DIGIMON BEATBREAK 第40話「消せない夜」感想
脚本:森地夏美 絵コンテ:宮元宏彰 演出:都築悠一 総作画監督:小島隆寛、浅沼昭弘、近藤瑠衣 作画監督:市川吉幸、近藤瑠衣、村上直紀、KANENOBU 原画作画監督:壮明○ 料理作画監督:梶谷光春 美術:神綾香 制作進行:峰田星哉 <2026.7.26.放映>
公式のあらすじは「クレイの口から語られた元五行星黒潮ソウジの正体に驚くトモロウだが、キョウを連れ戻すことを改めて決意する。一方、決着をつけるため対決の場へと向かうキョウは、かつて天文台で過ごした日々を思い出すのだった。」
5年前、キョウは2回泣いた。カリナに引き留められた時と、ソウジに手をかけた後我に返った時。その展開を苦々しいとこそ感じたが、私はキョウに共感して泣けなかった。「そういう経緯があったのね、ふ~ん」としか。変な問いだけどファンの皆様は泣いたのかな。もしそうならどのシーンで?せっかくのデジモン新作なのにどうしてそんなに自分が冷めているのか、今もよくわからない。自分が機能不全家族に育ったから温かい家族関係に感情移入できない??
●キョウ:神生島災害で天涯孤独に(哀れにも11才未満)。11才でクリーナーになった時にはすでに荒れていた。「怒りで」とある。実の家族との関係がそもそも良くなかったのか、被災した孤独と怒りが原因で荒れたのか。五行星に入り、デリートと殺人を繰り返す。が、闘いの余波で溺れかけ偶然ミノルたちと出会う。家族の温かさに触れ、やり直そうと思えた。秋に迎えた17才の誕生日、存在そのものを受け入れてくれる、大切な人達。それをいとも簡単に殺したソウジへの強い怒り。二度目の喪失体験と、重ねてしまった罪。そのダメージを受けてなお、よくも自分生来のやさしさを見失わずにやり直せたと思うのだが、五行星を抜けGDを創設した。疑似家族を持ちたいという悲壮な決意はミノルたちへの贖罪でもあるのか。これは邪推だが、実際の妻帯や子持ちでなく疑似家族を持ちたがったのは、実の家族に失望していたのでは。それとも単に若さゆえ?
打ち明けていない過去。自分と出会ったせいでトモロウたちを危険にさらしたくないと、大ウソをついたのに。キョウを信じて會星山へ向かったトモロウたちはソウジの手にかかり大敗(でも、退化もデリートもされていなかったのはなぜ?見せしめのため?ストーリーの必要上?)!なんてラストシーン、ショック!!
ソウジを殺すのか、どう落とし前を付けるのか。キョウの殺人を、トモロウたちは良しとしないだろうし。
●ミノル:パンダ柄のピンクのエプロンの、なんとオネエだった!そう来たか、なぜに?プリキュアにもオネエキャラが居ましたね。年令の設定はないが、アラフォーってとこか。一人称は私、キョウには「おじさん」と呼ばれてちょっとかわいそう。ミノルさんとか呼んだらマジいいのに。性的マイノリティの採用に寛容な職場だったのか、元大学の職員。おそらくはマイノリティとして例にもれず苦労人なのだろう、料理が得意で、カリナたちを養い、キョウにお節介にせず静かに見守った懐の深いやさしい人。「食べることは生きること」も「やり直せる」も「人間とデジモンが家族」も、説得力がある「どんなに暗い過去があったって、開けない夜はないよ」。キョウのポリシーと料理の腕はミノル(たち)から引き継いだものだったと明らかになった。天文台は元は大学の施設であり、ニリンソウの命名はミノルが住み始めた時に名付けたと思われる。キョウにとって最大の思い出の地。ソウジとピラニモンに対応して、カリナやデジモンを守ろうとしたのであろう、無残な即死と推測される(幼年期がいないのはピラニモンにデリートされたのだろう)。CVは緑川光さん。
墓石6個の謎は解けた。大中小がミノル、カリナ、ルクスモン。最小3つが幼年期3体。
●カリナ:登校している様子はないのに、セーラー服(この人も不登校?どんだけ不登校キャラいるねん苦笑)。明るく笑顔が絶えず、人懐っこい、公式設定どおり「天真爛漫」な子。年令の設定はないがキョウより年下、ローティーンだろう。「パパママ」と死別したのに明るいのは、間違いなく「お父さん」(お母さんではないのね)のミノルのポリシーに支えられたのだろう。クリーナーという存在を知らされ、訳アリなのは承知で、キョウにやさしさを見出した。こんな美少女に引き止められ肯定されて、ハイティーン男子の心が動かないはずがない。超ヒロイン。ミサンガの願いは「家族の証!」「これからもずっと、みんなで仲良く暮らせますように」。もし平和な日々が続いていたら、キョウとくっついて本当に家族になってたかも。最期、自分が死にかけなのに、救護の要請でなく必死にキョウの身を案じていたのがいじらしくも痛々しい。CVは若山詩音さん。
●ルクスモン:天使としては最下級の、子どものように小さな天使型の成長期。純粋無垢で嘘を見抜けない性分のため、インプモンやピコデビモンに良くからかわれているという。サポ主は明かされていない、野良デジモンだったか。本作の公式設定どおり、「ムードメーカー」。世話好きでユーモラスで、キョウを犯罪者かと疑ったり、水臭いだの家族に資格がいるのかと良い事言ったり、ダサいTシャツを笑ったり、その言動はキョウを家族になじませた。CVはくまいもとこさん、適任!81プロデュース所属、メゾソプラノ。代表作はCCさくらの李小狼。デジモンでは無印のスカモン、アプモンのメインキャラ・ドカモン、アドコロのポテモンで出られている。個人的に、竹内順子さんと声や演技が少し似ており、好きな声優さんの一人。
●クレイ:もったい付けて言い渋るかもと思ったら、長らく退屈だったせいか饒舌に語ってくれた。トモロウたちの知らない、黄金のキョウ「聖人君子の訳がないだろう」。トモロウたちがキョウを引き戻す決意を新たにした場面に直面して、表情を改め思うところあったよう。自分にないものを見たのか。
●ソウジ:クレイによると、感情が無く、黒いe-パルスでデジモンを操っていた「五行星の特異点」。人格の問題を王は把握していたが、それでも五行星に登用した、それだけ力が特殊であったから。パートナーデジモンはいない。なぜ感情が無いのかは明かされず。そこを聞きたかったんですけど。
王の命令で仕方なく、キョウを探索に會星(あいほし)山へ来ていた。理不尽な偶然の不幸な出会い、ミノルとカリナを何も感じずに殺したことがキョウを激怒させた。崖でキョウに首根っこをつかまれ、ぞわぞわする感覚に渇きは止まった。自分の死に直面して恐怖ではなく快感を覚えたドM変態。滝つぼに落とされる。溺死と思い死体を確認しなかったキョウ。それがのちにとんでもないことになるとは…その時は考える余裕などなかった。
●カイト:冷徹な黄金のキョウの、好敵手であった。
●ボスの男:WUを裏切った輩。アルケニモンのサポ主と思われる。CVは松山鷹志さん。
●アルケニモン:ギリシャ神話の蜘蛛の女王の姿をした魔獣型の完全体。本作でのキャラの扱いは容赦ない。切断された腕がキョウを追い込んだのは意表を突かれた。CVは松嶌杏実さん。02で演じていた山崎和佳奈さんが偲ばれます。
●(ボスの部下の)男:CVは松田悠里さん。
●男:CVは増田健人さん。
●ヤンマモン:昆虫型の成熟期。オニヤンマの姿で、硬質かつ軽量な外骨格で体が覆われている。
●フライモン:昆虫型の成熟期。
●料理:相変わらず細部にわたってリアル。ミノル特製の卵雑炊と青菜のおかず。星形に切り抜いた人参入りのルウと、また別のルウのスペシャルカレー。肉の餡と包む皮、餃子。苺とホイップクリームのホールケーキにマジパン人形付き。マジパンを作ったのは、器用なミノル?ろうそくが6本てのは、私の勘定した17才(22才の5年前)じゃなく16才の誕生日ってこと??わからん。
次回予告:次回のサブタイトルは「黄金の明日(あした)」。挑むトモロウ組とレーナ組。ソウジと、トモロウ組、レーナ組、マコト組。スプラッシュモンとモナークリザモンの一騎打ち。素早い技で攻めるマリンデビモン。e-パルスを光らせるキョウのアップ。わなわなするソウジの瞳。キョウ編はこれで決着がつき終わる?
2026.8.1. 記
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