているという事。どれも多くの沿線住民を抱えにぎわっているので、廃線は考えにくいのだが。
清司郎組がメインで、幼い子を助け約束を守るために危機に瀕して進化を遂げるという、無印36話「結界突破!ズドモンスパーク!」へのリスペクト回なのか。36話では、奈津子との約束を守るため溺れるタケルを救い自分は沈んでしまうカナヅチで最年長の丈、それで完全体ズドモンへ進化する話。私が清司郎が一番気になるのは、最年長で責任感が強いが空回り、でも決める時は決めるのが丈先輩に似ているからだと思う。
デジモンが起こしたトラブルがニュースで報じられるほどの規模になり、「ホログラムゴースト」が都市伝説という認識では済まなくなってきた。宙たちだけでは対処しきれなくなっていくのでは。大人の助けが欲しいところ。
アンゴラモンの完全体進化はいつ?
何だかまとまりがない感想ですが、母が亡くなってからとても忙しいので、仕方ない、このまま載せちゃいます。

●宙:小学生の頃は廃線巡りツアーにハマっていたというから、キャンプといい、渋い個性的な小学生であったよう。

●ガンマモン:女神を知らなかった。まだまだ知らない事もあるよう。

●瑠璃:高所でも怖くないのか、建設中の大きなビルから現場を眺めている。制服姿なのがツボ。

●アンゴラモン:「不遜クラゲも 時には女神。ああ世はこともなし」。元ネタ「世は並べて事も無し」は、由来はビクトリア朝時代のイギリスの詩人・ロバート・ブラウニングの作品の一節。大きな事件や天災もなく平穏無事に過ぎている有様の意。「不遜」は思い上がっている事、おごり高ぶっている事。温厚なアンゴラモンの目にもジェリーモンはそう見えていたのね。でも言っちゃうかな。

●清司郎:身をかがめ挨拶をし問いかける、幼児への接し方が不慣れながらやさしい。
被害の大きさとコドクグモンの群れにカンスト、ジェリーモンの電撃でゲントツ。左腕の緊縛に関して、毒の種類によっては壊死すると言っているから、やはり基礎医学も把握しているのか。
屋上のロックを難なく解除、さすが天才。
精悍って、自分で言っちゃってるよ、イケメンという自覚はある模様。
戦意高揚した矢先の転倒の、字幕は「へぶすちゃ…。」笑。高揚した時までの記憶が飛んでいる。これって二重人格の特徴と同じ解離現象。怯えてる時と勇ましい時のギャップが極端だしね。
毒に侵されフラフラなのに(ゲントツでなく素の状態)、宙や瑠璃の諦めなさに感化され、先輩として寮長として、体力と気力と勇気を振り絞って「今日は…諦めないぞ!」それでテティスモンに超進化!毒の跡のある進化バンクはこの一回なので貴重だろう。また、進化バンクをスロー再生すると何かいいものが見えるらしいのだが、私は確認できなかった。一番ビビりなのに決意一つで立ち向かおうとする、とてもヒロイック。子どもの心の成長が、パートナーのさらなる進化を呼んだ王道パターン。
「テティスモン…さま…。」これは強制的に言わされるのでなく、癒しの女神への心よりの敬意からのさま付けだろう。
ことを果たして、思わず脱力。げっそりした顔とジェリーモンのキシシな笑顔がラストシーン。このコンビネーションはなかなかおもしろい。一番ビビりなのに真面目で責任感のある清司郎と、女王様気質の問題児・ジェリーモンのでこぼこコンビ。宙ガンは熱い兄弟愛、瑠璃アンは勇ましい姫×騎士。それぞれイイ感じ。

●ジェリーモン~テスラジェリーモン:テーマカラーの一つであるピンクのバッグが気に入る。しかし昼間から中学生とホログラム(仮)がデパートで買い物なんて、不審すぎる。ホログラムらしくない事より中学生が昼間ふらふらしている方が問題。よく通報されないな。寮長が授業に出ないのを他人は知らないわけだし。

●テティスモン:テティスとは、ギリシア神話に登場する海の女神にして救済者・保護者。デジモンの発祥のネットの海の最深の海溝で発見されたという水棲獣人型の完全体。広大なテリトリーを荒らす者に慈悲はないが、救助を求める者には優しく安全な場所へ導く。弱きを助け強きをくじく。必殺技は、掌に電撃を溜めて拳を飛ばす「ビリースマッシャー」、電流の両拳を振り下ろす「ハンマーサンダー」、相手との空間を消失し瞬間移動し侵略者を排除する「アドゥワールド」。触手から様々な薬を生成して流し込む「ドクテアーゼ」は、味方には傷の治癒や力のブースト、敵には劇毒となる。
「ダーリン、あなたの強い意志、確かに受け取りましたわ!」テスラのギャル口調から、清楚なお嬢様風に見た目共に変化。という事は、究極体はどんなだろう。
「毒をもって毒を制す…あなたの毒、無効化しますわ」ドクテアーゼで解毒を図り、トロピアモンを脱力させ、被害者も救う。問題児が、強くたおやかな神へと進化する変わりよう。テスラと違い演技はまさに女神、演じ分けが素晴らしい。

●トロピアモン:ジャングルに棲息する、植物型の完全体。様々な樹木・果実のデータを取り込み、派手な見た目に進化した。図鑑によると、あらゆる果実を混ぜ合わせたような体臭がきつい。羽根の役割を果たす葉から分泌される雫は、鉄をも溶かす強い毒性。必殺技は、首の花びらから花粉を大量に飛ばす「ぺタリーカーネイジ」、、体内で熟成させた強力な毒ガスを吐き吸い込んだ者を溶かす「トロピカルヴェノム」。
コドクグモンに毒を吸われ被害者を出していた、自覚も悪意もない迷惑者。本人ははぐれた仲間に知らせようと花粉を飛ばしていただけで、悪意は全くなかったパターン。一人称は僕、二人称は君という品のある話の分かるデジモンで良かった。清司郎組を襲ったのは、花粉を消されたことを故意にと誤解して。コドクグモンを毒殺したのは「うっとうしい」から、これはちょっと怖い。ずいぶんな数の仲間と合流できた、こんなにいたのか。しかし人間に有害な花粉をやたらに飛ばさないよう清司郎に釘を刺された。
声は山田真一(しんいち)さん、青二プロ所属のベテランさん、勇者王ガオガイガーでメインキャラを務めた方。太く重い声だが、さばさばしたキャラに聞こえる。

●コドクグモン:ドクグモンと共に群れで行動する、昆虫型の成長期。図鑑によると、まだ強力な毒を生成できないため、爪に強力な毒を仕込んだグローブをはめているという。普段は大人しく、攻撃するのは集団で。必殺技は毒爪グローブでひっかく「ポイズンネイル」。
毒を生成できないのは設定通り。毒の供給が途絶え、逃げていった。トロピアモンに溶かされた個体以外はお咎めなし。でもなぜ人間を襲っていたのか不明。大きくなるために?

●エリスモン:哺乳類型の成長期。私はゲームをしないので、ゲーム作品からのアニメ初登場とか声優さん違うという感慨は特にはない。「根城」「お勧めはしねえが抜け道」彼も人間界に相当馴染んでいるよう。だが危険を察知してか、同行せず地下にとどまった。
声は宮原弘和さん、青二プロ所属、劇団大富豪の座長でもあるという。ワンピなどに脇役で出演。アニメへの出演は久しぶり、とツイートしておられた。

●結菜(ゆうな):ほっぺが中学生との差別化の意図か、おたふくかぜのように大きい。病気かと心配しちゃったよ。年は未就学児くらいか。清司郎が未視聴の「アカデミックバスターズ」通称アカバス(朝のキッズアニメ)のヒーロー・ジーニアスがお気に入り。清司郎の奮起の背景にはこの子の存在が。
声は和多田美咲さん、青二プロ所属、デジコロの八神ヒカリ役、ゴスゲではカズマ役で既出。幼く可憐なイメージ。

●コドクグモンにデパートのトイレで襲われる女子従業員:クレジットなし。

●アナウンス:声は既出の川口桜さん。

●ホログラムの警備員:クレジットはなし。

●女子:声は真仲莉央さん、青二プロのジュニア枠の方。

●男性客:声は稲岡晃大(こうだい)さん、青二プロ所属、バラエティ番組のナレーションなどされている方。

●男性(コドクグモンに襲われる青いシャツの):声は既出の橘内良平さん。

●アナウンサー:声は既出の佐藤悠雅さん。

●次回予告:気に入らぬ者を人形に。人形といえば4話「人形の館」があるけれど、サブタイは悪友となっている。予想しづらい。登場デジモンは不明。他サイトによると、エクスティラノモンとワルもんざえモンらしい。ゲームやカードしてる人ならわかるのかな、私は予告だけではほぼわからない。

(2022/6/16 記)

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