CD「デジモンフロンティア クリスマススマイル」感想
<全体について>
5人に輝一が加わった6人の「スピリットシンガーズ」がこのCDのために結成されました。1曲目はスピリットシンガーズによるクリスマスソング、2曲目は挿入歌のスピリットシンガーズヴァージョン、3曲目は和田光司さんのクリスマスソング、4・5・6曲目はオリジナル・カラオケ、そして最後に6人の「スピリット・エボリューション!!」という台詞のコール、という構成。欲を言えば、AiMさんの歌も入ってると良かったです。
ブックレットの表紙は、6人の思い思いに趣向を凝らしたクリスマスファッションが見られます。個人的には、トナカイのコスプレ風の純平が面白かった。中身は声優さん6人のサインと一言クリスマスメッセージ。直筆の一言は温かみがこもっています。巻末の「超スペシャルサンクス」は「スピリットを信じる子供(キミ)達」宛てでした。
私が一番うれしかったのは、輝一が5人と一緒に歌っている事!キャラソンCDではまだ闇のスピリットの歌でしたから。ああ、仲間になったんだなという感慨がひとしお。
デジフェス2022がフロ特集と聞いたのでスピリットシンガーズの歌を期待したのですが、昼の部に神谷さんと鈴村さんは不参加、夜の部は6人揃ったものの朗読劇とトークに当てられ、スピリットシンガーズの歌は残念ながら聴けませんでした。そういう意味でも貴重なCDと思います。
<1.More More Happy Christmas>
作詞:大森祥子 作・編曲:渡部チェル 歌:スピリットシンガーズ
前奏の前にセリフが入り、期待を高めます。Happyがキーワードの、とても楽しく心躍る軽快な歌!しかし聖なる日だけに、真摯で清らかなメッセージを含んでいます、「楽しい気持ち 嬉しい気持ち 見つけるために生まれたんだ」「悲しい気持ち 淋しい気持ち 分け合うために出逢ったんだ」。沁みる~。
拓也⇒リーダーっぽく「願い事」を皆に振っています。当の本人は、…笑。それに対する皆のリアクションは、アドリブなんでしょうね。聴けて得した気分です。
輝二⇒願い事は「特にない」とクール節。「明日を見失い 争わぬように」そう、この冬、バトルはもう終わったんです。
泉⇒女子という事で「小さな」かわいいもの担当。帰国子女的に、どうなんでしょう?
純平⇒「カードにはふだん言えないありがとうやごめんね 書き添えよっかな」友だちが上手くできなかった純平も、こんな風に成長したんですね。「欲しいものをメモするのは愉快だし」金持ちの息子だけに、輝一と対照的なコメントです。
友樹⇒「ヒーローになりたい!」あくまでブレません。
輝一⇒「贈るものをあれこれ探すのもいいね」「甘いケーキ 僕の分もあげたい」あと願い事に口ごもるなど、控えめで献身的な彼の性格がよく出ています。母親の苦労を見て、自分の欲求を抑え甘えないようにしてきたのでしょう。ケーキは甘いものなのに敢えて「甘い」と付け足している事からもそう推察しました。でもって、言ってあげたい、母のことばかりでなく、これからはキミ自身が幸せになっていいんだよと。自分はシングルマザーとして息子に苦労かけたので、余計にそう思います。
<2.With The Will>
作詞;大森祥子 作・編曲:渡部チェル 歌:スピリットシンガーズ
挿入歌がハモりを含めたこのような形で聴けるのはおいしいです。高音パートは泉、友樹、あとバランス的に拓也だと思うんですけどよく聴き取れません;低音パートは純平と双子だと思う。
個人的には、1.ではユーモラスで楽しげだった純平が、男声陣の中でも、ワイルドで男臭いと言うほどに男っぽいのが意外な発見です。
<3.Christmas Night>
作詞:和田光司 作曲:halta 編曲:田光マコト 歌:和田光司
クリスマスイブであろう夜に雪が降り始め、それに乗せて離れたある人に愛と感謝を伝えようという歌。落ち着いて甘くしっとりした曲調です。この夜だからこそ、伝えられるものがある。しんみりします。
「熱すぎるストーブ とろけそうな空気」と言うからには、ストーブの使い方は局所的であり主にエアコンを使う東京ではなく、極寒の北国の都市の暖房を連想させます。和田さんの出身地・京都府福知山市は冬場相当寒いのでしょうか。
ちなみに、歌謡曲やテレビドラマによくある、「クリスマスの夜に雪が降り始める」というシチュエーションの実現は、東京では確率で言うと一割にも満たないのでは。降雪は2月が中心ですから。
(2022/12/3 記)
追記:デジ友のポポさんから、歌詞がロマンティック、和田さんのファルセットが美しく聴き惚れるとのコメントを頂きました。