DIGIMON BEATBREAK 第12話感想

DIGIMON BEATBREAK 第12話「新しい家族」感想

脚本:佐藤寿昭 演出:中村明博 総作画監督:金久保典江(かなくぼのりえ) 作画監督:北村友幸、宇代祐規、洪範〇、小松こずえ、近藤瑠衣 美術:神綾香 演出助手:長谷川和哉 制作進行:鈴木百合 <2025.12.21.放映>

12話までが「グローイングドーン編」、第2シリーズが「タクティクス編」とのこと。年内でゲッコーモンが進化して締めて、第1シリーズの完結、そして第2シリーズ開始にあたってさらなる謎の開示と新キャラ発表という明らかに意図的な展開。迷走せずこれが成功しているからただ事でない。うまくいっているのはファンとしてうれしいのはもちろんだ。ただ、個人的には萌えキャラが全くできずに過ぎ、グッズも一つも欲しいとは思わないほど冷めている。情報は欲しいからアニメ誌は買うし、キャラソンが出ればキャラ情報の補完としてそれは買うと思う。この理屈抜きの冷め方が、自分としては一番気になる。作品の出来が良いのと萌えとは違う。そんな状況で、感想が思うように浮かばない。

●トモロウ:ボロボロになって、降り出した雨の冷たさ。近未来の6月初旬の雨,梅雨にはまだ早い。ケコモンとは気まずくて。アスカを見舞いながら「俺のビートって、なんだっけ」と独白する苦しさ、淋しさ。両親も兄さんもヒトミもキョウもゲッコーモンも、自分が関わったせいで痛い目にあった。なら今度も…

両親が逮捕されて半年の、回想シーン。「言いたいことないの?なんで何も話してくれないんだよ!兄さんなんかキライだ!」10才児の精一杯の言動が痛々しい。

ゲッコーモンの「なんで何にも話してくれないんだってナ!」は、トモロウのアスカへの問いと全く同じであった。それで気づいた、家族の愛情があってこその問いであったと。どこか無印26話「輝く翼!ガルダモン」を想起させる。空がピヨモンを案じた言葉は、母の空へのそれであった。

ひどい言葉を投げつけて、それは本心であったが本心の全てではない。良き思い出もあった。自分が言動で表せないことを、ゲッコーモンはまっすぐに言動に移していた。本当はわかっていたんだ、大切な自分の分身だと。抱え込まずに自由に表現したい。

●ケコモン~ゲッコーモン:退化しても、個体としての記憶は保持されていた。トモロウと話すのが怖い。でもアジトの危機を聞いて、病院のトモロウのもとへ駆けつける。やっとゲッコーモンに戻ったが、二の足を踏むトモロウを置いてアジトへ戻る。アジトの大ピンチ。トモロウは言う、悪いことばかりじゃなかった、「俺、お前と会えてよかった」と。おいおいマリンブルモンの目前で余裕かましてるって何;「守るぞ、ゲッコーモン!俺たちの帰る場所を!」。アジトを、家族を守りたい。想いは一つ。進化、キター!「暴れろアルマリザモン、自由に、思うままに、俺たちのビートを刻め!」やっとこさ進化シーンが見られてよかった。

●アルマリザモン:爬虫類型の成熟期。黄緑がこのデジモンのメインカラーと思っていたが、かなりピンク寄りで驚いた。(どピンクじゃなくてバラ色だよ!byウテナ、笑)アルマジロとトカゲがモチーフと思われる。ごつごつと固そうな体は、伸縮性豊かなゲッコーモンと対照的。成長期の時からして強かったが、完全体マリンブルモン相手に、圧倒的な強さ。アルマリザモンの必殺技に打ちのめされてマリンブルモンは退化した。夜明けの空、「気分は最高」!

●キョウ:首元の傷跡と腕飾りは、五行星を抜けたことと関係があった。一体何があったのか。

「お前がどうしようと、アスカのことは見捨てない。ケコモンは俺が引き取ってもいい。だから…自分で決めろ」そこまでの選択肢を与えて選ばせる、なかなかできることじゃない、懐が深い。自分が22才の頃にこの立場ならこんな事とても言えないと思う。秘かに期待した通りの答えをトモロウが出して、晴れやかな笑顔。

●幼少期のキョウ:22歳の11年前だから、トモロウより幼い11才、小学生。なぜ独りクリーナー業をしていたのか不明だが、親元を離れるよほどの事情があったのだろう。提示された金には興味を示さず、暴れたいと思っていたイカレぶり。CVは田村睦心さん?

●クーガモン~ムラサメモン:完全体・アンドロモンに苦戦したが、ムラサメモンへと初進化し勝利。それから11年後にまだ完全体止まりなのはなぜ。究極隊に進化できずにいる理由は何。マリンブルモンの攻撃に敗れ、大ピンチ。

●アスカ:仲直りの象徴である繕い直した赤いマフラーを贈られていました。ゲッコーモンの紹介もあらためて「俺たち(つまりは天馬家)の新しい家族だ」。グローイングドーンじゃなくてそっちかい、とツッコみ入れました。どうでもいいことなんですが、入院費は誰がどうやって出している?凍結の被害者に何らかの支援策が設けられているのかな。

●カイト:キョウとは五行星の同期で、好敵手な関係であった。抜けたキョウがファミリーを優先し弱くなっていたのには興ざめであった。でもまだ気にはなるようで、マリンブルモンの襲撃を把握していた。同じ五行星でもゲンジョウとの相性は最悪。

●金田ゲンジョウ:西遊記繋がりで漢字表記は「玄奘」と思われる。キョウの後釜で五行星となった模様。フレアモンに迫られても顔色一つ変えない冷徹な策略家。アスカのサポタマをゴクウモンを使って奪った当人か、疑わしい。同じ中国系の王会長とは関係がありそう。CVは神谷浩史さん。青ニプロ所属の大人気声優。デジモンではフロの輝二、セイバーズのクレニアムモン、アドコロのストラビモンで出られた。

●マリンブルモン:軟体型の完全体。無印でアグモンがグレイモンに進化した相手は、同じ軟体型のシェルモンだからして、オマージュと思われる。サポ主は不明。野良デジモンにゲンジョウがオーバーロードし暴走させたのか。明らかにグローイングドーンを標的にアジトへと襲ってきた。必殺技は、口から高水圧の水を発射する「ハイドロデモリッシャー」、腕に隠された器官から粘性の毒液を噴射する「トキシックスプレッド」。幼年期はピチモン。CVは園崎未恵さん。「壊す、全て」以外はうめき声なので、言われないとわかりませんです。

●紳士:五行星の任命権のある、ワールドユニオンの幹部。CVは中根徹さん。青ニプロ所属、俳優として多数出演、声優としては吹替が主。

●アナウンサー:CVは長谷川禄さん。

●ワールドユニオン:サポタマの開発と運営を担う世界最大企業連合体。デジモンの事件は表向きは国民保護省の管轄。だが裏ではワールドユニオンが関係している。

●挿入歌:「Edge of Limit」、作詞は五阿弥(ごあみ)ルナ、作曲編曲は桶狭間ありさ、歌唱は「やぎたろ。」。疾走感あふれる曲調で、新たな家族とともに前へ進むことを決意したトモロウの心情をうたっている。12話以前の進化シーンでは挿入歌はなく、メインテーマの劇伴であるResonannceが使われていた。アスカがバンド時代に作った曲で、トモロウはよく聴いていたという設定。1話のトモロウのイヤホンから流れており、3話でも自室で聴いている描写が。

五阿弥氏はフリーの歌手、声優、役者、作詞家、ミュージシャン。早大第二文学部・表現芸術系専修卒業。やぎたろ。氏は「脳がバグる、唯一無二の声」を武器に、正体不明の歌い手として活動。山羊を模した面をまとい、独自の音楽性と神秘的で中毒性のある声で魅了するという謎多き方。

次回予告:次回のサブタイトルは「五行星会議」。火の星カイト、ゴクウモンとゲンジョウと王会長、皆で食うピザ(ということはキョウが回復してるはず)、グローイングドーンの成熟期三体、会長の目のアップ。

次回予告がナレなしで、ネットで延長版を流しているのは、両方チェックせねばならず感想書きとしては手がかかる。本編の放映で、きちんとした予告をやってほしい。

2025.12.31. 記

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