第48話「爆撃指令!ムゲンドラモン」
脚本:西園悟 演出:芝田浩樹 作監:八島善孝
丈たちはメタルエテモンを倒すが、レオモンという犠牲を払った。ピノッキモンはヤマトに倒されるが、ヤマトは太一たちを置いて去るのだった。
荒野の一本道を歩く太一たちだが、ヒカリが咳をし熱もあるようで、倒れてしまう。逆に言えば、ヒカリの異変に気づかないほど皆疲れていたのだろう。SOMEWHEREと書いてあるバス停で横になるヒカリ(行く先はANIWHEREだ)。地球の平和と自分の身の安全を秤にかけられない子なのだ。太一の脳裏に、風邪なのにヒカリを遊びに付き合せて救急車を呼ぶ騒ぎになった苦い過去がよぎる。やっぱり連れてこない方が、という太一、まだ小2で、いやタケルも小2か。ヤマトのタケルへの気持ちを思ったのだろう。「あいつ、何にも言わないで我慢するとこがあるからさ」
テントモンが偵察に行き、街を見つけて帰ってくる。カブテリモンに乗って街へ向かうと、ニューヨーク、イタリア、パリが連続しており、人もデジモンもいない変な街だ。ヒカリを休ませるため屋敷に入り、風邪薬を探すがないため、太一と光子郎が街へ探しに行く。タケルも行くというが、太一は残ってもらう「男の子だもんな」。やみくもに探してもと、光子郎が公衆電話にパソコンを接続すると街の地図と病院・ドラッグストアの場所が表示される。しかし、その行為はムゲンドラモン(江川央生さん、オーガモンと全然違って重々しい雰囲気)と手下のハグルモンに監視されていた。
太一たちは病院に着き(病院での母の叱責も太一のトラウマだ)薬を見つけるが、どれが風邪薬かわからず(「いっつも肝心な時にいないんだよな、あいつ」と太一に文句言われてます、間の悪い丈先輩)、光子郎がパソコンを接続して調べる、当然それもばれており、攻撃目標が定まる。風邪薬は入手したもののメカノリモン(成熟期)・タンクモン(成熟期)に襲われ、挟み撃ちになるが、太一がとっさに空き部屋へ入り敵は相討ちになる。辛うじて病院からあるビルの中へ逃げる。進化しようとするアグモンを光子郎が止める、敵の戦力もわからず戦わないで、薬をヒカリに届けるのが目的だ。屋敷への安全な最短ルートをパソコンで調べると、また追手が来て、光子郎はようやく気付く。メガドラモンがビルの窓から突っ込んで来て、グレイモンに進化して逃げる。
スパイラルマウンテンの頂上で、望遠鏡でムゲンドラモンの戦いを見るピエモン。曰く、面白味ないが隙はない。すでに二つのエリアが崩れたのに、ムゲンドラモンが勝つと確信し、ワイン片手に余裕だ。
グレイモンはメタルグレイモンに超進化し、敵を薙ぎ払い逃げる。教会(調べたのですがそれらしい大聖堂は見つかりませんでした)で、太一はヒカリを心配するあまり、興奮して光子郎の胸ぐらをつかむ。アグモンとテントモンに止められ、光子郎に謝る太一。太一が小2、ヒカリが幼稚園の時に太一のせいでヒカリは三日間生死の境をさまよった事、さらに恨むどころか太一の遊び相手になれなかったことを謝ってきたのを、太一は泣きながら話す。「いつも人のことばっかり考えて、自分が辛いとか苦しいとか、絶対に最後まで言わないんだ。ほんとは、こっちの世界に来るのも嫌だったのかもしれない。でも、世界の運命とかって言われたら、絶対に断れないんだよヒカリは!だから・・だから俺がしっかりあいつのこと見といてやらなきゃいけないのに!」。ヒカリの自己犠牲をいとわない行為は、第34話、36話にも見られる。だから太一はヒカリを過保護なほど気にかけるのか。
正面突破は無理だ。光子郎は、どこからアクセスしたかわからなくするソフト(そんなのあるんだ。合法なの?てか、持ってきてたの?)を使って敵を撹乱する。そのため、ムゲンドラモンは「プランZ」というヤバい作戦を指示する。「選ばれし子供たちを倒すことが最優先である」冷徹な戦闘家の判断。メガドラモン(完全体)・ギガドラモン(完全体)が攻撃を乱発する。子供たちが見つからないなら街ごと吹っ飛ばそうというのだ。
ヒカリたちのいる屋敷は無事だった。太一が近づいた瞬間、屋敷は爆破される。太一にもミサイルが向ってきて、助けたのはエンジェモンだった(タケルはよくがんばっている)。爆撃が始まった時、避難していたのだ。再会した5人達に、ついにムゲンドラモン(このいでたち、圧倒的。)のムゲンキャノンが襲いかかる。太一と光子郎、ヒカリと空とタケルはビルの中へ逃げるが、ビルは崩落し別々に暗黒が支配する奈落へ落ちていく。
裏目に出てしまったけど、光子郎の活躍や連続するバトルではらはらし見応えがあった。また、ヒカリ(と太一)の一面が詳しく明かされた。