デジモンゴーストゲーム第34話感想

デジモンゴーストゲーム第34話「壁這ウ者」感想

脚本:山口宏 絵コンテ:谷東 演出:中村明海 総作画監督:仲條久美 作画監督:小澤誠、大西陽一、仁井宏隆、GU BIN、QIAN JIN YI (2022/7/17 放映)

<あらすじ:公式サイトから引用>
掃除のために、久しぶりに自宅へと帰った宙とガンマモン。だが、その夜、宙の自宅にヤモリのような不気味な人間が侵入した。すぐにヤモリのような人間は逃げだしたが、宙はその顔に見覚えがあった。記憶を辿ると、それは近所に住む小学校時代の友人そっくりだったのだ……。翌朝、手がかりを求めて宙は友人の家を訪ねてみる。しかし、そこで待っていたのは驚くべき事実だった。果たして友人の身に、どんな異変が起こったというのだろうか。

●全体を見て:録画のタイトルには「ヤモリのような不気味な人間」と追加されている。思わせぶりな「…」がないのは初めて。
サラマンダモンは、図鑑の設定はあっさりしていて、人間をヤモリに変える能力とかダイヤモンドを食らって炎を増すという設定はなかったので、今回限定だろう。しかしなぜサンショウウオデジモンが変身させて従えるのがヤモリなのか、どういう経緯でその能力を得たのかは謎。敵デジモンキャラはサラマンダモンしかおらず命乞いし、ヤモリ人間も操られていただけで元に戻され、お話としては割とシンプル。
ヤモリ人間、ヴィジュアルも這い回るのも吐出行為も鳴き声も、グロテスクで非常に気持ち悪く、描写に成功している。
既にかなりの数のダイヤが被害に遭っており、物語上、警察との兼ね合い・多額の被害額は微妙。いつまでも大人を介さず子どもたちだけでの解決は無理が出る。ヤモリにさせられた人間の家族の心身の被害もあるだろう。それについてはサラマンダモンが償いをするべきなのにそうした描写はない。更に言うと、母の結婚指輪の被害を、宙は母にどう説明するのだろうか。
天才キャラではない宙、それでも博識で、中二とは思えない知識。清司郎と差別化しなくていいのかな?
「へいわ商店街」が出てくるが、目黒区南部にある「目黒平和通り商店街」というのが実際には存在する。最寄りは東急目黒線武蔵小山駅。

●宙:実家に帰省した様子。23区内かどうかはともかくとして、二階建ての多室の大きな一軒家、庭とまではいかないが家周りにも敷地があり、やはり高所得層らしい。人が不在なので、時々帰って掃除とか換気とかメンテナンスしないとね。
天才キャラではないが、ヤモリは「家を守る」(、イモリは「井戸(水回り)を守る」)との言い伝えを宙は知っていた、渋い。本来ならそうした縁起の良い生き物とされる。
最初の異音に、手にしたのはカヌーか何かの漕ぎ手。水系アウトドアもイケるのね。
暗い中一瞬の対面で七海と気付いたからには、それだけの親しさがあったのと、宙の観察力の鋭さ。
卒業アルバムのあどけない写真がカワイイ!小6には見えないから、保育園卒業時のアルバムかと思ったらあらすじに小学生と明記。アルバム内でそこは6年生時の写真ではないということか。
母との電話でかしこまった挨拶はなかったので、本編に描写はないが電話連絡は比較的頻繁にしていると思われる。
被害者を戻す事で許しを授けた寛容さ。逃げるとか連れていかれるとかでなく人間界に引き続き居ることを許したわけで、その対価がちびた鉛筆って安い。近頃の若い子は、美術部でもなければ鉛筆など使わないのですね。

●ガンマモン~べテルガンマモン:「シャーって言ってたぞ」「ペタペタしてる」と、瑠璃を見る目が物珍しそう、笑。
炎系のサラマンダモンに対抗するのが同じく炎系で大丈夫かと不安視したが、宙と心合わせた「ソルブロー」で爆風消火に成功、息ピッタリ!
「爆風消火」とは、主に森林や油田の消火に用いられる、可燃物を爆風によって飛ばす事や、火炎自体を吹き飛ばす事で瞬間的に消火できる方法。天才キャラでない宙が何でそんな消火方法を知っていたのかは全くの謎。脚本の山口氏が「自分が爆風消火を初めて知ったのは、小学生の時にテレビで見た映画『ヘルファイター』」だったとツイートしておられる。いつ何が役に立つかわからんもんですね。それで、中学生でも知っているというホンになったのか。

●瑠璃:「2階の俺の部屋でどうぞ」「うん、助かる」ってオイ、中二が異性にベッドを貸すとか借りるとか、あり得ね~!ホントに互いに異性として全然意識してないのね、驚き。公式で宙ルリのカップリングは否定的という事。
あの美人な瑠璃がヤモリに、超気持ち悪かった。本人にその間の記憶がないのは、幸いというべきか。

●アンゴラモン:ヤモリ人間にされた瑠璃を、それでも抱きしめて守るナイトっぷり。
「心頭滅却すれば 火もまた涼し 空腹絶頂なれば 鉛筆も またうまし」。「心頭…」は、無念無想の境地に至れば、火さえも涼しく感じられる。どのような困難も、それを超越した境地に入れば、何でもない事だ、の意。

●清司郎:「東泉大学」とは、東映アニメ―ションゆかりの地・大泉学園の東大泉1丁目からの引用と思われる。レーザー実験施設の制御プログラムを開発したという、さすが天才。地熱発電所といい、理論だけでなく実用性のある研究者。
グラファイトは、ダイヤモンド・石炭などと同様の炭素の結晶型の一つである鉱物。
ビビりな上に、今回は失敗を重ねた。匿名の知らせが研究員に信用されなかった事、疑似デジタルフィールドを展開してもヤモリ人間は消えなかった事、それでサラマンダモンにいるのをを気づかれた事。

●ジェリーモン~テスラジェリーモン:水を張ってヤモリ人間たちを感電させ殺さずに動きを止めるというナイスプレー。

●サラマンダモン:語源と思われるサラマンダーは、四大精霊のうち火を司り、小さなトカゲやサンショウウオの姿をしており燃える炎の中に住んでいるとされる。勇気のデジメンタルで進化した、両生類型のアーマー体。図鑑によると、炎をまとうサンショウウオのような姿で、基本のんびり屋だが一度怒らせると炎を燃え上がらせ襲いかかってくる。得意技は口から灼熱の炎を出す「ヒートブレス」、必殺技は空気中の酸素を集めて爆発させる「バックドラフト」。
自分の炎をより美しく燃え上がらせるためにダイヤを食らっていたというから、ナルシスティックなメス的個体(デジモンに性別はないが)。一応説得を試みるアンゴラモンを、やかましいと一喝する肝の据わったメスキャラ。人型でない見た目からは想像つかないが、ヤモリ人間をスマホで扱うとかダイヤの情報を得るなど技術的に器用。べテルガンマモンにバックドラフトで応じようとしたが。しかし惨敗すると何とも気弱な奴で、「謝るからこれ以上は勘弁して!」、ダイヤ食らいに関しては情状酌量を求めてきた。ここも、天才清司郎ではなく宙が何で鉛筆の芯が炭素だと知っていたのか、引っ掛かる。
声は渡辺美佐さん、青二プロ所属の声優にしてナレーター。何と私と同い年のベテランさん。ひるおびのナレーションや、ワンピのビビ王女など演じておられるのは意外。ドスの効いた低めの声が、しもべを操る主として適任。

●七海:宙との関係性や本人の性格など、小学校時代の友人という以上の存在では物語上なかった。自宅に遊びに行くような仲ではあった。
一軒家に、収納豊富で小ぎれいな自室を持っている。少子化の今や、子どもに個室をあてがうのは当たり前なのかな、それとも格差社会で本作では貧困層が描かれていないだけ?私らの世代は子どもが自分の部屋をもって、好きなポスターとか張るのが夢で、現実にはせいぜい姉妹二人に一室だった。
指が、顔が、舌がトカゲに変わっていくさまは、大変グロテスクでよくできていると思う。
声は石橋桃さん、青二プロ所属、アドコロでフローラモンをされた方、アプモンにも出演。

●七海の父:表札に「守屋 大洋 幸江 七海」とあるのは疑問。第一に、表札に全員のフルネームを載せるのは家族構成がばれてしまい防犯上避けるのが一般的だから。第二に、第二子が誕生する可能性があるなら、第一子だけ載せた表札は作らない。確定的に第二子は設けないつもりなのだろうか。「もりや」はもちろん、ヤモリのもじりだろう。
声は既出の佐藤悠雅さん。

●七海の母:声は成瀬朱(あや)さん、青二プロのジュニア枠。

●研究員:声は谷嶋駿温(やじまとしはる)さん、青二プロのジュニア枠、あともう一人の声は松田祐佳(ゆうか)さん、同じく青二プロのジュニア枠。

●ヤモリ少年:「南さんちのヨシキ君」かもね。声は既出の八木沼凌さん。

●調査ファイル:偶発的でなく連載なんですね。宙の漢字がよく見たら☆になっていてかわいい。やっぱり宙はあまりしゃべらず、アンゴラが解説のメイン、瑠璃が膨らませて清司郎がオチを付けた。

●次回予告:白無垢ということは、瑠璃が生贄候補?!綺麗なので堪能したい。登場デジモンはまたもわたし的に不明。

(2022/7/19 記)

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