デジモンアドベンチャー02第5話感想

デジモンアドベンチャー02第5話「ダークタワーを倒せ」感想

脚本:吉田玲子 演出:芝田浩樹 作画監督:伊藤智子 美術:飯島由樹子

塔を壊せば、初代デジモン進化もできるしイービルリングの効力もなくなると知り、子どもたちは塔を全て壊す決意をする。

タイトルコールは伊織、シルエットは伊織とアルマジモン、背景は、アルマジモンの線画?ストーリーの内容に直接かかわらぬ、基本的なキーワードのみでのサブタイトルが、ここまで続いている。久々にゴマ丈の回でうれしい。出番は少ないが、丈の存在感は大きい。伊織も最年少のあどけなさと真面目で誠実な人柄がいい感じで、02では丈先輩に次いで好きになった。誠実コンビの描写がうれしく、心あたたまる回でした。

●デジモンカイザー:雪のエリアでギザモン(成長期)に鞭打って牢獄作りのため働かせている。それをかばったゴマモンも、当のギザモンも、虐待の対象。ダークタワー破壊にも静観を決め込んでいたが、新しいエリアとあって執着もあるのか、今回は積極的に応戦してきた。それが敗れ、ワームモンに逆切れ;「何も言うなと」「聞いたことには答えろ!」もう言いたい放題です;

●丈:デジヴァイスが光り、和世田進学塾の数学のテストがあるのに塾を休み、走っていく。つまりはゴマモンからのSOS。部室への足音は、小柄な伊織でなく長身の丈のそれであった。DWに行くつもりでいろいろ買い込んで。人数分の携帯カイロ、ロープ、風邪薬。さすがは準備がいい。私も、心配性で常にいろいろ持ち歩き、カバンが大きいのでその気持ち、よくわかる。大輔の発案か、ダークタワーまで木材でそりを作って雪原を渡ることに。このそりがなかなかの冒険アイテムに。襲ってくるユキダルモンの列をすり抜けダークタワーに直行するという作戦は、さすが初代冒険者。タケルとヒカリからの信頼は厚く、すっかり伊織にもなつかれ、自宅への招待も受ける。

●ゴマモン:傷ついたゴマモンは必死に這い、テレビの前で丈の名を呼ぶ。痛々しい、しかも雪に埋もれ。みんなに踏まれてた?;;ゴマモンをいたわる丈(丈の身長が伸びたから余計にゴマモンが小さく見える)。さすがテントモン連絡網。ところでイービルリングをはめられずに済んだのはなぜ。「傷ついた体ですまないが」と丈の配慮、ダークタワー破壊までの陽動作戦に臨む。

●伊織と剣道:大輔が引き止めたが、週一度の剣道の稽古だからとパソコン教室に行かずあっさり帰っていく。生真面目さと剣道への愛着、おそらく警察のOBであるおじい様との大切な時間。しかしウパモンのことを考え集中力の欠如を指摘され、稽古の切り上げを願い出る。「お前の剣はまっすぐすぎる。父親の浩樹もそうだったが…」。つまりは父方の祖父。主税は「行きなさい。今何をすべきか、選ぶのはおのれ自身じゃ。そして選んだおのれを信じなさい」伊織を送り出す。伊織は、主税に心身とも鍛えつつ深い配慮で大切に育てられているのがわかる。しかもお堅いだけでなく伊織の恋愛事情に首を突っ込んだり、チューチューゼリーを勧めたりお茶目な面も。それだけに、母親の人となり・伊織との関係性については全編通して描写が少ないのは残念である(美味しいおはぎを手作りする、料理上手というのは判明)。主税のシーンで、伊織のテーマの和楽器版が流れているが、歌と音楽集には未収録。

●伊織の自己紹介:大輔がツッコむのももっともだが、それでも初対面の丈にどうしてもきちんと挨拶したい伊織。タイミングにお構いなしにすること3回。「一度やりかけたことは、ちゃんと最後までやらなくてはいけませんから」ヒカリ「伊織君て丈さんに似てる、そういう律儀で誠実なところ」タケル「光子郎さんにも似てるよ、知識欲が旺盛なところ」(う~ん後者はどうでしょう…)。誠実のデジメンタルを受け継ぐのは、伊織だろうことがここで推測される。

●介抱される伊織:稽古を切り上げてまで来たのだからと行こうとする伊織を、アルマジモンと丈が止めた。アルマジモン「伊織、さっきは悪かったなあ、剣道の稽古を途中でやめてきたんか」伊織「いいんだ、僕がこっちに来たかったんだ」丈「僕も今日、塾の実力テストさぼっちゃったよ。でも仕方ないよね、そうしたかったんだから。選ばれし子どもたちなんて言われてるけど、ほんとはさ、僕たちが選んでるんだよね、何をすべきか、何をしたいか」。いいよな、この3人の穏やかなやり取り。丈の言葉が主税の言葉と重なり、思いを深めたであろう伊織。3年前の冒険で「自分の道」を見つけた丈先輩の淡々とした口ぶりが、説得力ある。

●京:丈の第一印象は「偏差値高そう」という独特なもの。眼鏡と、私立中の制服からイメージを広げたのだろうか。「選ばれし子どもたち出動!」の発声はこの回から、京が担当。

●アルマジモン~ウパモン:伊織の到着を待ちわびるのがかわいい。すねるのもかわいい。

●ワームモン:暖かそうなコート(どこで入手したのか)を賢ちゃんに差し入れするも文字通り一蹴される。精神が高揚して寒さも感じないのだろうか。身を挺して伊織を守るディグモンを見て、目を潤ませている。

<火田主税(ちから):富田耕生(こうせい)さん>声優にして俳優、ローバリトンの大御所。生前はぷろだくしょんバオバブに所属。手塚治虫原作アニメの大半で、ヒゲオヤジ役を担当。他にもひげの生えた博士役が多かった。2020年9月、脳卒中により逝去、享年84歳。

次回予告:アメリカから一時帰国したミミ。楽しいはずのDWのピクニックが一転、ゴキモンのせいで…

2025.8,19.   記

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