デジモンゴーストゲーム第31話感想

デジモンゴーストゲーム第31話「辻斬リ」感想

脚本:山口宏 絵コンテ:- 演出:角銅博之 総作画監督:石橋大輔、金久保典江 作画監督:佐藤敏明、仁井宏隆、武内昭、川口弘明 (2022/6/26 放映)

<あらすじ:公式サイトから引用>
不気味な刀を手にして、人間やデジモンを次々に襲う「辻斬りデジモン」が現われた。そのウワサを知った夜、アンゴラモンは偶然、辻斬りデジモンに出くわしてしまう。だが実際の犯人はデジモンでは無かった。そのデジモンの持つ刀が、手にした者を辻斬りに変えてしまうのだ。そして、その刀に触れてしまったアンゴラモンは、誰かを切りたいという衝動に狩られて(駆られての間違いと思います。週一の更新とは言え公式見解なのに、身内でチェックしないのかな…;)いく……。このままアンゴラモンは、恐ろしい辻斬りデジモンと化してしまうのか!?

●全体を見て:録画のタイトルには「…命を吸い取る呪いの刀」と追加されている。
角銅氏によると、脚本時のサブタイは「血の収穫」となっており、この元ネタはダシ―ル・ハメット作のハードボイルド小説「血の収穫」だという。まあ本編では別に流血はありませんでした。何だったのか…。
アンゴラを厚く信頼する瑠璃と、何があっても瑠璃を守るという信念を持つアンゴラモンのラブラブ話、笑
毎夜欠けていく月の描写が、時の流れと美しさを表現しており、良い。

●宙:今話も脇役。父からの返事が最大の見どころだが、宙自身もそう期待はしてなかっただろうが、内容に乏しい返信なのにはがっかり。せっかくの伏線がこれかよ。どうしたらDWとRWを人間なりデジモンが行き来できるのかとか、いつ帰るとか、DWがどんなかとか、聞いてほしかったな。いや聞いても無駄だから沢山は聞かなかったのかな。

●ガンマモン~カウスガンマモン:外泊即ちキャンプという認識。寮生活で実家に親も不在で帰省という行動がないなら、そうなるわな。ムシャモンに付けられた傷からデータが流れ出てしまい、退化。その様がまたカワイイ。グルスが宿っているところの、膨大なエネルギー。

●瑠璃:「燃えよ剣客」はピッタリこない模様。アンゴラモンの捜索を手伝ってくれるジェリーモンに様づけ、藁をもつかむ思い。もう居るのが日常であり、たった二日なのだが、起床時も帰宅時もアンゴラを案じて。今話ではベッドと机のある部屋にいる、つまりピアノのある部屋と二つ個室を中学生にしてあてがわれているという裕福さ。アンゴラモンは「辻斬り」なんてしないと信じている。レッパモンの証言も見間違い呼ばわり。知的で温厚なパートナーへの信頼は厚い。

●アンゴラモン~ジンバ―アンゴラモン:主役待遇だが、何と、完全体に進化するという予想は大外れ;;
歴史小説らしき「燃えよ剣客」なる本を読んで夢中に。舞台は深草寺(浅草の浅草寺(せんそうじ)がモデルらしい。その夜景がアニメまんまで角銅氏のブログに載っています)。さすが中身が剣士役ばかり演じている中井さんだけに。「蒼き月明かりをまといし我が刃(やいば)裁きの一太刀を受けるがよい!」と高ぶってそらんじる熱中ぶり。映画化・ドラマ化されてきた司馬遼太郎の歴史小説「燃えよ剣」が元ネタか(新撰組副長・土方歳三の生涯を描いた話)。音楽も珍しく時代劇風で盛り上げています。
殺意を煽る妖刀に負けまいと理性を保とうとするが、ついには意識を乗っ取られ、その時の絶叫の演技が素晴らしい。いつもが冷静だけに、なかなか聴けない。
「そしてこの僕に瑠璃まで襲わせようとした!」珍しく怒りをむき出しに。「何度だって言うよ。僕は君を必ず守る!」ナイト宣言キター!!かっこいい!今話最大の名シーン。対等なパートナーと言うより庇護対象なのかな。
ムシャモンとの一騎打ちは、妖刀にデータの一部を吸われたせいか成熟期同士なのに押され気味。ズバモンが来なければやばかった。
「あしたはあしたの風が吹く。風が吹かねば、ケセラセラ。なぎもまたよし」。元ネタ「明日は明日の風が吹く」は、「先々を案じても仕方ない」広義には「物事はなるようにしかならない」の意。「ケセラセラ」はなるようになるさの意。アメリカ映画「知りすぎていた男」の主題歌。いやあ、なりゆきからあんな妖刀に操られての大騒動なのに、風も凪も良しとは楽天的すぎやしないか。

●清司郎たち:今話も脇役。集会には参加できなかったが、偶然レッパモンと繋がって本当に良かった。瑠璃のために集会に出向いてくれ、やさしいとこある。それとも、それも営業の一環でなのかな。

●北斗:「すまん、息子よ!今のとこはよく判らん!頑張れ!」と葉っぱに書いてよこした(声が聴けたのは良かった)。ろくな返事はよこさぬという予想は的中。おい、もう31話だぞ?いい加減DWのいろいろを知らせてくれ。

●ムシャモン:魔人型の成熟期。図鑑によると、元々は海外のゲームソフトに登場するサムライマスターのデータがコンピュータウイルスに感染し進化した鎧武者デジモン。右手に持つ妖刀「白鳥丸」は斬った相手の生命力を奪う禁断の呪文が掘り込まれており、斬る度に切れ味が増すという。
02では京都に現われシュリモンに送り返された。テイマーズでは新宿大ガードに現われガルゴモンに退治されたという経歴のデジモン。
アンゴラモンが感じたのは、DWからゲートを通った時、刀と本体が混じり合ってしまい妖刀となったという事。交戦の中でテスラジェリーとカウスガンマからのデータを得てやっと刀から実体化、アンゴラから離れたのは不幸中の幸いだった。
刀の切れ味の追求が武士としての本懐。戦いに生きる者だけに、敗北は何よりの痛手。しかも手を下してもらえず生きながらえ、深く意気消沈。
声は江原正士(まさし)さん、青二プロ所属のベテランさん、トム・ハンクスの吹き替えなどが有名。

●ズバモン:自身を武器に変えられる、武器型の成熟期。図鑑によると曲がった事が嫌いで常にキレを追及する。戦いもギャグもキレが良いとご機嫌だという。公式がダジャレか~い;
9:20、ジンバ―の大ピンチに突如参戦した小さなデジモン。ムシャモンを旦那と呼ぶ関係性って何。傷を負わされた因縁ありの相手らしい。ジンバ―の事はあんちゃんと、砕けた性格。図鑑の通りに自身が武器となってジンバ―の腕に身を託す。結果はお見事、白鳥丸は破壊され、吸収された人間は元の場所へ戻りめでたし。けど糧になったデジモンは戻らなかった…悲しい。
放映日6月26日は初代デジタルモンスター発売記念25周年という曰く付き。それに合わせての登場なのかもという。
声は津田美波さん、青二プロ所属、「ゆるゆり」の船見結衣などが有名な若手さん。

●ゴブリモン:鬼人型の成長期。声は既出の中村光樹さん。

●ハヌモン:獣人型の成熟期。ゴブリモンよりは腕が立つ自信があった様なのだが結末は哀れ。アンゴラが心配する様子から、アンゴラとは既知のデジモンだったのか。声は「夫」で既出の半田裕典(ゆうすけ)さん。

●レッパモン:聖獣型の成熟期。本体の声は松風雅也さん、尻尾の声は乃村健次さん。再登場がうれしい既出のキャラ。すっかり集会に馴染んでいる様子だし、例の竹林を住処とし瑠璃によろしくと言うなども人間界に馴染んでいる証拠。一時期荒れていた本体と尻尾も仲良くやっていて良かった。アンゴラモンに送るのをお願いするとは意外。仲いいんだ。彼の言う人間やデジモンを無差別に襲う奴は、目撃情報が一致せずこの時点では噂の域を出ていなかった。しかしのちにまさか自身が被害者になるとは。

●(スカイツリー付近でゴブリモンに襲われる)中年男:声は既出の浅野良介さん。

●ブラックテイルモン:敗れたムシャモンを引き取っていく。手紙とどちらが第一目的なのかついでなのかはわからず。

●次回予告:ガンマモンのドッペルゲンガーてこと?予告にヒントらしきものはなし。もう、焦らすんだからぁ。新ビジュアルにヒントが?

(2022/6/28 記)

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