デジモンゴーストゲーム第38話感想

デジモンゴーストゲーム第38話「陰陽師」感想

脚本:十川誠志 絵コンテ:谷東 演出:西健太 総作画監督:仲條久美 作画監督:佐藤敏明、李少雷、Noel Anonuevo、Eugene Ayson (2022/8/14 放映)

<あらすじ:公式サイトから引用>
「本校から毎年何人か生徒を出す決まりだから」と言われ、鎌倉にある葉桜学院鎌倉校で町の夏祭りの際に行われる伝統の『若君の舞い』に参加しに来た、ガンマモンを連れた宙とコタロウ。ところが、若君役の女子生徒の急病により宙が若君の代役を務める事に。しかしその頃、陰陽呪術を操るデジモン・ドウモンが、かつてこの地で滅びた北条氏の若君の怨霊を復活させ、700年の時を経て幕府再興を目論んでいた。ドウモンは若君の扮装をした宙を拉致、若君の霊の依代とすると同時に、町の人々を次々に配下として式神化して操り、鎌倉の地の制圧と支配に乗り出す。一人残されたガンマモンは、彼の前に突然現れた謎のデジモン・エスピモンとともに宙を救出しようと奔走するのだが……。(私の注釈:「決まりだからと言われ」たシーンは本編にはない。「鎌倉校」というが、本編ではそういう呼び名ではなくあしはら云々とある。)

●全体を見て:録画のタイトルには「700年を経て蘇る北条の若君」と追加されている。
北條氏は、伊豆国出身の豪族で、鎌倉幕府を世襲した一族。前話での予告の、歴史ある土地は鎌倉、そこに根付く怨霊は北条氏であった。その最後の若君の怨霊と、お付きの陰陽師の怨霊が事件の元凶で、デジモン自体は操られていただけだったという、つまりは怨霊を退散させただけで事件の根本的解決にはなっていない終幕という気持ちの割り切れないお話。強い地霊は成仏には遠かった。デジモンよか怨霊の比重が大きいという微妙な回。
横断幕に「鎌倉しきし町夏祭り」と書いてあるが、「しきし町」は現実には存在しない。02では作中に京都が取り上げられたが、今作の鎌倉は東京から十分に近いので選ばれたか。中学生の往来には便利な土地。
訪ねたのは葉桜学院の姉妹校・ASHIHARA Girls junior high scool、あしはらを漢字でどう書くかは不明。宙が参加したのは「若君の舞い 2年A組 8月30日 17:00~ 特設ステージ」。
宙が最初に体を乗っ取られ、瑠璃組と清司郎組で参戦し活躍するかと思いきや、エスピモンと、ガンマモン進化にて応戦。瑠璃と清の出番はほぼなかったのは骨折り損。
他のアニメ見ててエンドクレジットに青二プロの新人さんの名を見つけると、うれしい。デジモンを機に大きく羽ばたいていったデジ声優さんが今までにいるから、応援していきたい。
またも忙しいので断片的な感想ですみません。

●宙:本来女児が演じるはずだった若君姿の和装はなかなかさまになっている!宙ファンにはオイシいシチュエーション。戸惑いつつも断らないのは宙らしい。何かいろいろ(腐的に)着せたくなっちゃうよ。断らずに着てくれそう、笑。若君の依代にされたのは単なる偶然か、それとも宙の年頃と容姿が丁度良く、若君の美に通じるところがあったのか。
前半最後のお顔は大変醜くグロテスク、宙きゅんファンの心中やいかに。(と言うからには、私は宙推しではありません。ゴスゲで残念ながら強く推したいキャラはなく、キャラグッズが欲しいとも思わない。ただただ今シリーズの最後を見届けたい想いだけで見ています。リュウダモンは想定外だったので推すかもしれませんが。)

●ガンマモン:宙が拉致され一人に。エスピモンの助けがなければ、瑠璃に事情を伝え応援を呼ぶ事も、宙を探す事もできないかなりやばい状況だった。スマホでのたどたどしい会話がもうかわいい。
宙が変な顔になってるのに、宙だと信じて、認識してくれない事に涙ぐむ。あの顔がどう見えてるのかな。エスピモンの、呪符を取れという助言に従い宙を回復させた。
パートナーが揃えばこっちのもの、ウェズンを経てカノ―ヴァイスモンのメテオルクスで、結界もドウモンも一撃で仕留める。呪術系って、力技には弱いのよね。

●瑠璃:「いざ鎌倉!」と言ってるが、元ネタは、一大事が起こり、取り合えず駆け付けるべき時の言葉。鎌倉時代、幕府に一大事が起こると、諸国の武士たちは鎌倉へ召集され「いざ鎌倉へ」とはせ参じなければならなかったという故事から。まさに今言うセリフ。
なぜかエアドラモンと懇意に。セピックモンをかわいいと言ってたし、ゾンビ映画も好きだし、デジモン(怪物的なもの)に対して独特の親近感があるよう。

●アンゴラモン:クロックモンからエアドラモンを紹介されたという。相変わらずの集会系人脈。
「道中 困難ありしも 終わりよければ全てよし…だね」。「終わりよければすべてよし」は、過程がどうあれ、最終的な結果が良ければ丸く収まるもの、の意。シェイクスピアの戯曲にそういう題名の作品がある。

●清司郎組:ジェリーモンが呼び方でエアドラモンの機嫌を損ねた事くらい。

●ドウモン:陰陽道に精通し、あらゆる技を駆使して戦う魔人型の完全体。零府や呪文の攻撃が得意で、零府を式神に変え使役できる。タオモンの黒い亜種で、データ種でありながらその在り方はウィルス種に近く、優れた術を暗殺や呪いのために使うのがタオモンとは対照的。必殺技は「鬼門遁甲(きもんとんこう)」、巨大な筆で呪文を唱え空中に結界を描き、そこへ封じ込める技。得意技は零府を敵の体に巻き付け爆発させる「呪禁札(じゅごんさつ)」。
北条氏お抱えの陰陽師の怨霊が、人間界を旅して鎌倉に行きついたドウモンを操り、幕府再興を企んだ。兵は十万と、多すぎやしないか。ガンマモンとエスピモンをデジモンと認識せず、式神と呼んでいるのはドウモンが怨霊に操られている証拠。怨霊は、メテオルクスに破れても、成仏はせず幕府再興を今だ諦めていない様子。またいつか事を起こす可能性あり。ドウモンも、今回は敵というより被害者であった。ドウモンは、情けないと自嘲し怨霊に呑まれたところまでは覚えていた。
声は緑川光(ひかる)さん、青二プロ所属の大ベテランさん。ドウモンは品のある少し低めの声で良い。セクシーな声、エキゾチックな声、クール、かわいい、男らしいなどどんな声も出せるというからすごい。小学生の時ガンダムに感動し声優を志した。その頃すでに青二プロの存在を知っており目指していたというから極めて珍しいケース。フロンティアではエンジェモンとヒポグリフォモンを演じられた。

●エスピモン:図鑑によるとDWに流れる噂話や疑惑をキャッチすると、すぐさま調査に飛んでいくサイボーグ型の成長期。例え危険なデジモンの生息地でも果敢に潜入。眼をサーチモードに切り替えると数キロ先の物体も視認できる。腹部のスイッチを押して体に光学迷彩を施す「ダイバニッシュ」など、偵察に特化している。得意技は、自走する時限式爆弾「モットボム」。
自称さすらいのデジモン。人間界に「アマノカワヒロ」を探しに来たよう、目的は不明だが、北斗と何か関係あるのか。宙と対面してもなぜか違うという。「うり二つじゃねぇ」とも。どこから来て、一体誰を探しているのか。
ガンマモンの期待にほだされ「チッ…お前やけにつぶらな瞳しちゃってんな。ずるいぞ。」もう、かわいい~!さすらいを自称するも、困った者をほっておけない人情味がある。一人称が、ゴマモンと同じくオイラなのもかわいいv
一方、ドウモンに被害者を元に戻すよう促すなど常識をわきまえていたり、黙って姿を消すなど訳ありで気になる。味方とまでは言えないが、協力的だった。ストーリーの要所要所で大事なセリフのある注目の新キャラ。
宙の学生証をちゃっかり拝借。大事な身分証明書だから返してやってくれ。誕生日が5月14?17?19?日。ということは牡牛座。牡牛座の性格は、落ち着いていて義理堅く情に厚い、控えめだが頼りになるしっかり者というから、断らない頼りになる宙はなるほど。
声はアドコロの光子郎役、小林由美子さん。tri.では田村さんが光子郎役だから、ダブル光子郎。先日、お二人がテントモンのぬいぐるみ持ってツーショットをツイートされてました。監督の指示は「見た目はかわいいが中身は愛されおじさんで」という、見た目はねずみロボでなかなかユニークなキャラ。確かにおじさんしてるかも。

●エアドラモン:神に近い存在と言われる非常に貴重な幻獣型の成熟期。図鑑によると性格はかなり凶暴だが、高い知性を持っており、並みのテイマーでは使役は不可能という。
今話にて、俺は神も同然、人間は姿を見て拝む、と自称するプライドの高いデジモン。機嫌を損ねても運ぶには運んでくれたのは意外と良心的。
声は置鮎龍太郎さん、フェレスモンに続いての続投。大物さんをこんな端役で…何か申し訳ない;それともこれを機に運搬役として準レギュラー入りとか?

●若君(怨霊):陰陽師の怨霊とともに、若君の怨霊もまた存在していた。怨霊の潜む地・鎌倉って怖い;ドウモンは降霊術もできるらしく、宙の体を依り代とし、北条の若君を憑依させた。
声は澤木郁也さん、声優にしてナレーター、音響監督。アーツビジョン所属の名バイプレーヤー。

●コタロウ:相変わらず腰の軽い女好き。女子校はいい匂いがするとか言うのって変態。式神から解放されるや第一声がナンパというしょうもない奴。次回も被害者で登場?

●緑式神:式神とは、陰陽師が使役する鬼神の事で、陰陽師の命令で自在に動き、人心から起こる悪行や善行を見定める役を務める。
声は既出の竹内大生さん、小野元春さん、佐藤悠雅さん。

●式神:声は既出の橘内良平さん、浅野良介さん。

●おじさん:声は既出の中村光樹さん。

●(姉妹校の)女子:声は既出の川口莉奈さん、上杉華子さん、角倉英里子さん、あと新井遥夏(はるか)さん、青二プロジュニア枠。

●(お祭りのステージの)観客:声は芦田もえなさん、青二プロジュニア枠。

●(連れてこられた)若い女:声は既出の水希凛さん。

●次回予告:蜘蛛?ドクグモン?に首を噛まれて起こるのか、想像を絶する痛みと恐怖。飯島さんもまた被害に。こんな職場辞めちゃえば?なんてね、ホントは元来眼鏡っ娘ちゃん好きなのでついつい気になります彼女。
リュウダモンが仲間に加わり、声はなんとわたくし待望の菊池正美さん!期待~vv

(2022/8/17 記)


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