デジモンアドベンチャー02第1話

第1話「勇気を受け継ぐ者」

脚本:前川淳 演出:角銅博之 作監:八島善孝

2002年、あれから3年。太一はお台場中学2年、ヤマトはバンドのヴォーカル、空はテニス部、光子郎はお台場中学に進学、ミミはアメリカでド派手なファッション、丈は慶早高を目指す受験生、ヒカリはお台場小学校の5年生になっている。現実にはお台場小はもうなく、港南小・中学校と改名してお台場に存在している。

デジタルワールドでは、謎の少年が、デジモンたちに黒い輪をばらまき操っている。

タケル(山本泰輔さん、あのキャンディヴォイスが大好評の)は、お台場に転居した(石田家と何かあったのか気になる。復縁前提?シングルマザーなのに相変わらずいい物件に住んでるな。キッチンの他にドアが6つくらいある。)。登校するタケルは、同じマンションに住む6年の井ノ上京(夏樹リオさん)と3年の火田伊織(浦和めぐみさん)とエレベーターで出会い、自己紹介する。学校に着いたタケルは、一瞬太一と見まごうような(タケルの中にリーダーとして強烈に刻まれていたのだろう)、ゴーグルをつけた少年に会う。サッカー少年、5年の本宮大輔(木内レイコさん)だ。流れる曲は、大輔のテーマ「Adventure Heart」だ。

デジタルワールドで、アグモン(坂本千夏さん)が太一(藤田淑子さん)を呼んでいる。太一のデジヴァイスが光る。

タケルが、クラスで藤山先生(遠近孝一さん)に紹介される。名前は「尊」だ(じゃあヤマトは大和か?)。ヒカリ(荒木香恵さん)と親しげに話すタケルに、ヒカリが大好きな大輔はハラハラ。

黒い輪をつけたスナイモンに襲われる、ピヨモン(重松花鳥さん)、テントモン(櫻井孝宏さん)、パタモン(松本美和さん)。アグモンの所に太一が駆けつける(この時点で、02はデジタルワールドに日帰りでも行けるという世界観が示される。)。しかし、太一が来たのにアグモンは進化できない。それをモニターで見て、嘲笑する謎の少年(朴璐美さん)。スナイモンに追われ、テイルモン(徳光由香・現由禾さん)に誘導され、太一、アグモン、パタモンは洞窟に逃げ込む。太一がお台場小にメールすると、光子郎宛て(もう卒業してるのに)のメールを京が見つける。

みんなきてくれ
デジタルワールドが
ピンチなんだ!

京は、5年のヒカリに思い当たる。
タケルに嫉妬した大輔はタケルに「大輔君ておもしろいね」と笑われてしまう。すごい落ち着きっぷり、タケルも大きくなったものだ。大輔の恋愛観、わかりやすすぎ。そこに京が来て、メールを見て驚くヒカリたち。同じメールを受けた光子郎も加わる。

メール受け取りました。
すぐにゲートをさがして、
そちらに行きます。
こちらは今、ぼくと
タケル君、ヒカリさんがいます。

というメールを太一は受け取る。

大輔は、サッカークラブの先輩の太一に、デジタルワールドの事を少し聞いている。興味津々の京の所に、パソコンの修理を依頼していた伊織がやってくる。ゲートは、開いていた。昔はゲート開くの大変だったのに。

アグモンに呼ばれた太一は、勇気の紋章が刻まれた不思議な物を見つける。テイルモンによると、ずっとここにあったらしい。太一が物を持ち上げようとすると、それは輝いて3つの光の玉になり、洞窟から飛んでいった。太一が関わったのは、後継者に引き継ぐ役割があったからだろう。

大輔も行くと言うが、簡単に行ける所じゃないんだとタケルが制する。そこでパソコン画面が輝き、赤・青・黄色の光線が大輔・京・伊織のもとへ届く。新しいデジヴァイスだ。選ばれし理由とプロセㇲは後に明らかに。パソコンのモニターにゲートは開いている。迷わず(強い意志を感じる。ヒカリも変わった)デジヴァイスをかざし吸い込まれるヒカリ、続いてタケル。あっけにとられた大輔だが、勇気を出しデジヴァイスをかざし吸い込まれる。ヒカリを見て戻ってきた京と伊織を、光子郎はひとまず笑って誤魔化す。

デジタルワールドに着いた大輔は、服が変わっている(思いが形になったためだとされる)。三人に気付く謎の少年。デジヴァイスの反応の方へ進むヒカリたち。自販機から出てくるたくさんのヌメモンに、初めてデジモンを見た大輔は腰を抜かす。太一たちとヒカリたちは合流する。ヒカリが、テイルモンのホーリーリングがないことに気付く、ユニモンにおそわっれた時失ってしまったのだ。太一たちは、テイルモンから「デジモンカイザー」という人間がデジモンを洗脳していると聞く。その人間は、大輔のようなデジヴァイスを持ち、デジタルワールドに出入りしている。太一は、大輔のデジヴァイスがあの3つの光の一つだと直感し、大輔が新しい選ばれし子供ではないかと推測する。

あれは何なんだと京は光子郎に詰め寄る。伊織は、予定が変わったと家に電話する。

テイルモンは、デジモンカイザーのせいで進化できなくなっていると言う。「人間がデジモン狩りだなんてデジモンの王だなんて」と珍しく激怒するヒカリ。それをモニターで見て、デジモンカイザーはモノクロモンを出動させる。

例の不思議な物を、大輔は軽々と持ち上げてしまう。持ち上げた下から光が出て、ブイモン(野田順子さん・成長期)が現われ、ずっと待っていたとはしゃぐ。ブイモンによると、不思議な物は「勇気のデジメンタル」なのだと言う。

モノクロモンが襲ってくるが、アグモンたちは進化できないので逃げる。ブイモンが大輔に「早く勇気を出してくれ、デジメンタルアップって言ってくれ、そうすれば進化できる」と言う。モノクロモンが足をけがしたヒカリに襲いかかった時、大輔は壊れたゴーグルを捨て、勇気を出してデジメンタルアップと叫ぶ。するとブイモンがアーマー進化し、フレイドラモン(スリムで俊敏で、炎の色と青色の対比が美しい)になった。

デジモンカイザーは、暗黒デジヴァイスがあれば進化できないのに、なかなかやるじゃないかと言う。フレイドラモンはモノクロモンの黒い輪を破壊し、ブイモンに退化する。すると大輔のポケットに小型の通信端末が入っていた。デジモンカイザーは、いい相手が見つかったと喜ぶ。「賢ちゃん・・・」(高橋直純さん。しばらくこのせりふばかりで、ちょっと悩んだという。)。つまりカイザーは、パートナーデジモンを持つ人間の子供だ。太一は大輔を自分の後継者と認め、ゴーグルを贈る。

パタモンは夕陽を見てそろそろ安心だと言う。デジモンカイザーは夜は現れないようだ。デジタルワールドに置いてあるテレビに、おはぎを食べる光子郎・京・伊織が映っている。帰るゲートはそこだ。太一たちがモニターから帰還する。デジモンカイザーとは、何者なのか?新しい冒険が、始まった。

<スタッフ>企画:川上大輔(フジテレビ)、木村京太郎(読売広告社)、関弘美 原案:本郷あきよし シリーズディレクター:角銅博之 シリーズ構成:前川淳、吉村元希 キャラクターデザイン:中鶴勝祥 総作画監督:信実節子 音楽:有澤孝紀

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