デジモンゴーストゲーム第56話感想

デジモンゴーストゲーム第56話「穢レ」感想

脚本:山口宏 絵コンテ:- 演出:宍戸望 総作画監督:西野文那 作画監督:澤木巳登理、酒井夏海、仲條久美 (2022/12/18 放映)

<あらすじ:公式サイトより引用>
コタロウの様子がおかしい。無表情のまま「汚れている」と繰り返し、何度も顔を洗い続けている。ガンマモンは本能的にコタロウじゃないと感じるが、おかしな行動以外、姿形はいつものコタロウにしか見えない。一方、瑠璃の友人のミカも、同じように「汚れている」とつぶやき、異常な行動を続けている。そして、ついには清司郎もおかしな行動をとるようになった。静かに、だが着実に、身近な人たちが別のものに変わっていく。その不気味な現象は、街中へと広がっていき……。

●全体を見て:録画のタイトルには「汚れている…汚れている…」と追加されている。
いつ来るかと56話まで待ってのメインキャラの究極体進化。その分、一話内に内容を詰め込んで。清司郎、そして瑠璃も被害者となり、まともに戦えるのは宙とガンマモンだけ。で、ワープ進化となれば、究極体になるかもとの期待は内心膨らんで。
誰にでもあるちょっとした悪い行いを穢れと断定され、本人の人格が引き抜かれぺらぺらとなり結界へ封入される。残されるのは薄気味悪い木の人形、というホラー。
あやつって、単純に北斗なのかな。とにかくデジモンが人間界に現れ始めたのは偶然ではなく誰かの仕業のよう。
原画に何と浅沼昭弘氏、篠塚超氏の名前も。さすが究極体デビューの回にしてキャラの人数も多い回。ネットでも作画の評判は良好。

●宙:コップに歯ブラシが2本。自分のと弟のと思われる。何気にラブなポイント。エスピモンは磨かないか、自分の歯ブラシで磨くのだろう。
しょっちゅうカフェに行く中学生、やはり裕福で小遣いには困らないのだろう。中学生に680円プラス、エスピモンのドリンク代って、庶民には普通大きいぞ。
穢れの数は、18万3655。瑠璃より多いのには何か理由が?
「あやつ」に、もちろん心当たりが。

●ガンマモン~カノ―ヴァイスモン~シリウスモン:カフェのポスターが印象的、「冬季限定スイーツ 冬のチョコパフェフェア バナナとベリーのチョコレートパフェ 680円」と。デニーズの季節限定パフェは豪華だけど1500円もするから、ゴダバ(笑)のチョコを使ってるならこの価格は良心的。食べられて良かったね。ミカの異変にパフェを死守。あまりに美味そうで、自分も思わず録画再生を止めて甘いものを口にしました。
コタロウやミカが何か違うと本能的にかぎつける。ジェリーモンもダーリンが違うと言ってるから、デジモンにはその見分けがつくのだろう。
ワープ進化で完全体になったものの、究極体相手に全く歯が立たない状況に。これは、切り札だっただけにショック。
宙たちと出会い過ごした時間は大切で、穢れなんかじゃない、温かい絆。「これが」「俺たちの」「答えだー!!」二人の想いは一つ、キター究極体!進化バンクと新挿入歌!声はカノ―ヴァイスとそんなに変わりはありません。
進化後には力尽きたのかガンマモンに退化し寝入ってしまう。ところで、完全体の時の時間制限って設定は今後どうなるのかな。

●シリウスモン:シリウスはおおいぬ座にある全天で最も明るい1等星。太陽を除けば地球上から見える最も明るい恒星で、二番目に明るいカノープスのほぼ二倍の明るさ。光竜型の究極体。図鑑によると、遥か彼方からでも助けを求める声や悪意を感じ取ると彗星の如く降り立ち、両腕に装着した複合砲剣「シルヴィア」で敵を討ち倒す。しかし戦いの中でも相手の改心を感じ取れば矛を収めて打ち解けるほど、心やさしく周りを明るくする存在という。必殺技は、シルヴィアから光条弾を撃つ「フォトンブラスター」、前方に展開した刀身で敵を両断する秩序の刃「コスモブレード」。そしてフォトンブラスターを追撃するように、刀身に込めた星光の斬撃を飛ばし、合体した光弾と斬撃を敵に炸裂させる「ブレイクエーサー」は、遠くからは白き閃光が流星のように見えるという。また、シルヴィアが破壊されたとしても切り札「プラネイトナックル」を隠し持つ。
獣から人型デジモンへ進化するのはお約束。まさに主人公のデジモンの雄姿、カッコいい。その明るい白色は、「穢れ」と対照的で良い。
放たれた飯綱をコスモブレードで断ち、胎蔵界曼荼羅にフォトンブラスターで立ち向かい、ブレイクエーサーを追加、奥義たる曼荼羅を突き抜け錫杖をも斬り割いた。白熱のバトル!

●瑠璃:クズハモンに捕らえられての穢れの抜き去りの描写が怖かった。穢れの数は10万7231。

●アンゴラモン:「朱に交われば新たな赤が生まれいでる。毒を食らえど 皿まで食えばよし」。元ネタは「朱に交われば赤くなる」、人は環境や他人に影響されやすい事。「毒を食らわば皿まで」、一度罪悪を犯したからには、居直って悪に徹しようという事、またどうせここまでやったのなら、最後までやり抜こうという事。デジモンが人間界に関わって変わるのは悪いことではない、関わる以上は影響が大きくとも当然と言いたいのか。

●清司郎:記憶を消され騒動が終わり、寮の備品や私物が山盛り状態。ヲタグッズとか大丈夫?スマホも自分で壊したし。

●ジェリーモン:ダーリンが本物でないと見抜いた、デジモンの本能か。進化できず、交戦は無理。

●エスピモン:朝の仕度は宙と一緒のよう。寮生活に馴染んでいます。宙とガンマモンしか戦力がなくなって、ジェリーモンと共に「儀式」を止めようとして。もう最近は他人事を決め込むことができない様子。けど、リュウダモンの様に発奮→進化とはならないのですね。

●クズハモン:狐系デジモンが長く生き、変化して人型になった神人型の究極体。図鑑によると、サクヤモンはその中でも高レベルのものだけが進化し、通常はクズハモンに進化するという。神道、陰陽道、修験道などの古代魔法に精通している。腰のベルトの筒の中には管狐(くだぎつね)が一匹だけ潜んでいて、これを使役し攻撃や情報の収集などに利用できる。得意技は管狐での攻撃「裏飯綱」。必殺技は、錫杖で邪気を払う浄化結界を張る「胎蔵界曼荼羅」。
クズハモン巫女モードも図鑑に載っており(!フジツモンは載ってないのにね)、神事を行い神の意志を聞くときの姿という。巫女形態で戦うことは少ないが、邪気を払う力が強くなっているという。クズハモンさえシリウスモンより大型なのに、巫女モードは更にデカいです。
ピエモンに次ぐ究極体の相手の登場!カノ―ヴァイスモンが太刀打ちできないからには、究極体シリウスモンになるべくしてなったという。
DWは清浄で、人間やその影響を受けたデジモンは穢れているという独りよがりで一方的な価値観の持ち主。しかも強いし行動が速いから始末が悪い。「穢れた人間は清浄なるデジタルワールドと交わるべきではなかった。だが不幸にして接点ができた以上全ての穢れは払わなければならない」というのがクズハモンの理屈。「儀式が済み 人間と交わった穢れが払われれば 我らは良き友にもなれよう」人間の影響を受けたデジモンを敵とは見なしていないよう。
邪気を払うはずの曼荼羅がシリウスモンに撃破され、自身の行為を振り返る良い機会となった。「人間との交わりがこの力を生み出したというのか!?これもわれわれをこの世界へ飛ばしたあやつの計算ならば…。」あやつって北斗?それとも他に誰か?デジモンをDWから人間界へ計画的に送っているのは誰なのか。その目的とは。
その力を認め、神事たる儀式の中止を決断、一件落着。ペラペラにされた本人を木の人形へ、人間へ戻す。再会を口にする時にはもうやさしくて。被害者の不都合な記憶を消してくれ、計算高いビジネスウーマン・ジェリーモンをして律儀と言わしめた。
声は浅野まゆみさん、大沢事務所所属、ナルトの白(ハク)が有名。個人的にはエウレカセブンのヒルダ役が印象的。

●コタロウ:どういう経緯で最初に穢れとしてクズハモンに魅入られたのかは不明。またも被害者枠での登場。

●ミカ、アオイ:最初はミカ、ほどなくしてアオイにも異変、瑠璃の追手となる。

●深津理久、安藤新太郎:深津に続いて安藤君も再登場。何気に準レギュラー?

●新島:多数の寮生を従えてるのは、日頃の人望あってのことでしょう。

●生徒:声は小池聖人(まさと)さん、青二プロジュニア枠。

●通行人:声は吾妻奎太(あづまけいた)さん、青二プロジュニア枠。

●通行人:声は既出の水希凛さん。

●(車を白ペンキで塗る)若い男:声は既出の八木沼凌さん。

●(電信柱を洗う)中年女性:声は既出の鶴田真希さん。

●挿入歌:「MAKUAKE」、作詞:大森祥子、作曲・編曲:渡部チェル、というまたも歴代デジモンソングでおなじみの顔触れは個人的に大変うれしいし、デジモンミュージックらしい歌詞と曲調で安堵している。歌は増倉義将さん。
アドコロも含め、デジモン本編の内容と関係のないED曲の採用の繰り返しは本当に苦々しく思う。その歌自体がどうこうと言うのでなく、デジモンという作品とのマッチングをもっと図ってほしい。

●調査ファイル:瑠璃の言う「玉藻の前」は、平安時代末期に鳥羽上皇の寵姫であったとされる伝説上の人物。妖狐の化身であり、正体を見破られた後、那須高原で殺生石になったという。
「宙の」と謳っていながら、ほぼ宙の出番がありません、毎回!どうなのよ。アンゴラが解説し、瑠璃が膨らませ、清司郎がオチという構図が変わらない。

●次回予告:「降りられない」「どこへ向かうのか 誰が運転しているのか」「目の前に現われたら最後」そんなタクシー。中学生とタクシーの接点って何かな?なさそうなんだけど。

(2022/12/20 記)






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