デジモンアドベンチャー:第60話感想

デジモンアドベンチャー:第60話「氷河を征くヴァイクモン」感想

脚本:山口宏 絵コンテ:志田直俊 演出:都築悠一 総作画監督:浅沼昭弘 作画監督:北野幸広、仁井宏隆 (2021/8/8 放映)

●全体を見て:感想をもう書かないかもと告げたが、今回丈先輩ががんばっているので何とか書いた。上手く書けてるとは思わんけど。
録画のタイトルには「海賊と丈」と追加されている。まずは温泉脱出おめでとう!
カブキモンの不確実な一言で行き先を決めているし、凍土で行き倒れる前に戻るか(温泉は枯れても周囲に緑はあった)行き先を変えるかをしなかったのか。凍土が似合うヴァイクモンを登場させるための布石とはいえ。全員の防寒着をどうやって入手したかも不明、手作りは無理そうだし。一行のメンツはトノサマゲコモン、カブキモン、ゲコモン、ドンドコモン、フローラモン、ナニモン。一方海賊はハンギョモン、ガワッパモン。ブリンプモンの中には、タネモン、ララモン、メカノリモン。
温泉が突然枯れたり、海賊船が行く先々で海が死んでいたりするのも、天災にしては不自然。黒幕のせいなのか?!
「話せば長い」が3回も使われる。これはギャグ?他にも思い当たる節があるが、私に言わせればギャグ要素がことごとくスベってます。さり気ないユーモアと受け取ればいいのかな;;

●丈:皆を暖かな場所へ移させると約束した、決意の表情はかっこいいが。デジヴァイスの導きで凍土へ来たわけではない模様。紋章の謎を解く旅ではないの?
鼻水を披露、これもギャグ?
二人羽織でミミにキャプテンを名乗らされて涙。これもギャグ?リーダーを志向してたんじゃなかったの?
ゴマモンの言葉に、ホントは怖いけど決意を固めた丈。皆を助けると決めた責任感、約束を守る誠実さ。立ち姿も凛々しく、「リーダーとしての誇りを懸けて」オレ―グモンに決闘を挑む。でもその額には恐れからくる汗が。テンパらないとリーダーになれない様。この時すでに海賊団が自分らと同じ窮地に居ることを知って、両者ともども助けるには決闘で勝利しかないとわかっていたであろう、器の大きな男、かっこいい。
勝負の後やっと緑豊かな島に行きついて、丈は今度は「将軍」呼ばわり;この前は「殿様」だったし、今作ではリーダーキャラってことなのね、もういいです了解です。太一をリーダーと見込んでサブリーダーに活路を見出したのは、ええ、無印の話です。そんな丈のデジヴァイスに誠実の紋章の形が浮かんで。でもそれが何の紋章なのかはまたも言及されずじまい。誠実って自覚も無いんだろうな、お人よしだから。
「しょうぐん、しょうだね」ってしょーもないダジャレ、要りました?

●ゴマモン:寒いところは得意なはずなのに、防寒着着てても消耗。設定変えたの?そういうところが気になってしまう旧作ファン;
「丈が決心してくれたらオイラもがんばる」一人だといざ知らず、二人ならできる事もある。イッカクモン、ズドモンでも苦戦、けれど仲間のためならがんばれる丈を見てきたから、ここじゃ終われない。負けてたまるかという二人の想いで、究極体ヴァイクモンに進化。互いの信頼と熱い想いが進化につながった。ここは素直にいいシーン。

●ヴァイクモン:vikeは北欧海賊Vikingからの命名だろう。イッカクモンやズドモンの軍団を束ねる凍土の地を収める獣人型の究極体。体毛は氷の結晶のように変化しており、クロンデジゾイド並みの硬度という。背中に背負う「ミョルニル」は一振りで山をも砕く。必殺技の「アークティックブリザード」は敵を急速冷凍させ、ミョルニルで打ち砕いてしまうという。が、今回は凍らせるにとどめ、砕きはしなかった。
ミョルニルとトマホークブーメランの激突!どちらも仲間との約束のため必死に戦う、切ないねえ。負けを認めたオレ―グモンに、丈は救いの手を差し伸べる、優しい。

●ミミ:デジモン学校の研修旅行だって。巨大な危機を目の前に、紋章の謎も解けずに、ホント何やってるんでしょ。デジヴァイスは一体どこを指してる?なぜ丈と同じ方向?それとも究極進化したからもうデジヴァイスの方向なんて関係ないの?そのおかげで丈一行は助かったのだけど。
「ミミモン先生」と、パルモンと共に生徒たちの信頼は厚い。そのいきさつは説明されず。

●太一:ことがまるで終わってからの重役出勤。何しに来たのという感じ。勇気の紋章を目指しているように思えない太一のデジヴァイス。出番が多いわりに扱いは軽いので気の毒。

●ババモン:銅像がなぜかロゼモン風にボンキュッボンと美化されている。ババモンのセルフイメージの投影か。これもギャグ?

●ブリンプモン:メカノリモンと同じ乗り物デジモンのマシーン型の成熟期。柔らかい気球の部分を金属でコーティングしているが、まだ開発中らしく左側面はむき出しのままになっているという。この危機のさなか、大砲は全部弾切れという。学校は危機管理がなってない、要するに予算けちるな。

●バンチョーマメモン:「泣く子も黙るマメモン情報網」と。マメモン系たちは連帯してるのね。彼も目下修理中で戦力外。ケンカ慣れしているためか、丈とオレ―グモンの関係を拳をかわした仲と評した。

●オレーグモン:olegの意味は調べたが不明。全身を金色の鋼鉄の鎧で覆われた超重量級の、クロスウォーズに出た海獣型の究極体。怪力で海を渡り行く先々で金目のものを強奪するというが、今作では根は善良で汚い手を本来好まないという設定。公式設定さえも変更してるのね。でも、敵の内情を描いてくれると共感も沸く。必殺技は重量級の斧を飛ばす「デュアルトマホークブーメラン」。
「将軍」と呼んでほしいのに、皆は「お頭」「大将」「ボス」「親方」「棟梁」「親分」と好き勝手に呼んでいる、人望がないわけじゃないのだが。こんなに呼び名があるなんて、これもギャグ?
それが本気じゃないよなと、イッカクモン・ズドモンの真の強さにある種期待を抱いているよう。
声はトノサマゲコモンで既出の塩屋浩三さん。トノゲコの時は効果がかかってる。

●ガワッパモン:音楽プレイヤーと河童のデータが融合したサイボーグ型の成熟期。明るくノリノリで大好きな音楽を聴いているが、頭部のディスクのような部分が弱点という。本編で特に音楽好きな描写はなし、まあ空腹でそれどころじゃないか。ある個体から、丈ゴマは海賊船の窮状を知る。声は既出の佐藤悠雅さん、川口桜さん、寺崎千波也さん。

●ハンギョモン:声は既出の角倉英里子さん、中村光樹さん。

●次回予告:エルドラディモンをまだ引っ張るか。タケルの起こす奇跡に期待。これで助かったデジモンたちが最終決戦に駆けつけてくれるとか、も期待。一瞬映るグラビモンと言うそうですが、敵か味方か。

(2021/8/9 記)               もどる